武蔵野市発行の「くらし地域応援券」という割引クーポンを使ってのテイクアウトランチ。

今回選んだのは、吉祥寺駅南口からほど近いところに進出した「アディダスストア」のビルの地下。
2年ほど前にできた新しいレストランだ。
この通り、駅近のわりに人通りがあまり多くはない。
果たしてお客さんは入っているのだろうかとの興味もあって行ってみることにした。

お店の名前は「Bistro 1048」、そのまま「ビストロイチマルヨンハチ」と読むらしい。
この「1048」という数字は、東京食肉市場の仲卸業者でもある「千駄木腰塚」の仲卸番号とのこと。

階段の降り口に掲げられた牛をデザインした看板。
このお店は、コロナ前は外国人に大人気だった谷根千エリアで70年の歴史を持つ老舗精肉店「千駄木腰塚」が初めて手がけたレストランなのだそうだ。
気合の入った看板なのに、ビルの構造上、通りからちょっと見えにくいのはもったいない。

階段を降りていくと、吉祥寺には珍しいおしゃれなスペースが待っていた。
ちょっと都心のレストランに来た気分だ。

入り口には、牛肉関連の賞を受賞した時の楯が並んでいる。
店に置かれていたパンフにはこんな説明が、書いてあった。
『東京食肉市場の仲卸業者でもある腰塚の牛肉は、セリから一度も外気に触れることなく、SQFの厳格な衛生管理のもと千駄木本店に並べられます。前沢牛販売指定第一号や松阪牛販売指定第四号など、全国の銘柄牛販売の看板をもつ当店ですが、「和牛」や「銘柄牛」の表記をあえてしていません。熟練の目利きにより、毎日数十頭もの牛を買い付けることで、常に高品質な国産牛を安定的にご提供できることが、腰塚の強みであり信頼の源です。』
かなり自信満々のお肉屋さんのようである。

また、入り口に設置されたショーケースの中には、自家製の手作り加工品が並んでいた。
『千駄木本店の二階ではこだわりの職人が腕を振るい、オートメーションでは決して出せない、これぞ「本物」というハムやソーセージをつくっています。工場稼働時から一流ホテルやレストランに卸し、数々の銘店から定評をいただいてまいりました。』

中でも自信作が「自家製コンビーフ」(2140円)。
『明石家さんまさんにご紹介いただきました!』とのPOPが貼ってある。
コンビーフなど缶詰のやつしか食べたことないが、こいつは値段も一流な感じだ。
どんな味なのか、とても気になる。

メニューを見せてもらうと、メインであるステーキの他に、「コンビーフコロッケ」とか「コンビーフとチーズフォンデュのパイ包み焼き」とか、コンビーフを使ったメニューもいろいろ用意されているようだ。
スタッフの人に一番人気を聞くと、「黒毛和牛とコンビーフの絶品たまごごはん」か「ビーフシチュー」だと言う。
2000円近くする高級な「たまごごはん」も気になったが、このところシチューが食べたいと思っていたので、結局迷った末に「国産牛100% ビーフシチュー」(1780円)を注文した。
500円のクーポンが使えるので、実質1280円ということになる。

料理が出来上がるまで入り口の椅子に座って10分ほど待つ。
店の中を覗いてみると、とてもモダンで広々としたお店である。
客層はちょっとお金のありそうなシニアのカップルが多いようだ。
吉祥寺を代表するステーキハウス「葡萄屋」が閉店してしまったので、もし誰かにステーキなどをご馳走してあげることがあれば、使えそうなお店だと思った。

さて、こちらが「国産牛100% ビーフシチュー」。
持って帰る時に少しこぼれてしまったが、予想したよりも量が多いようだ。

まだ温かかったが、家のお皿に移して、レンジで少し加温してからいただいた。
さすが肉屋さん直営のレストランだ。
柔らかな牛肉がゴロゴロ入っていて、味もとてもいい。

ビーフシチューには、ライスかトーストがセットになっていて、私はトーストを選んだ。
お皿についたシチューをパンで拭くようにして食べる。

私の昼ごはんとしてはちょっと奮発した方だが、これだけトロトロの牛肉が入っていれば文句はない。
牛すじのような部位も入っていて、コラーゲンもたっぷりな感じだ。

野菜はじゃがいもとブロッコリー、タマネギ、あとはこれニンジンだろうか?
正直、予想していたよりもずっと美味しいビーフシチューだった。

コロナが終わったら、お店でステーキやたまごごはんも食べてみたい。
それから、グルメではない私は全く知らなかったが、「千駄木腰塚」のハムやコンビーフ、ちょっとしたプレゼントにも使えそうだ。
吉祥寺にもこの手の店があった方がいい。
値段は少々高めだが、これからも利用させていただくことになりそうだ。
食べログ評価3.17、私の評価は3.60。
「Bistro 1048」 電話:050-5456-1191 営業時間:11:00~21:00 定休日:年末年始 https://www.koshizuka.co.jp/