<きちたび>3泊4日ウィーンの旅② トルコ軍による包囲戦の置き土産?ウィーン名物のカフェをめぐる

ウィーンの街には歴史あるカフェが多い。

加藤雅彦さんの「ハプスブルク帝国」という本を読んでいたら、ウィーンで語り継がれるあるコーヒー伝説の話が紹介されていた。引用させていただく。

『 もともとウィーンは、コーヒーなるものを知らなかった。トルコ軍撤退のあと大量の緑色の豆が残されていた。人々はラクダの餌と思っていたが、トルコ語を能くし戦いで間諜をつとめたコルシツキーなる男は、それがトルコ人の賞味するコーヒーであることを知っていた。トルコ軍撤退のあと、彼はこの「ラクダの餌」をもらいうけ、コーヒー店を開いて大当たりした。

これがウィーン名物のカフェの由来だというのである。

ところが最近の研究によると、これは伝説に過ぎないらしい。1685年、ヨハンネス・ディオダトというアルメニア人が、レオポルト1世の特許をえて開いたのが、ウィーンのカフェ第一号だという。』

ヨーロッパの歴史は文字通り戦争の繰り返しだ。ウィーンは1529年、オスマン・トルコのスレイマン大帝率いるトルコ軍によって包囲された。この時は早い冬の到来で難を逃れたが、その150年後の1683年、大宰相カラ・ムスタファ率いる20万のトルコ軍に再び包囲される。皇帝レオポルト1世はウィーンから逃げ出し陥落寸前となった。

そのピンチを救ったのはポーランド王ソビエツキだった。彼は7万のキリスト教連合軍を率いてトルコ軍を急襲、ウィーンをイスラム教徒から守った。しかし、その90年後、オーストリアはプロイセン、ロシアと共謀してポーランド分割に手を染める。

弱肉強食のヨーロッパ。ハプスブルグ家の都ウィーンは、そんな血なまぐさい中世ヨーロッパで栄華を誇った。

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さて、前置きが長くなったが、そんな伝説もあるウィーンのカフェに私も足を運んでみた。歴史を感じさせる優雅なスペースなのにレストランよりもリーズナブルで、旅行者にはありがたい存在だ。

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まずウィーンに到着した最初の夜に行ったのが、こちら。

「CAFE  SCHWARZENBERG」。「シュヴェルツェンベルク」と読むらしい。

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創業は1861年、リンクと呼ばれる外周道路沿いでは最も古いカフェだという。

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中も重厚な作りで、ショーケースにはケーキが並んでいる。

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長時間の飛行機で疲れて機嫌が悪くなった妻は、「季節のサラダ Seasonal mixed salad」(4.9€)だけ注文。

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私も機内食で胃がもたれたので、「ウィーン風スープ Viennese soup pot with boiled beef, vegetables and noodle」(6.70€)と・・・

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「生ビール Draught beer」の小(2.70€)を注文した。

ビールはいささか小さ過ぎたが、後は寝るだけ。サラダとスープはちょうどいい量だった。支払いも14.30ユーロ(約1830円)とリーズナブルな夕食となった。

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翌朝、ちょっと中心街を外れて向かったのは「カフェ・シュペール Cafe Sperl」。

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この店を選んだのは、朝7時からやっていることと、「地球の歩き方」の紹介文が気になったからだ。

『クリムトも常連だった隠しておきたい歴史的なカフェ』

確かに歴史を感じさせる落ち着いた店内だ。

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『1880年の創業。当時の芸術家たちのたまり場で、この店においてセセッシオン(分離派)を結成した』

ウィーン分離派は、1897年グスタフ・クリムトを中心に結成された芸術家のグループだ。

そんな由緒あるカフェにしては、店内は閑散としていた。

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店の前の小さな広場にも席が設けられている。

我々もこちらに席を移すことにした。

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見上げれば抜けるような青空に白い建物が映える。

やはり外の席の方が気持ちがいい。

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妻が注文したのは「シュペール・ブレックファースト Sperl  breakfast」(8.20€)。

ポットのコーヒーにパンが2つ、バターとジャム。とてもシンプルだが味はいい。

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一方、私は散々迷った。

店員は決して愛想がいいとは言えないおばさん2人。ドイツ語しか話せない。メニューで食べたいものを見つけて注文しようとしても「ない」と言う。

朝7時から店はやっているが、朝はメニューが限られているようだ。

そして、最終的に注文したのは「Grandma Coffee」(4.70€)。おばあさんのコーヒーということだろうか。

その実態は、カフェモカにホイップクリームが乗ったものだった。見た目通り、甘い。

日本で言う所の「ウィンナコーヒー」だ。ちょっと嬉しくなった。

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もう一つ、意味もわからず注文したのが「Sperl  wafers」(3.30€)。

