今日は昼過ぎに仕事を終えて、吉祥寺に帰ってきた。
まだ昼ごはんは食べていない。別にランチを食べなくてもいいのだが、前から一度行きたいと思いながら妻の反対に遭って行けないでいる店で一人ランチすることにした。

今年5月にオープンしたばかりの焼肉屋だ。
「精肉店直営」という文字が目立つが、調べてみるとラーメンや中華料理が中心のフードチェーン「ケンコーグループ」のお店のようだ。

この店の特徴は何と言っても、「一人焼肉」に対応した焼肉定食のお店というコンセプトだ。
店の前に掲げられたメニューを見ても、値段はリーズナブルで定食が基本となっている。
みんなでわいわい焼肉を食うのではなく、一人やカップルで焼肉をサクッと食べたいという客を狙ったお店のようだ。

店内に入ると、部位ごとに分けられた牛肉のトレイがショーケースの中に並んでいる。
「肉を食いに来た」という実感がある。

店内はパーティションで仕切られた2−3人がけのテーブル席とカウンターのみ。
大人数で焼肉を囲むには不向きだ。

そして外の歩道から見える位置には、個人客用のテーブルが置かれていた。
一人ずつの小さな網がテーブルに設えてある。
私もここに案内された。

こちらがお一人様用のロースター。
炭火ではなく、ガスロースターだ。

テーブルに火力を調節するコントローラーが一人ずつ用意され、店員の呼び出しブザーも付いている。

お水を入れるコップ、タレを入れる小皿、紙ナプキン、そして焼肉のタレ3種類とレモン汁、岩塩が用意されている。
基本的にはセルフサービスだ。

顔を上げると、私の席の目の前には入り口にあった肉のショーケースが見える。
こうして見ると、なかなかの迫力だ。

さて、テーブル前の衝立にはこんなメニューが貼ってある。
左側が定食、右側は追加のお肉やおつまみ、酒類のメニューだ。
レバ刺しのようなものもあるが、「生のような」という表現がちょっと気になる。

まず、ご飯とわかめスープ、キムチを運んできた店員が、「お箸は引き出しの中にあります」と教えてくれた。

引き出しには、お箸だけでなく、トングも入っていた。
すべてにおいて、システマチックなお店である。

そして少し遅れて、肉も運ばれてきた。
私が注文したのは、「黒毛和牛赤身定食 100g」(1090円+税)だ。

「黒毛和牛」の文字の下にわざわざ「A4/A5」と書いてあったので、試しに頼んでみた。
一番少ないのを注文したが、肉は8枚あった。思ったより立派だ。
150gなら1590円+税、200gだと1980円+税となる。

トングでつまんで網にのせる。
どうもガスの出がまばらなようで、焼けていないところがある一方で、知らないうちに焦げてしまった部分も出てくる。
一枚ずつ慎重に焼けばいいのかもしれないが、このロースターはイマイチな印象があった。

肝心の肉だが、黒毛和牛A4/A5と煽るほど美味しくはない。
ちょっとカスカスした食感だ。カルビやハラミは食べていないので何とも言えないが、「精肉店直営」の文字に期待を膨らめせると裏切られるだろう。

焼肉のタレは3種類、どれも悪くはない。
個人的には酸味のある「香味ポン酢」が美味しかった気がする。

ご飯はちょっとパサパサだが、それが意外に焼肉には合うかもしれない。
学生街の定食屋で出てくるような大量に炊いたご飯という印象だ。
スープやキムチも別に悪くもないが、特筆するレベルではない。
まあ、チェーン店だからこんなものだろう。
味はともかく、一人焼肉を食べるには気楽なお店だ。
食べログ評価3.16、私の評価は3.10。
「焼肉定食やまと 吉祥寺南口店」 電話:0422-29-8629 営業時間 11:30~23:00(L.O.22:30) 日曜営業 定休日:年中無休