昨日の雨も上がり、朝6時から起き出して畑をひと回りする。

今年はいろんな作物を育てているので、何か異変が起きていないか気になって畑を回る癖がついているのだが、こうして早朝の畑めぐりは都会の散歩とは一味違い最高に気持ちがいい。
すでに朝日が東の空から登っていて、山に降り注いだ雨が水蒸気となって立ち上る様はとても幻想的で美しい。

まず最初に訪れたのは、先月植えたサツマイモを植えた畑。
どうやら全部の苗が無事に根づいてくれたようだ。
雨の恵みを喜ぶかのように、朝日を浴びて元気に立ち上がっていた。

続いて桃の畑。
虫に食われるのを恐れて先月早めに袋かけをしたせいか、今年は目立った被害もなくここまで順調に育っているように見える。
岡山ではもう早生の桃の出荷が始まったとニュースが伝えていたが、我が家の桃はいつ頃収穫時期なのか、まだ自分の中でわかっていない。

続いてジャガイモを植えている畑に行く。
ジャガイモは花も終わり順調に育っているように見える。
地上部が枯れてきたら収穫のタイミングなのだが、偶然会った隣のブドウ畑の人にはそろそろ順番に掘ってみた方がいいとアドバイスされた。
6月に入ればすでに土の中でジャガイモができているので、芋が小さいうちに掘った方が実は美味しいのだという。
そして自家消費の場合、一度に全部掘っても食べられないので、試し掘りを兼ねて端から順に掘ってちょうどいいタイミングを見極めた方が失敗がないのだそうだ。

今年はエダマメの発芽率が悪く、辛うじて4株だけが成長してくれている。
あと1ヶ月もするとエダマメの収穫のタイミングとなるが、去年は旬の時期を逃して結局カメムシたちの餌食となった。
今年は一番美味しい時期に全部収穫して、冷凍保存にも挑戦してみよう。

先月苗を植えたスイカもだいぶ大きく育っていた。
スイカの実は子づるや孫づるに多くつくので、この時期に親づるの先端を摘心する必要があるのだそうだ。

その隣ではカボチャの苗もそれなりに育ち、よく見ると黄色い花も咲いていた。
カボチャもスイカ同様、伸ばすつるを見極めて、親づる1本と子づる1本の二本仕立てにする。
まあ、あまり神経質にならなくても生命力が強そうなのできっと実はできるだろう。

最後に訪れたのはお墓の近くにある畑。
イチゴと一緒に植えていたニンニクは全部、葉も茎も枯れていた。
これはさすがにもう掘り出さないとまずいだろうと思い、一番手前の1本の茎を持ち引き抜いてみたが、期待したニンニクは付いていない。
ガ〜ン!
失敗か?

ひょっとしてと思い、スコップで根元を掘ってみると、土の中からニンニクの塊が出てきた。
嬉しかった。
もう1本隣のニンニクも掘ってみる。
今度は最初からスコップで掘って茎のついたままのニンニクを掘り出した。
やった!ニンニクの初収穫だ!
去年9月に植え付けをしてから9ヶ月、時間がかかった分だけ無事に収穫できたことが最高に嬉しかった。

一旦家に戻り、一輪車と農業用コンテナを持って再び畑に戻る。
このままニンニクを畑に置いておくと腐ってしまうので、このタイミングで全部掘り出してしまう必要がある。
中には立派に膨らんだ形の良いニンニクもあれば、生育が遅れた貧弱なものもある。
タマネギに比べて大きさのバラつきが大きいように感じる。

ついでにタマネギも全部掘り出すことにした。
今年は収穫時期が異なる3種類のタマネギを同じタイミングで植えたのだが、5月上旬と下旬に2回すでに収穫し、今回が一番遅いタマネギの収穫となる。
タマネギは今年2回目の栽培ということもあり、ほとんど失敗せずにたくさんのタマネギを収穫することができた。

掘り出したニンニクとタマネギは庭の芝生の上に転がして今日一日天日干しにする。
明日は午後から雨の予報なので、それまで干して後は日陰にぶら下げておこう。

ニンニクは今年初収穫なので保存方法の知識はないのだが、ネットで調べる限り、タマネギとさほど変わらないようだ。
こうしてニンニクとタマネギを長期保存しておけば、いろいろな料理に利用できるだろう。
まだまだわからないこと、うまくいかないことはいろいろあるが、素人の畑仕事としては上出来である。

トウモロコシについては、直播したタネはやはり発芽せず、ポットに蒔いておいたタネが留守中に芽を出していたので、これを畑に持って行ってトウモロコシを育てる予定だった畝に植え付けた。
ちゃんと根付いてくれるかどうかはわからない。
でも、一つの方法がうまくいかなくても、別の方法でリカバリーすることができることを徐々に学んだ。
よその家のトウモロコシはすでにかなり大きくなっているので、今から植えてどうなるかはわからないが、これも経験。
誰からも文句を言われず、自分流のやり方で試行錯誤ができる農業という仕事は、精神衛生上この上なく魅力的だと改めて感じた一日であった。