これは濃厚なチョコレート味のワッフルだ。めちゃめちゃ甘い。

でも、異国に来たことを感じられる、ちょっとインパクトのある朝ごはん。支払いは2人で16.20ユーロ(約2070円)だった。

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そしてウィーンで最も有名なカフェと言えば、ここ「カフェ・ザッハー Cafe Sacher」。

言わずと知れた「ザッハートルテ」で世界的に知られた有名店だ。

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ザッハートルテにさして興味はなかったが、物は試しと行ってみたが、いつも行列ができていてあえなく断念。

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すぐ近くにあるザッハーの直営ショップ「ザッハー・コンフィズリー」でお土産のトルテを拝むだけで何も買わずに店を後にした。

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代わりに朝食を食べようと入ったのは、旧市街の中心部にある「カフェ・ル・ボル Cafe le Bol」。

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店内はこれまでの重厚な雰囲気とはかけ離れたモダンなお店だった。

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メニューを見て、気が付いた。メニューがフランス語だ。

ウィーンのカフェを求めて入店したのに、ここはパリ風のカフェなのだ。そうとなれば、思い切りフランス的に攻めるしかない。

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私は「カフェ・オレ」(4.40€)、妻は「エスプレッソ」(2.70€)を頼む。食後のつもりで頼んだのだが、真っ先に出てくるあたりも、フランス風だ。

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私の朝食は「クロワッサン・サンド Les croissants fourres SALMON AND EGG WITH TARTARE SAUCE」(4.70€)と・・・

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「オニオン・スープ Soupe a l’oignon」(4.90€)だ。

とてもフランス的で普通に美味しい。

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そして妻が意味がわからないまま注文したのは「Tartine Avocade」(4.90€)と・・・

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「サラダ Bol de Salade」(3.90€)だった。

特段の驚きもない代わりにがっかりすることもない。いたって普通に美味しい朝食をいただいた。ただ、流石に観光地があふれる旧市街の中心だけに値段はちょっと高かった。

ついでに紹介しておくと、ウィーンのシンボルであるシュテファン寺院の近くのレストランで昼食を食べた。ウィーンを食べるつもりで店を探していたのだが、その店はかつてウィーンを包囲したトルコのレストランだった。

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その名も「Turkis  City」。

どうも「Turkis」という名の店がウィーンにはいくつかあるようだ。

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店内は予想外に広く、日本のトルコ料理店に比べ内装も綺麗だ。

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妻が注文したのは「Melanzanirolls stuffed with feta cheese and dill」(8.20€)。

若かった頃、エジプトでこの手の揚げ物をよく食べた。豆の団子だろうか。

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そして私の注文は「Cold starters platter with beans, ezme,caclk,melanzakisalad, haydari, yoghurt and sheperds salad」(9.90€)だった。

ピリ辛の前菜盛り合わせ。暑い昼間のランチにはぴったりだ。

結局、本格的なオーストリア料理というのは一度も食べなかった。でも、ウィーンには多国籍な料理がよく似合う。暑い夏のランチはトルコ料理もおすすめである。

そんな感じでカフェ中心に外食もしたが、結局はスーパーで食材を調達し、ホテルのミニキッチンを使って、野菜中心の食事をするのがお腹には一番よかったみたいだ。

私たちが泊まったホテルについては、また別の機会にご紹介する予定だ。

ウィーンに行ったら、まずはカフェに行っていただきたいものである。

 

<関連リンク>

3泊4日ウィーンの旅

①オーストリアで“オープン”について考えた

②トルコ軍による包囲戦の置き土産?ウィーン名物のカフェをめぐる

③偉大な作曲家が眠る墓地で「音楽の都」を感じる

④旧市街の朝散歩でハプスブルク家の歴史を味わう

⑤クリムト・シーレ・フンデルトヴァッサー 鬼才たちに触れる

⑥絶対オススメ!スロヴァキアの首都ブラチスラヴァへドナウを下る日帰り旅行

⑦ヒトラーはオーストリアで生まれ、ウィーンで育った

⑧私が利用したホテルと電車とスーパーマーケット

<参考情報>

私がよく利用する予約サイトのリンクを貼っておきます。



 

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