<吉祥寺残日録>60男の調理修行🔪 清々しい清明に作る「鰆の竜田揚げ」 #220405

昨日、東京には一日中、冷たい雨が降り続いた。

しかし桜を散らすほどの嵐ではなく、それはそれで俗世の垢を全て洗い流してくれるようなどこか清々しい気持ちのする雨だと感じた。

今日から二十四節気の「清明」。

清明(せいめい)とは万物が清らかで生き生きとした様子を表した「清浄明潔」という言葉を訳した季語です。花が咲き、蝶が舞い、空は青く澄み渡り、爽やかな風が吹く頃です。

引用:暦生活
万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也

江戸時代に書かれた『暦便覧』という本では、「清明」についてこう説明されているというが、二十四節気発祥の中国の気候に比べ日本は湿気が多いので、「空は青く澄み渡り」とならないのは致し方ないことなのだろう。

中国では「清明節」という休みがあり、お墓参りをする風習があるらしい。

日本のお彼岸より少し遅いが、この時期に先祖の墓のお掃除をするという。

だが今年はコロナの流行で、都市封鎖が行われている上海などでは墓参りが禁止されたそうだ。

せっかく一年で一番いい季節なのに、日本でも中国でもなかなか日常が完全には戻らない。

さて、そんな「清明」の時期に食べる料理として、我が家の「和食の暦」カレンダーに描かれている料理は・・・

『鰆(さわら)の竜田揚げ』

「竜田」とは、奈良県の北西部を流れる紅葉の名所として有名な竜田川のことで、白い衣から覗く肉の色を、川面に映える赤い紅葉に見立てたとの説がある。旬の鰆(さわら)の竜田揚げは春のご馳走。

「和食の暦」より

ということで、妻と一緒に初めて竜田揚げに挑戦することとなった。

妻がスーパーで買ってきた鰆。

大きな切り身が3枚で1パックとなっていた。

鰆は、サバ科に属する大型肉食魚で、成長するにつれてサゴシ(サゴチとも・40-50cm)、ナギ(50-60cm)、サワラ(60cm以上)と呼び名が変わる「出世魚」である。

岡山育ちの私にとって、鰆は馴染みの深い魚の一種だが、それは瀬戸内海が鰆の散乱場所になっているかららしい。

ただ、一般に焼き魚や西京焼、竜田揚げにして食べる魚であって、鰆を刺身で食べるのは岡山周辺だけだという。

まずは、鰆を一口大にカットし、味付けをする。

醤油・酒・みりん・生姜・ニンニクあたりの組み合わせで、いろんなレシピがネットにも紹介されているが、そんなものを見ることもなく、妻は目分量で醤油とみりんを投入した。

私が「生姜も入れよう」と提案し、すりおろした生姜の汁を鰆に絞った。

ちなみに、サントリーが提供している「レシピッタ」というサイトでは、こんな塩梅だ。

  • 鰆 2切れ
  • 醤油 小さじ2
  • 酒 小さじ2
  • おろし生姜 1/2かけ分

妻がお酒が苦手なので、我が家は酒の代わりにみりんを使う。

調味料に鰆をつけた状態で冷蔵庫に。

この際にも、袋に鰆と調味料を入れて寝かすレシピもあれば、我が家同様ボウルに入れて常温で漬け込むレシピもあるようだ。

まずは味が染み込めばなんでもいいという風に理解した。

30分ほど冷蔵庫に入れておいた鰆を取り出す。

調味料が身に染み込んでツヤツヤしている。

この鰆の表面に片栗粉をまぶしていく。

油が跳ねないよう、水分をキッチンペーパーで拭き取ってから粉をつけるのがポイントだ。

厚みがあるので、側面まで粉がつくように丁寧に。

フライパンに油を入れて、鰆の皮を下にして揚げていく。

油の量は控えめで。

温度は170度ぐらいと書いてあるサイトも見たが、妻の流儀で全て適当だ。

何度か表裏をひっくり返しながら揚げていき・・・

最後は鰆を立てて、側面までしっかり焼いていく。

ちょっと揚げすぎかなと思えるぐらいしっかりと火を入れたが、これでちょうど良かった。

こんがりと揚げあがった鰆を取り出せば、これで完成。

実に簡単だった。

妻が用意してくれたほうれん草ともやし、それにレモンを添えて私の初「鰆の竜田揚げ」の出来上がりだ。

肉厚で表面はカリカリ。

揚げたてにレモンを搾っていただく。

食べてみると、中は思った以上にふわふわしっとりだった。

まったくパサついた感じはない。

醤油の味が思ったよりも薄く、もう少し塩味をつけておいてもよかったかなと感じる。

そこでレシピにはなかったが、冷蔵庫から柚子胡椒を取り出して鰆に乗せて食べてみる。

これは、いい。

ピリッとした辛さが口の中に広がり、淡白な鰆にインパクトを与えてくれる。

これが、私流の竜田揚げ。

妻が炭酸水を買ってきたので、今日は焼酎の炭酸割りと一緒に。

清明にいただく「鰆の竜田揚げ」。

想像したよりもずっと簡単で美味しかった。

<吉祥寺残日録>60男の調理修行🔪 「公魚の南蛮漬」の代わりに「鯵の南蛮漬」を作る #220217

【60男の調理修行】

1件のコメント 追加

コメントを残す