今月の農作業も半分を過ぎて、やり残したミッションを粛々とこなしていく。
その一つが7月に掘り上げ乾燥させていた九条ネギを植え替える作業である。

完全放置状態だった九条ネギを掘り上げたのは、調べてみたら7月4日のことだった。
草まみれになりながらも生き残っていたネギ。
なかなかしぶとい野菜である。

枯れたものを捨てて、鱗茎と呼ばれる根元のしっかりしたネギだけを選んで、直射日光が当たらない鶏小屋に束ねてぶら下げておいた。
夏場に休眠するネギをこうして乾燥させることによって、秋以降急成長するのだという。
乾燥させる期間は20日から30日と書いてあるのだが、私の場合、60日以上ぶら下げたまま放っておいた。

こうして自作した干しネギを畑に持っていき、いざ植えようと思った時である。
どうも、干しネギの様子がおかしい。
枯れてへなへなになっているものが目立つのだ。

皮を剥いでみると、中が黒い。
これって、腐ってるってこと?
緑の新芽もなく、根も完全に失われている。
これでは植えても育つまいと思い、ダメそうなものは捨てていく。

そうしてなんとか残ったのは僅かに6本だけ。
それとて、薄皮の内側が黒くなっているのを指で拭き取ったので、とても健康な干しネギとは呼べない。
このまま植えても地中で腐るだろうかと思いながら、とりあえず試しに植えてみることにした。

スコップで溝を掘り、15センチほどに切った干しネギを2本ずつ置いていく。
参考書によれば、ネギは深植えせず、根元に少し土をかける程度で1ヶ月ほど経って根が張ってから土をかぶせるのだそうだ。

それではネギが立っていられないため、溝の中にワラを詰めてクッションにする。
我が家には藁が無いため、代わりに先日刈り取った枯れ草を使う。
本当に適当、こんなんで果たしてネギができるのだろうか?
とはいえ、全ては遊びの延長線上。
無事に育てはそれでよし、うまくいかなければ次回の教訓になるだろう。
本格的に畑の管理を始めて2年目、心に少し余裕が生まれているのを感じる。