たくさんのパン屋さんがひしめく吉祥寺で、大手のチェーンを除いた吉祥寺らしいパン屋さんをめぐるこのシリーズ。
10回目として選んだお店は、ドンキ裏にある人気店「EPEE(エペ)」だ。

古い木造家屋を改造した店舗やこのロゴも格好いい。
吉祥寺をベースとする「株式会社MOTHERS」が経営するお店だが、このグループもいつの間にか東京都内だけでなく地方にも進出し、現在は15店舗に拡大しているようだ。

店舗の脇に設けられた小窓からは、パンを作る職人さんたちの動きを見ることもできる。
実に、うまくできたお店である。
パン屋の奥にビストロも併設していて、カジュアルなフランスの香りもする。

私が訪れたのは、午前11時ごろ。
パン屋は朝9時半からの営業だが、ビストロのオープンは10時半からで、ちょうどランチのお客さんが続々と入店するところだった。

入り口を入ると、L字型のカウンターにパンが並ぶ。
決して広いスペースではないので、コロナ対策として一度に入店できるお客さんの数を制限しているそうだ。

雑誌のグラビアに登場しそうなお洒落な店内。
一番人気は「角食」、全体的には料理に合いそうな大人なパンが中心だ。

私はランチで食べるパンを探す。
パンの種類は決して多くはないので、選ぶのにさして時間はかからなかった。

買ったのは、2つ。
白い紙の袋に、えんじ色のテープ。
とてもシンプルなのに、センスがいい。

1つは、『アンチョビオリーブ』(330円+税)。
馬蹄形をしたベーグル状の生地の表面から、ところどころオリーブが顔を出す。

半分に切ってかぶりつくと、やはりベーグルのような弾力があり、かなり噛みごたえがある。
オリーブは思った以上にジューシーで、塩味が強めだ。
「アンチョビオリーブ」という名前はオリーブの味付けにアンチョビが使われているという意味かもしれない。

もう一つ買ったのは、『パンオショコラ』(310円+税)。
フランスでは定番のパンで、パリ特派員時代には妻がよく買ってきたものだ。

クロワッサンのようなパリパリの生地の中に、チョコレートの棒が2本入っている。
柔らかくて、普通に美味しい。

妻は「アンチョビオリーブ」の方を少しだけ味見しただったので、私一人ではちょっと多いかと思ったが、ペロリと食べてしまった。
吉祥寺のパン屋さんはどこも美味しいが、女性客が集まる理由はわかる気がした。
食べログ評価3.58、私の評価は3.40。
「EPEE」 電話:050-5594-1229 営業時間:BOULANGERIE 9:30~18:30 定休日:無休 https://www.facebook.com/BoulangerieBistroEPEE/
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