<吉祥寺残日録>機体トラブルで突然のフライトキャンセル!さあ、どうする? #201028

ソフトバンク・ホークスが、本拠地福岡で3年ぶりのリーグ優勝を決めた。

その優勝とほぼ同じ時間、同じ福岡で、私はトラブルに見舞われていた。

旅にトラブルはつきものだが、このケースは初めて経験したのでぜひ書いておきたい。

昨日の20時50分発の羽田行き全日空機。

普通に滑走路に向かって滑走していた飛行機がなぜな止まり、そしてターミナルビルに引き返した。

「あれ? どうした?」

しばらくして機長からのアナウンスがあり、ブレーキに異常を検知したのでこれから修理を行うため出発が遅れるという。

羽田到着予定は22時30分と遅かったため、私が最初に思ったのは、羽田から吉祥寺行きのリムジンがなくなるかもという心配だった。

21時40分ごろ、「修理が終了したのでこれから離陸する」とのアナウンスがあり、機体は動き始めた。

やれやれ・・・。

この段階では、乗客はみんな冷静に対応していた。

しかし・・・

機体は再び停止し、しばらく何かを試した後、結局搭乗スポットに戻ってしまった。

さすがに、乗客たちがざわつき始める。

そして、機長からこんなアナウンスが流れた。

やはりブレーキの調子がおかしいという。

しかも悪いことに、福岡空港は午後10時までしか離発着ができないため、このフライトはキャンセル、つまり東京には帰れないと言うのである。

「おい、おい。マジか?」

翌日特段の予定のない私でもそう思うのだから、忙しい人たちにとっては衝撃の事態でだろう。

とはいえ、機体トラブルのまま飛べとも言えない。

窓の外を見ると、荷物室の扉が開かれ、預入荷物の運び出し作業が始まっている。

しかし、乗客の対応については調整に時間がかかっているようで、コロナ禍なのに機内でじっと待たされることとなった。

フライトがキャンセルならば、さっさとこの飛行機から降りたい。

しばらくして、地上スタッフの女性によるアナウンスが機内に流れた。

今後の対応についての説明だった。

アナウンスの要点は、2つだ。

  • 明日の7時または9時の便に振り返る
  • 今夜のホテル、交通費については1万5000円まで全日空が負担する

ただし、振替の方法やホテルの確保方法などについてはよく理解できなかった。

結局、乗客が機内から降りられたのは午後10時25分。

搭乗してから2時間近く経っていた。

それでも、大声をあげてスタッフに食ってかかる人がいない。

怒っても仕方がない話だが、世界的にはこうしたケースでは誰かが必ず怒っている。

日本人はやはり、世界的に見ても珍しい、とても物分かりの良い国民なのだ。

飛行機を降りたところで、地上係員にこちらのリーフレットを渡された。

中身を読むのも面倒なので、「ホテルは自分で予約すればいいの?」と聞くと、自分で好きなホテルを予約して立替払いをし、領収書をこの水色の封筒に入れて送ると後日代金が払い戻されるという。

私の海外での経験だと、こうしたトラブルの際には意味のわからないままずっと空港に待たされて、航空会社が手配したホテルにみんなでぞろぞろ行ったものだが、そんな無駄な待ち時間がないだけでも個人的にはありがたい。

私は預けた荷物もないので、さっさと到着ロビーに出て、そこでスマホのアプリを使って空港近くのホテルを適当に予約した。

でも、乗客の都合はいろいろだ。

質問がある乗客たちが全日空のスタッフを取り囲んでいるのを尻目に、そのままホテルへと向かう。

全日空のカウンターの前には、翌朝の振替便の手続きをする人たちだろう長蛇の列ができていた。

でも私は、1日歩き回って疲れていたので、一刻も早くホテルに入りたいと思い、振替手続きもせずに空港を出た。

午後10時半を過ぎた福岡空港は、全日空カウンターの前以外は嘘のようにガランとしていた。

ホテルに電話をして行き方を聞くと、「Gの出口を出て左へ」と教えられたが、この時間には「Gの出口」はすでに閉鎖されていて、別の出口から出て地図アプリを頼りにホテルを探した。

旅行をしていると、真夜中や未明の空港に行くことはよくあるので人のいない空港には特に驚かないが、午後10時半でこんなに人がいなくなる主要空港というのは珍しい気がする。

市の中心部にある福岡空港はとても便利だが、便利であるがゆえの苦労もあるのだろう。

福岡空港の目の前に昔からある巨大広告塔の前を歩いて、人気のない道をとぼとぼ歩くと・・・予約したホテルが見えてきた。

暗闇の中にひっそりとたたずむビジネスホテル。

これが刹那的に予約した「ホテルグランビュー福岡空港」だった。

通常1泊7000円のところ、今だと「GO TO」が使えて4550円である。

どうせ全日空が払ってくれるならもっと良いホテルでもよかったのだが、探すのが面倒で、楽天トラベルのアプリを開いて空港近くのホテルの一番最初に出てきたここを予約したのだ。

私が到着した時、同じ便に乗っていたと思われる女性がチェックインをしていた。

彼女はすでにスマホで翌朝7時の便に振り替えを済ませたようで、空港までの無料バスサービスの説明を受けていた。

私のチェックインを担当したのは初老のおじさんで、おそらく会社を定年で辞め夜勤でホテルの仕事を始めたばかりと見受けられた。

まるで慣れていないのだ。

「GO TO」クーポンなど、今はいろんな旅行サービスがそれも旅行サイトごとに入り乱れているのでおじさんもさぞや大変だろうと同情するが、それでも早く部屋に入れてもらいたい。

