昨日から一人で岡山に帰省している。
全国旅行支援により混雑は今も続いているようで、羽田空港は人でいっぱい、誰のコロナのことなど気にしなくなってのだろうか?
まあ、それも正常化のためには必要なステップでいいのだけれど・・・。

私が乗る予定の全日空機はタイヤに異常が見つかったとかで、1時間遅れの出発。
おまけに岡山に着いてからは、ちょうど岡山マラソンという市民マラソン大会が3年ぶりに開かれているとかで、道路は大渋滞、ちょっとツイテいない帰省のスタートである。

11月ともなると、さすがの雑草も勢いが衰え、うわ〜と声を上げることもなく畑を一巡することができる。
今回、最大のサプライズはブロッコリー。
キャベツの苗を思って購入した苗の中にブロッコリーが混ざっていたのだが、あっという間に巨大化し、てっぺんに巨大なブロッコリーらしきものができていた。

今にも花が咲きそうな感じで、よく見るとブロッコリーって開花前のアジサイに似ていることに気づく。
私は昔からブロッコリーが苦手だが、要するにあれは花が咲く前のアジサイを食べているようなものなのだ。
これはまだ食えるものなのかとネットで調べてみると、これは「頂花蕾」というつぼみで、やはりこのように大きくなるものらしい。
花が咲くまえに収穫しなければならず、今回収穫し忘れると来月にはブロッコリーの花が咲いているということのようだ。
ということで、頂花蕾を収穫して柿などと一緒にブロッコリー好きの妻に送ってやろうと思っている。
頂花蕾を摘み取ると、今度は脇から「側花蕾」という小ぶりのブロッコリーがいくつも収穫できるのだそうだ。
私が妻に無理やり食べさせられているブロッコリーは、きっとこの側花蕾なのだろうと思う。

白菜やキャベツも巨大化していて、中央部はすでに球のようになっていて、結球すればもう収穫できるのだそうだ。
苗を植えてからちょうど2ヶ月ほど、とりあえず白菜とキャベツは無事収穫できそうである。
でも、他の野菜と違って、白菜やキャベツは1つの苗から1個しか収穫できない。
これって、スーパーで出来上がった白菜などを買うのと値段的にはあまり変わらないのではないかという疑問が頭をもたげた。

そんな11月の帰省の主要な目的はタマネギの苗を植えつけることだ。
そう、去年の11月、お墓近くの耕作放棄地を開墾し、初めて作物を植えたのがタマネギだった。
あれから1年、ついに私の農業ライフも2年目を迎えたのだ。
空港で車をピックアップして、その足で真っ直ぐホームセンターに向かう。

この時期に売られている苗ものといえば、ほぼタマネギ一択だ。
いくつもの種類の苗が売られていて、収穫の時期や保存できる期間などで差があるらしい。

まず選んだのは、早生の「ソニック早生」(50本 371円)。
人気のようで売り切れ間際だった。
キャッチフレーズは「玉しまり良好な早生品種!!」、玉しまりって何だかわからないが、「耐病性が強く、生育旺盛で作りやすい」というのは良さそうだ。
こちらの収穫時期は4月下旬から5月上旬、貯蔵できるのは8月末ごろまでだそうだ。

続いて選んだのは、晩生の「もみじ晩生」(50本 371円)。
「貯蔵性に優れたタマネギ」ということで、収穫時期は6月上旬から中旬と収穫までに時間がかかるが、貯蔵期間は翌年の3月までとめっちゃ長持ちする。
今年収穫したタマネギは夏前には食べ尽くしてしまったので、来年は小屋に吊っておいて長く食べたいと思っているので、これを選んだ。
こちらの品種も「耐病性もあり、育てやすい品種」だそうだ。

早生と晩生を選んだので、その中間もあった方がいいだろうと選んだのが「「O・K中生」(50本 371円)。
「吊り貯蔵や、冷蔵貯蔵ができる増収型の中生品種」とあるが、「増収型」ってたくさんできるという意味だろうか?
収穫時期は5月中旬から6月上旬とまさに早生と晩生の中間で、年末までは貯蔵も可能らしい。
こうして早生、中生、晩生を組み合わせて植えておけば、長い間タマネギをスーパーで買わなくても不自由しない状況を作れるかもしれない。

今朝8時すぎ、ミニ耕耘機を押して早速タマネギを植える畑を準備しに出かける。
今年毎月毎月草刈りから始まった岡山への帰省だが、今月は草刈りをすっ飛ばしていきなり耕耘から作業を始められたのも秋も深まり雑草が伸びなくなってくれたおかげだ。
先月あらかじめ耕して堆肥や石灰を撒いているので、今月は植え付けの前にもう一度軽く耕すだけでいいからすごく楽だ。

そして午後、耕した畑に畝を作り、タマネギ用の黒マルチを作業をする。
去年は初めてだったので勝手がわからず時間もかかったが、今年はあっという間にマルチ張りまで進んだ。
しかも去年の畝に比べてかなり完成度が高い。
この1年の経験で、私もそれなりに成長しているのだ。
そして去年買ったタマネギ用のマルチがまだ残っているので、新たに資材を購入する必要もなく費用的にも徐々に安くなっている。

タマネギ用のマルチにはおよそ15センチ間隔で最初から穴が開いているので、その穴にタマネギの苗を1本ずつ植えていくだけだ。
気をつけるのは、深く植えすぎないよう浅植えを心がけること。
根元の白い部分が半分ほど見える状態がいいようだが、3種類の苗はそれぞれ違っていて、ほとんど白い部分がない苗もあった。

最初に植えたのは「もみじ晩生」。
新たに開墾した畑の一番端っこに植える。
6月までは次の作物が植えられないため、既存の畑からなるべく離れた場所の方が邪魔にならないと考えたからだ。

その隣の畝に「O・K中生」の苗を植える。
先ほどの「もみじ晩生」の苗に比べると、「O・K中生」の苗はしっかりして逞しい印象だ。
晩生の苗は植えた瞬間からだらりと横になってしまうのに対し、中生の苗はしっかりと自立する。
苗にもいろいろと個性があるのだ。

そして最後、少し離れた畝に「ソニック早生」を植えることにする。
ここは去年もタマネギを育て、予想外に立派なタマネギができた場所だ。
その後のサツマイモも豊作で、なんとなく個人的に縁起がいい場所というイメージを持っているのだ。
野菜づくりの注意点として連作障害というのがあるが、タマネギはあまり連作障害が出ない作物らしく、同じ場所で作ってみて確かめたいという思いもあった。
「ソニック早生」の苗は他の2種と比べて小さかった。
一番最初にできるはずなのに、こんなに貧弱でいいんだろうかと心配になるほどだ。

午後2時半ごろから植え始めて、植え終わったのは3時45分ごろだった。
もう夕日が西に傾きつつある。
150本の苗を1本1本植えていくのはやはりそれなりに時間はかかる作業だ。
しゃがんでの作業なので途中で腰が痛くなって休憩しながらだったので、なんとなく時間がかかったのだろう。
浅植えというのも意外に神経を使い、時間がかかる原因でもある。

予定通り育ってくれれば、来年のゴーデンウィークにはまず「ソニック早生」を収穫し・・・

5月末には「O・K中生」を収穫して・・・

6月半ばごろに最後の「もみじ晩生」を収穫する。
そして少なくとも年末ごろまでは自家製のタマネギが我が家の食卓に並ぶのだ。
こうして1年間の農業スケジュールが少しずつ頭の中に染み込んできているので、来年は今年よりもさらに充実した農業ライフを送れそうな予感がしている。
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