<吉祥寺残日録>岡山二拠点生活🍇 白菜キャベツに防虫ネットを張り、クズと戦ってクリとユズを救出する #220921

9月の岡山への帰省も今日で18日目。

明日には吉祥寺に戻るので、事実上今日が最終日である。

台風14号が通過した後、北から冷たい空気が流れ込み、昨日から一気に気温が下がった。

涼しいを通り越して肌寒くさえ感じる。

しかし農作業をするにはこのくらいの気温のほうがありがたく、昼間でも畑に出かけようという気分になる。

昨日の午後行ったのは、先日植え付けた白菜やキャベツの畝に大きめの虫除けのネットを張る作業。

まずはホームセンターで必要な資材を調達する。

防虫ネットというのは意外に高く、最初購入した幅1.8メートル(長さ20m)のものは4150円もした。

しかし、ちゃんと確認して購入したはずなのに、畑で実際張ろうとすると少し幅が足りず地面との間に隙間が空いてしまった。

これでは防虫の意味がない。

仕方なく再度ホームセンターに車を走らせ、幅2.1メートル(長さ20m)のものを買い直す。

値段は5470円だ。

もう一つ買ったのは、「菜園かんたんパッカー」という名のプラスチック製の小物。

これは防虫シートを支柱に固定するのに利用する。

あまり深く考えずに外径16mmのものを買ったのだが、残念ながらこれまた支柱のサイズに合わず、外径8mmのものと11mmのものを両方買って試すこととなった。

こちらは10個入りで400円ほどのものなので大した出費ではないが、何事も初めてやることは間違いがつきものである。

畑に戻り、まずは半円形の支柱を5本、白菜の畝に沿って立てていく。

台風の雨で地面が柔らかくなっているので、支柱は簡単に地面に刺さった。

続いて、買ってきた防虫シートを支柱の上に広げる。

2.1m 幅だとちょうどいい加減の幅のようだ。

パッカーを使って、防虫シートを支柱に固定していく。

支柱は外径8mmのもののようだが、防虫シートの厚みが加わるため、結果的には11mmの方がピッタリとはまった。

シートが変にたるまないように引っ張りながら左右のバランスに注意して10ヶ所止めていく。

コツさえわかれば難しい作業ではない。

トンネルの両端は防虫シートを結んで地面に固定する。

だから、少し長めに引っ張っておいてカッターで適当な長さに切断。

結び目の内側にダイソーで買った金属製のピンを立て地面に固定する。

こうして20分ほど格闘して無事に防虫ネットを張ることができた。

プロの農家はもう少し上手に張るのだろうが、まあ初めてなのでこんなものだろう。

早速、ネットの外側に虫たちが止まっていた。

もしネットがなければ、この虫たちが直接葉っぱを食べたり、卵を産みつけ幼虫が白菜やキャベツの葉を食べてしまうのだ。

よく見ると、ネットの内側に1匹の蜂が入っているのがわかった。

防虫ネットで虫を内部に閉じ込めたのでは全く意味がないが、蜂は白菜を食べないだろうと考え、そのまま放っておくことにする。

どうせ地面とのわずかな隙間を見つけて小さな虫は中に入り込むに違いない。

神経質になりすぎるととても月一農業などできるはずもないのだ。

白菜たちには少しだけ肥料を与え、あとは自力で頑張って育ってもらうのを見守るつもりだ。

来月来た時にネットの中がどんな風になっているのか、ちょっと怖いが楽しみでもある。

先日次男が手伝いに来てくれた時の話も書いておきたい。

農作業など全くしたことのない次男をゴミ捨て場に使っている一番遠い畑に連れて行き、草刈機で草を刈る仕事を任せた。

最初はぎこちない姿勢で恐る恐る草を刈っていた次男だが、やっている間に次第にコツを掴んだらしく、2メートルほどに成長したセイタカアワダチソウをはじめ私が刈り残した雑草のベルトを綺麗に始末してくれた。

次男が草刈りをしている間、私は畑の一番奥に植わっているクリとユズの木を救出する作業に励んであいた。

以前にも少し書いたが、夏の間に急成長したクズの葉がこれらの果樹をすっぽり覆い隠し、クリもユズも日光を奪われて瀕死の状態だった。

たくさんの花を咲かせ、まさに我が世の春を謳歌しているクズの蔓を力づくで引っ張って少しずつ剥がしていく。

いくらクズが強力だとはいえ、人間様が本気で立ち向かえばクリの木に取り付いたクズの蔓が少しずつ引きちぎることができた。

この日は小型のチェーンソーと刈り込みバサミを使って、邪魔な枝を片っ端から切っていく。

よく観察してみると、クリやユズの脇に植えられた柿の木や雑木を伝い、隣の畑や山からクズが伸びてきていることがわかった。

それならと、柿の木や雑木の枝ごと切断すると、その枝に絡みついたクズの蔓が一緒に下まで降りてくる。

手の届くところまで降りてきたクズの蔓を力一杯引っ張ると、高いユズの木のてっぺんを覆っていたクズの葉が少しずつ除去されて、ポッカリと空が見えるようになった。

途中、チェーンソーが柿の木に食い込んで動かなくなるハプニングも起きた。

仕方なく柿の木にのぼり、恐る恐る枝を揺すりながらなんとかチェーンソーをもぎ取ることができたが、木登りなんてしたのは子育て遠していた頃以来だ。

1時間ほどクズと格闘し、ようやくクリの木の救出に成功した。

夏の間、クズに寄生されていたクリの木の中心部分はすっかり元気がなくなって、辛うじて下の方の枝を突き出して光合成をおこなっていたようだ。

だから下の方の枝にはわずかながらイガイガの栗の実ができていた。

まだ緑色なので収穫時期は10月ごろだろうか。

ユズの木はクリよりも強いのか、あれだけクズに覆われていても緑の葉は生き残っていた。

ただし、肝心のユズの実はほとんど実っておらず、今年の冬至は柚子風呂に入るだけのユズが取れるかどうかわからない。

それでも今年クズという植物の生態が少しわかったことで、来年は夏になる前に早めに対処することができるだろう。

弱ってしまったクリとユズを復活させることができるのか。

来年の新たな課題と楽しみが、また一つ増えた。

<吉祥寺残日録>月一農業2021年12月/冬至を前に柚子を収穫する #211221

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