そうしているうちに腹が減ってきた。

よく考えると、夕方にアンパンを一つ食べただけだ。

15分ほどかかってようやく部屋に入る。

部屋はどこにでもあるビジネスホテルだが、まだ新しいようなので特に不快感は感じない。

この際、空港から近いのは何よりありがたい。

フロントで女性がカップ麺を買っていたのを見て、私もロビーで販売されていたカップの長崎ちゃんぽん、九州しょうゆ味のかっぱえびせん、そしてたい焼きアイスを買い、部屋代と一緒に支払いをした。

全日空が一緒に負担してくれるかどうかはわからないが、物は試し、ホテルからもらった領収書をそのまま送ってみるつもりだ。

温かいお風呂に浸かってアイスを食べたら少し元気が出てきて、振替便の手続きをする気になった。

全日空のサイトに欠航の際の手続きが行えるページがあり、機体故障による欠航もこのサイトから変更の手続きができるようになっている。

しかし、私が「ANA便への変更」をクリックしても、なぜか福岡〜羽田の予約が出てこないのだ。

どうやら今回のフライトは楽天トラベル経由で予約したことが原因らしい。

では、どうすればいい?

電話で聞くにしても、もう深夜なので電話応対の時間は終わっている。

これから空港に戻って手続きをするか?

もう風呂にも入ってゆっくりしているのに、今からまた出かける気も起こらない。

じゃあ、どうする?

どうせ急いで帰らないといけない理由もないので、今夜は寝て明日の朝に電話なり空港なりで確認すればいいだろう。

こんなに余裕をかましていられるのも、仕事を辞めて悠々自適の御身分になったおかげだ。

もうとっくに夜中の12時を回っている。

とにかく、寝ようと思ったが、その前に楽天トラベルのサイトだけ見てみようと思った。

いろいろいじっていると、個人ページの下の方に「その他の提携サービス」という欄があるのを見つけた。

その中に「ANA・全日空の予約の確認・変更・取消」という項目があり、それをクリックすると全日空のサイトが開いて、私の予約がちゃんと画面上に反映されていたのだ。

要するに、直接全日空のサイトにアクセスした場合には、ANAで予約したフライトしか出ておらず、予約した旅行サイトのホームページを経由して全日空のサイトにアクセスすると隠れていた予約が出てくる仕組みのようなのだ。

何だか分かりにくいが、格安ツアーには格安なりのテクニックが必要、ということなのだろう。

とにかく、翌日の午前9時のフライトに振替の予約ができた。

多くの振替の乗客が乗るので3人がけの真ん中の席しか空いていなかったが、所詮1時間半ほどのフライトだ。

とにかく安心して眠りにつけた。

実は、空港で渡されたリーフレットを読めば、参考になる情報が書いてあった。

たとえば、すぐ翌日に振り替えなくても10日以内に手続きをすればいいらしい。

そして、予約便から30日後までのフライトに振り替えることが可能なのだ。

私は29日の朝に東京にいる必要があるので仕方がないが、1ヶ月九州で過ごす選択肢もあるということだ。

ただし、国際航空券や団体旅行は全日空サイトでの変更はできない。

私の予約もこの団体旅行に該当するのだろう。

全日空サイトで手続きができない私のようなケースでは、電話での対応窓口も用意されている。

時間は午前6時半から夜10時まで、私のように夜中にトラブった場合には役に立たない。

私が予約した楽天トラベルの「ANA楽パック」についてもリーフレットの中に出ていて、楽天トラベルのコールセンターに連絡するように書いてあった。

でも、私が行ったように楽天トラベルのサイトからの振替手続きについては、このリーフレットには書かれていないので、私の場合は偶然一番良い方法を見つけたということになるのだろう。

ちなみに、払い戻しを希望する際も、30日以内なら対応してもらえるというので、しっかり覚えておきたいと思う。

きっとすぐに忘れるだろうが・・・。

朝起きると、窓の外には福岡空港が広がっていた。

本当に空港のすぐ近くだが、寂しい場所でもある。

このホテルでは、ビジネスホテルにしてはちゃんとした朝食が無料でついていた。

でも部屋でグズグズしているうちに午前8時になり、結局カレーライスを少しだけ食べてホテルを出た。

ホテルから空港までは無料の送迎があり5分ほどで着く。

「ホテルグランビュー福岡空港」、やっぱり近いのは何よりありがたい。

楽天トラベル評価4.54、私の評価は3.70。

「ホテルグランビュー福岡空港」
電話:092-629-8666
http://www.granview.co.jp/fukuokaap/index.html

頻繁に旅行を続けていると、将来また同じようなトラブルに巻き込まれることもあるだろうから、今回学んだノウハウをこのブログにも書き残すことにする。

ちなみに、こちらが全日空に送る「立替費用精算書」というものだ。

これに領収書(コピー不可)と振替便に搭乗したことを確認できるもの(搭乗券など)を一緒に郵送するらしい。

トラブルも旅のうち。

旅行を嫌いになるのではなく、ボケ防止だと思って楽しく対応したい。

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