<吉祥寺グルメ>家飲み酒を探して#6「山本 うきうき」(純米吟醸/秋田・山本酒造店/2021)

武蔵野市から「くらし地域応援券」というのが配られたので、地元の酒屋さんで使ってみようと思った。

訪れたのは、吉祥寺の中心部から少し外れた『大阪屋酒店』。

大正12年創業、あと数年で100周年を迎えるという、吉祥寺では数少ない老舗の酒屋さんだ。

とはいえ、お店の外観は最近リニューアルしたらしく、モダンで清潔なイメージである。

入り口に置かれた看板には・・・

『速報 日本酒とワインがコロナが効くだと・・・!?』

ちょっと怪しいが、根拠があるらしい。

大阪屋酒店のオフィシャルサイトを覗いてみると、いろいろなお酒を紹介する動画が並んでいた。

お店の若旦那がユーチューバーをやっていて、吉祥寺のお店紹介とかも合わせてお酒の魅力を発信している。

そんな中で、2月19日にアップされた最新版がこちら!

タイトルは『コロナに効くのは日本酒だった?!』。

もし興味があれば動画を見てもらえればと思うが、長崎大学の研究チームが、日本酒などに含まれる「5-アミノレブリン酸」というアミノ酸がコロナウィルスの増殖を100%抑制する効果があることを突き止めたと、論文で発表したらしいのだ。

それで日本酒はコロナに効くのではないかと、お酒の業界ではいま話題になっているという。

あまりメディアには紹介されていないニュースだが、こうした情報がネット上ではいろいろ飛び交っているんだなと気づかされる。

話を「大阪屋酒店」に戻すと、店内はとてもスッキリしていて、ワインから日本酒、焼酎まで様々なお酒が整然と並んでいる。

コロナの影響を聞くと、店の売り上げが吉祥寺の飲食店向けなのでやはり影響は出ているという。

ワインはフランスの高級ワインも揃っていて、もちろん私が買うような安いものもたくさんある。

想像していたよりも、ずっといいお店のようだ。

日本酒にしようと思うのだが、どれがいいのかオススメを聞くと、試飲用のお酒を取り出して、3種類も飲ませてくれた。

今の季節はいろんな酒蔵が「しぼりたて」の生酒を出しているので、飲み比べてみればと言われ、その中で一番気に入ったお酒を買うことにした。

ピンクのラベルが鮮やかなこのお酒。

名前を『うきうき山本』という。

紹介のラベルには、「さらりとしたアルコール度数が低めの生酒」と書いてある。

720mlで1536円+税だが、「くらし地域応援券」を利用して500円引で買い求めた。

参考記事

<吉祥寺残日録>1人5000円分の「くらし地域応援券」が武蔵野市民全員に配布された #210222

吉祥寺@ブログ

こちらが『山本 うきうき 純米吟醸』の四合瓶だ。

秋田県八峰町にある明治34年創業の酒蔵『山本酒造店』の2月限定酒である。

横っ腹には「純米吟醸 生酒」の金文字。

アルコール分は14度と、少し低めに作られている。

その理由が公式サイトに書かれていた。

「2月になると市場は生原酒に飲み疲れて来てるから、さらりとした生酒を商品化したら売れると思うよ」と親しい酒屋さんからアドバイスをいただき商品化した。アルコール度数は14度台と低めだが、原酒でも15度台なので、薄い感じはしない。ラベルの鮮やかな色あいと軽やかな風味で女性からも大人気。
うきうきは蔵元の山本が春をイメージした際に思い浮かんだフレーズで特に深い意味はない。それでいいのだ。

出典:『山本酒造店』公式サイト

まさに、生酒のシーズンの最後2月に飲むために作った『さらりとした生酒』ということなのだろう。

それにしても、日本酒に『うきうき』というネーミングするセンスが私は好きだ。

しかも、ピンクのラベル。

春に向かって少しずつ日差しが暖かくなるこの季節にぴったりである。

グラスに注ぐと、少し濁っているのに気づく。

そう、うすにごりの生酒なのだ。

使用するお米は秋田さんの「吟の精」、精米歩合は55%。

甘口・辛口を示す日本酒度は±0と普通のレベル。

酸度は1.7で、全体的にバランスの良い日本酒の仕上がっている。

今夜のおつまみは、去年の緊急事態宣言の頃に非常食として買っていた冷凍焼売。

そろそろ賞味期限切れとなるので、生酒の「あて」にすることにした。

癖のない華やかな口当たりで、とても飲みやすい。

さらっとしているので、少し脂っこい焼売にもよく合う気がする。

公式サイトには、こんな裏話が書いてあった。

創業以来、酒蔵の裏手にある滝「白瀑」を代表銘柄としてたけど、
酒蔵が倒産しそうだった2007年に、後継者だった山本が一念発起し杜氏制を廃止。
 背水の陣で挑んだ初年度の酒造りで奇跡的に美味しい純米吟醸が生まれたんだ。
近所の酒屋さんのアドバイスで「山本」ブランドが誕生。

出典:『山本酒造店』公式サイト

日本酒離れが進む中で、日本各地の酒蔵は苦戦を強いられてきた。

それでも、ここに来て若手経営者が世界を目指して新たな日本酒づくりを始めている。

秋田の山本酒造店もそうした一つのようで、今後も注目していきたい。

『うきうき』の購入はこちらからも!

「大阪屋酒店」
電話:0422-22-3392
営業時間:10:00~21:00
定休日:火曜日・第三水曜日
https://o-sakaya.shopinfo.jp/

「山本 うきうき」

「山本酒造店」
〒018-2678 秋田県山本郡八峰町八森字八森269
https://www.yamamoto-brewery.com/

3件のコメント 追加

コメントを残す