<吉祥寺残日録>岡山二拠点生活🍇 芽かき・誘引・花穂の整形、そして防除・・・5月のブドウ畑は大忙し #220516

不眠症の妻を一人残しての岡山帰省もいよいよ大詰め。

明日のお昼の飛行機で東京に戻る前にどうしてもやっておかなければならない5月のメインイベントがあった。

伯母がこの家に嫁いできてからずっと守ってきたブドウ畑の管理だ。

ゴールデンウィーク明けのブドウは、今年の新しい梢を伸ばし始めていて、よく見るとすでにブドウの赤ちゃんみたいな「花穂」が出てきている。

本当は4月ごろから「芽かき」という作業をして、新芽の数を減らして残った梢の成長を促すらしいのだが、私は4月は何も触っていないので枝は無秩序に伸び放題、これを整理してブドウ畑を管理するのが今月のメインイベントなのだ。

今回の滞在中、私が行ったブドウがらみの作業は以下の通り。

1.下草に除草剤

しかしブドウの木に触る前に、まず下草を何とかしなければならない。

5月にもなると雑草たちが猛烈な勢いで成長を始め、家の前にある小さなブドウ畑にも高さ1メートルほどの雑草が目立つようになった。

近所の農家さんは、除草剤を使ってブドウ棚の下をいつもきれいに保っていると聞き、私も除草剤を使って雑草を枯らしてしまおうと考えた。

伯母が使っていた黄色い噴霧器に10リットルの水と2種類の薬剤を混ぜ、それをブドウ畑の雑草に直接噴霧して回る。

2〜3日後には雑草が黒く変色してきた。

2.芽かき

自由奔放に枝を伸ばすブドウの木はまるで無法地帯。

伯母の畑のブドウの木はかなり老木なので、過去に芽を出した部分が硬い木質に変化し、思い思いの方向に新梢を伸ばし絡み合っている。

ブドウの花穂をつけているものもあれば、ただ枝だけを伸ばしているものもある。

プロは芽を見れば残すべきか摘んでしまうべきか判断がつくらしいが、私にはとてもそんな真似はできず、こうしてある程度枝が成長したところで、不要と判断した枝を取り除いていく。

これにより、枝が混み合い葉っぱによって太陽の光が遮られていたブドウ棚全体に光が差し込んでくる。

ただ、理屈はわかっても、どの枝を残しどれを切除するのかそれを判断するのが難しい。

とりあえず素人なりの独断で残す枝を選んでいったが、果たしてこれでいいのかどうかその結果が出るのは収穫の時である。

3.誘引

順調に伸びた枝をブドウ棚の針金に固定することで、枝がある程度等間隔に並ぶように整理する作業を「誘引」という。

このように、白いビニールテープのようなものでブドウの枝と針金を固定していくのだ。

その際使うのが、こちらの見たこともない道具。

園芸用結束機「楽ちんテープナー」というのが商品名らしい。

中にホッチキスの針のようなものが入っていて、1回ガチャンとするとテープが引き出され、もう1回ガチャンとするとホッチキスの針がテープを止める仕組みだ。

納屋にあった伯母が使っていたテープナーを使おうとしたが、もう古くなってうまく動いてくれない。

仕方なくホームセンターに車を走らせ、新品を調達した。

さすがホームセンター、こんなニッチな道具も扱っているというのがすごい。

一緒に専用テープも購入し、できるだけ間隔が均等になるよう枝の位置を決めテープナーで固定した。

4.花穂の整形

そして「花穂の整形」という細かな作業が待っている。

何もせずに放置していると、小さな粒々一つ一つがブドウの実となるが、数が多すぎてブドウの粒が大きくなれない。

そこで花をハサミで整形して、咲く花の数を減らすのだ。

黒ブドウの「ピオーネ」だと、上の写真のような花穂を先っぽだけ残し後を全て切り落とすのだ。

緑色の「マスカット」の場合は、整形の仕方が全く異なり、先端部分をカットする形で花の数を減らすという。

どうして品種によって整形の仕方が違うのかは知らないが、近所のおじさんは理由は説明せずに「こうするんだ」と実践で教えてくれた。

この花穂の整形という作業はとても手間がかかり、中腰になっての長時間の作業は体にこたえる。

花穂の整形と同時に、ヒゲや脇芽も取り除いていく。

樹液が無駄に消費されるのを防ぎ、狙ったブドウの実を大きく育てることに集中させるためだという。

5.防除

ブドウという作物はとても病気に弱い。

さらに多くの害虫が集まるため、自然に任せていると、去年経験したように無残なブドウができあがる。

それを防ごうと思えば病気や害虫からブドウを守るために、多数の農薬を散布する必要があるのだそうだ。

農協でもらえる「ぶどうの作業防除暦」によれば、4〜8月にかけて8回の農薬散布が推奨されている。

特に5月と6月はほぼ毎週何かの農薬を散布することになっている。

しかし私のように定住していない人間には毎週の防除などできるはずがない。

近所のおじさんに相談し、地元の農協でも相談した結果、とりあえず農協が推奨する8回のうち、滞在中にできる防除をすればいいということになった。

所詮私はブドウを商品として出荷するつもりはないし、お店で売られているような見た目の立派なブドウでなくても美味しく食べられればそれでいい。

そこで西大寺というところにある農協の資材売り場を訪ね、お店のおじさんと相談しながら5種類の農薬と噴霧器を購入した。

購入した農薬の種類は・・・

「ペンコゼブ」 晩腐病、褐斑病、黒とう病、さび病、べと病の予防に効果

「ポリベリン」 うどん粉病、灰色かび病、晩腐病、褐斑病、黒とう病の予防に効果

「スタークル顆粒」 カメムシ類、ブドウトラカミキリ、コナカイガラムシ類などに効果

この3種類は今頃散布する殺菌剤と殺虫剤で、3つ一緒にタンクに入れおよそ1000倍の水で薄めてブドウ棚全体に散布した。

さらに6月に来た時に撒くために購入したのは2種類の農薬。

「フェニックス」 ケムシ類、ハマキムシ類などに効果

「アフェット」 うどん粉病、灰色かび病、菌核病などの予防に効果

とりあえず、5月と6月に1回ずつ農薬を撒くことでブドウがどんな仕上がりになるのかを確かめて来年以降の参考にしようと考えた。

無農薬とはいかないが、市販されているブドウに比べると間違いなく低農薬になるはずだ。

こうして今日の夕方までかかって、なんとか家の前の小さなブドウ畑の作業が終わった。

他の野菜に比べて、圧倒的に手間がかかる。

ブドウの値段が高いのも、ある意味手間賃という部分も大きいのだろう。

しかし自分でいろいろ試してみて、ブドウ作りのコツが少しわかった気がする。

今年のブドウは上手くできなくても、来年にはもう少し上手くできるようになるのではないかと、単調な作業を繰り返しながら微かな光を感じた。

ああ、それにしても今日は疲れた。

ブログを書きながら今にも寝そうである。

<吉祥寺残日録>岡山二拠点生活🍇敬老の日、伯母の空き家管理のため岡山に帰省した #210920

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