今日は妻の誕生日。
三男夫婦が久しぶりに遊びにきたので、一緒に夕食を食べに行くことにした。

選んだお店は、吉祥寺を代表するケーキ屋「レモンドロップ」の2階にある和食の「ノ貫(へちかん)」。
「ノ貫」とは、安土桃山時代に活躍した伝説的な茶人の名前だそうだ。
そして、この茶人から名前をいただいたこちらのお店を創業したのは、「サムタイム」や「レモンドロップ」など、吉祥寺の代名詞となるような名店を数多く作った伝説的な人物、故・野口伊織氏である。

お店へは、こちらの狭い階段を上がっていく。

店内は、ジャズが流れる大人の雰囲気。
野口伊織流のこだわりを感じさせるお店だ。

私たちは4人なのでテーブル席を利用したが、2人ならこちらのカウンターがお勧めだ。
たまには、こういうお洒落で落ち着いたお店もいいもんで、普段はケチな妻も大喜びである。
今日は誕生日祝いなので、たくさんのメニューの中から、各自好きな料理を選ぶ。

最初に運ばれてきたのは、妻が注文した「焼き茸とちぢみほうれん草と蕪のお浸し」(800円)。
私はどうでも良かったが妻は喜んだ。

続いて私が注文した「あん肝ポン酢」(1000円)。
妻は食べなかったが、久しぶりのあん肝はやはり美味しい。

続いては息子が注文した「お造り三点盛」(2520円)。
魚は真鯛とクエとヒラメ、妻が好きな白身のお魚ばかりだ。

そして、ここで珍しいものが登場する。
「焼枝豆」(690円)。
文字通り、塩味の枝豆を焼いているのだが、これが絶品で量もありみんな大喜びだった。

さらに、店の名物だという「焼胡麻豆腐」(2個880円)。
まさに胡麻豆腐を焼いているのだが、さすが名物というだけあってこれがまた絶品でとても美味しい。
値段も手頃なので、この店に来たならばぜひ「焼胡麻豆腐」と「焼枝豆」は注文するべきだ。

続いては、「林檎とラフランスの白和え」(800円)。
さっぱりとした甘さがとても美味しく、特にラフランスがいい。

さらに「山椒茄子」(690円)。
名前から想像したインパクトはなく、あっさりとした味付け。

ここまで生ビールを飲んでいたのだが、ここから日本酒に変える。

息子が選んだのは滋賀の純米大吟醸「大治郎」(1110円)。
メニューには「落ち着きの中に垣間見える華やかさ 滋味豊かな純米大吟醸」との説明が添えられていた。

料理の方はさらに続いて、こちらは「アボカドと湯葉と漬け玉子」(860円)。
アボカドと半熟玉子をよくかき混ぜていただく。

次に「旬の魚と蓮根の天婦羅」(1320円)。
本日の魚は鯛、塩味がしっかり効いていてそのままいただく。
鯛の天ぷらは初めて食べたが、これが実に美味い。

こちらは「からすみ餅 磯辺焼き」(2貫550円)。
これは腹に溜まりそうなので、息子夫婦に譲る。

そして「馬刺ユッケ」(1210円)。
馬刺の臭みがほどんどない上品な一皿。

ここで日本酒を新潟の特別純米酒「鶴齢」(890円)に変えて、最後のオーダーへ。
「濃密な旨味と絶妙な酸が見事に調和したバランスの良さ」との説明書きが。

ここから急にフランス風の料理が続き、こちらは「パテ・ド・カンパーニュ」(1000円)。
マスタードをたっぷりつけていただく本格的な味である。

もう一品は「トリッパのトマトオーブン焼」(990円)。
フランスのカフェ定番の内臓料理「トリッパ」は私にはちょっと上品すぎる印象だった。

そして最後は、まるでハンバーグのような「自家製さつま揚げ」(880円)。
醤油はなく生姜だけを添えていただくのだが、これが絶品、とても美味しい。
息子は最後に「ちりめん山椒御飯」(880円)を注文していたが、私はもう満腹で遠慮した。

こうして食って食って食いまくって、計15品。
妻と2人では会計を気にしてこんなに注文することもないが、今日は4人なのでいろんな料理を少しずついただくことができた。
どれもハズレがなく、料金は4人で2万2000円ほど、みんな大満足の誕生日ディナーであった。

ここで嬉しいサプライズが・・・。
「とてもいい誕生日でした」という妻の一言が聞こえたらしく、店員さんがサービスでデザートを持ってきてくれた。
「グレープフルーツのプリン」、通常なら660円するデザートである。
なんと親切なお店だろう。
午後5時の開店と同時に食べ始めて、店を出る頃には満席になっていた。
吉祥寺を代表する和食のお店、満足度はかなり高い。
食べログ評価3.53、私の評価は4.00。
「ノ貫」 電話:050-5456-3521 営業時間:17:00〜24:00 定休日:日曜 https://www.sometime.co.jp/hechican/
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