肺炎球菌ワクチンの注射をして腕が痛いという妻を誘って、久しぶりに吉祥寺でランチを食べることにした。
いくつか候補を挙げた中で、妻が反応したのはインドカレー。
どうせなら新しい店を開拓しようと、テイクアウトで一度訪れただけでお店では食べたことがなかった「パトワール」に行ってみることにした。

お店は元町通り沿いのビルの地下1階にある。
「インドカレーキッチン・パトワール」。
人通りの多い通りだが、案外気がつかずに通り過ぎてしまうようで、妻はその店がどこにあるのかを知らなかった。

コロナ禍では500円のカレー弁当を用意していたが、これが結構美味しくて私は好印象を持っていた。
今は月曜と金曜に「500円カレーライス」をやっているようだ。
食べ放題・飲み放題で1200円というのも破格の値段である。

階段を降りていくと、象牙もどきのゲートが迎えてくれた。

店内は厨房を取り囲むようにカウンター席が設けられ、その中でインド人のコックさんたちが料理をしている。
店長はパキスタン人で、パトワールというのもパキスタンの街の名前だそうだ。
「パトワールって、昔サンロードにありましたよね?」と店長さんに聞くと、1990年代ごろサンロード商店街の地下にお店があったことを認めた。
それであれば、昔、子供も連れて行ったことのあるお店だと思う。
その店名から遠い昔の記憶がかすかに蘇る。

お昼時には、9種類のランチメニューが用意されていた。
値段は850円から1380円、量を考えればどれも良心的だ。
妻はその中から「Fランチ」(950円)を選ぶ。
豆腐ほうれん草とチキンのカレーライスだ。

私は「日替わりランチ」(1100円)を注文した。
曜日によって変わる2種類のカレーとタンドール料理が1品、それにナンとライス、サラダ、ドリンクがセットになっているというので、ものすごくコスパの良いランチと言えるだろう。
金曜日のカレーは「マトンスープカレー」と「キーマカレー」の2種類、タンドール料理としては「チキングリーンティッカ」が出てくるようだ。

妻のカレーライスはすぐに出てきた。
緑と黄色のツートンのカレー、ランチはこれにミニサラダがつく。
妻にはちょっと辛かったようで、150円払ってラッシーをプラスした。
ライスもカレーも量がとても多く、残すのはもったいないと頑張って全部食べ切ったが、夜になってもカレーが消化しきれず苦しんでいた。

私が注文した日替わりランチもなかなかのボリュームだ。
ドリンクは、ラッシー、マンゴラッシー、アイスコーヒー、アイスティーの中から好きなものを選ぶことになっていて、私は迷わずラッシーを頼んだ。

こちらが「マトンスープカレー」。
細かく煮込んだ羊の肉が入っているが、臭みは全くない。

こちらのちょっと赤いカレーが「キーマカレー」。
日本でイメージするキーマカレーは汁なしのイメージが強いが、この店の「キーマカレー」はスープの中に挽肉が入っていた。
全体に塩味が強めでさほど辛くはない。
大きなナンをちぎりながら、2種類のカレーを交互につけて食べる。

こちらは「チキングリーンティッカ」。
緑のハーブとヨーグルトで漬け込んだ鶏肉料理で、骨もなく柔らかい。

サラダもインド風のドレッシングがかかっていて、味は濃いめである。
大きなナンだけでお腹が一杯になってしまい、残念ながらライスは一部残してしまった。

妻はあまりお気に召さなかったようだが、私はとても美味しくいただいた。
昔サンロードのお店に通った頃にも、美味しい店だと感じた記憶がある。
今では日本中どこにでもインド料理店が見つかる時代。
昔のように希少価値はないものの、本場のカレーの味がして、個人的にはまた行ってみたいお店である。
食べログ評価3.38、私の評価は3.40。
「パトワール 吉祥寺本店」 営業時間:10:30~22:00 定休日:無休