自転車にも当たり外れというものがあるのだろうが、私の使っていた安物の自転車はもうかれこれ20年以上は使っているはずだ。
マンションの駐輪場は雨ざらしなので、チェーンをはじめいろんな箇所が錆びてしまい、ついにギアの切り替えもできなくなってしまった。
とはいえ、街中を乗り回しているだけなので、大して困ってもいなかったのだが、先日2駅先の眼科まで行った際にそろそろ買い替えた方がいいかと感じた。
ケチな妻もすぐに同意した。
走っている途中で自転車が壊れ、私が怪我をするのではと心配していたらしい。

早速古い自転車を持って駅前の自転車屋さんに出かけた。
「自転車」とか、「総合自転車店」とかいう看板は目立つのだが、店名は知らない。

店の前まで行った初めて「サイクルスポット」という、首都圏に100店舗以上を展開する自転車チェーン店の吉祥寺駅前店だということがわかった。
吉祥寺には海外ブランドの高級自転車を扱うお洒落な自転車ショップのほか、ヨドバシカメラやヤマダ電機、西友などでも自転車を売っている実は自転車激戦地なのだが、ここはいかにも街の自転車屋さんという雰囲気で、私にも気楽に利用できそうな感じがした。
どうせ買ったらそのまま手入れもせず、たまにタイヤに空気を入れる程度なのだ。
壊れても盗まれても惜しくないような手ごろな自転車がお目当てなのだ。

こちらが私が20年以上愛用してきた自転車。
今ではポピュラーな小型の自転車だが、当時はまだ珍しくて個人的には手軽で気に入っていた。
こういう小型の自転車のことを今は「ミニベロ」と呼ぶらしい。

店内にはたくさんの自転車が置かれている。
最近流行の電動自転車や伝統的なママチャリも・・・。

2階には国内外のブランドのスポーツ車が揃っているらしい。
でも、私が探しているのは、雨ざらしでも気にならない安物自転車なのだ。

そんな店内で私の目に止まったのが、こちらのミニベロ。
デザインがシンプルでスッキリしている。

なんと名前は「Norway オスロ」。
北欧製? まさか?
店員さんに「中国製ですか?」と聞くと「そうです」との答えがやはり返ってきた。
どうやらここ「サイクルスポット」のオリジナル商品らしく、値段も手ごろ、重量も15キロちょっとなので普段使いにちょうどいい。
そして購入の決め手は「錆びにくいパーツ多用」のコピー。

もう即決。
色は白を選んだ。
妻はダークグリーンがいいと言ったのだが、白の方が目立ち、自転車置き場で探しやすいかと思ったのだ。
早速、店員さんが調整してくれてサドルの高さも合わせてくれた。
今まで使っていた自転車に比べサドルが硬いが長時間乗るわけでもないので問題はないだろう。

ということで、白い自転車を買いました。
「Norway オスロ」(2万5980円+税)。
明るい場所で見ると、なんとなくおまわりさんの自転車のようにも見えてくる。
本体価格のほかに、防犯登録500円と古い自転車の引取料500円を支払い、消費税を入れて3万円弱の買い物となった。

一応6段変則が付いていてボタンを押すと重くなり、レバーを動かすと軽くなる。
この変速機に慣れるまで、ちょっと戸惑いそうだ。
ブレーキがこれまでの自転車よりもずっと効きがよく、気をつけないと急ブレーキでつんのめってしまうだろう。

でも一番の違いはやはりこのサドル。
サスペンションがついていないので結構硬く感じる。
大昔に乗っていたサイクリング用自転車も革のサドルだったことを思い出した。
この自転車に乗っていると緩み切った私の尻も少しは引き締まるかもしれない。

自転車が新しくなったことで、少し遠くまで自転車でお出かけするようになるだろう。
それにしても、白いタイヤが次第に汚れていくのが気になりそうな予感がする。
タイヤは黒で良かったんだけどな・・・。