<きちたび>3泊4日ホーチミンの旅② グルメでない私たちがドンコイ通りで食べた美味しいベトナム料理

ホーチミン随一の繁華街ドンコイ通り。

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宿泊先の「マジェスティック・ホテル」もこの通り沿いにあったため、滞在中、ほとんどの食事をここドンコイ通り周辺で食べた。

ガイドブックに頼らず、自分たちで適当に選んだお店だが、どこも美味しかったので、グルメではない私たちがホーチミンで食べたランチとディナーをご紹介する。

1.  マキシムズ・ナムアン Maxim’ s Nam An

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ホーチミン到着の日のディナーは、マジェスティック・ホテルの隣にある高級レストラン「マキシムズ・ナムアン Maxim’s Nam An」で食べた。

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重厚な入り口なのでちょっと入りにくい店だが、最初にここに来たのには訳がある。

1980年代に私がベトナム取材した頃、確か「マキシム」という名の最高級店で食事をしたかすかな記憶があったからだ。当時はヤミで両替してベトナムドンで支払うと、どんな高級店でも数人でたらふく食べても1000円しなかった。

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おそらくこの店に間違いあるまい。

30年前は、町中がもっとボロボロだったので、店の外観もすっかり変わってしまったのだろう。店の前に立っても、何も思い出すものがない。

ただ、入り口の上には「Maxim’s Vietnamese Restaurant」の文字が書かれていた。

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扉を開けると、ホールに伸びる通路が・・・。重々しい雰囲気だ。

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時間が早いせいか、店内は空いていた。

正面にはステージ。午後7時からは生演奏を聴きながらのお食事となる。

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高い天井、レトロな雰囲気。なんとなく昔のグランドキャバレーという言葉を思い出した。

「ホーチミン 観光情報サイト」というサイトには、こんな風に紹介されている。

『扉を開ければ、高級感溢れる優雅なフロアが顔を出します。ブルジョワの時代を彷彿させるような気品ある内装は、他のレストランとは一線を画しています。各界の著名人もお忍びで来店する高級レストランで、接客、料理、サービスともに5つ星。』

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そんな高級店でまず頼んだのは地元のビール。

ベトナムビールといえば「サイゴンビール」。「333」と書かれたボトルだと思って注文したのだが、運ばれて来たのは緑のラベルの缶ビールだった。

どうやらベトナムビールの最大手「サイゴン・ブリュワリー」のプレミアムビールらしい。

個人的には懐かしい「333」を飲みたかったのだが、美味しいから文句は言うまい。

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ベトナム料理について知識のない私たちが選んだ最初の一品は、「肉とエビとグレープフルーツのゴイ Goi buoi tom thit」(24万ドン)。1ドンは0.0049円だから、およそ1176円となる。

このお店は高級店だけあって決して安くはないが、ありがたいことに日本語のメニューが用意されている。

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ゴイというのはベトナムのサラダ。

グレープフルーツというよりも酸味が少ないザボンに近い。そのザボンの身をくり抜き、エビや肉、パクチー、ピーナッツなどと和えて再びザボンの皮の中に戻している。

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ちょっとさっぱりしたものが食べたくてこのゴイを選んだのだが、これが想像以上に美味しかった。

ベトナムの魚醤ヌクマムなどで作ったであろう甘酸っぱいソースで和えたこのサラダ、ネットで調べると「ゴイ・ブォーイ」というらしい。ザボンの爽やかな果汁とヌクマムの塩味が妙にマッチし、とにかく美味であった。

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二品目は4種類の春巻き「フォーシーズン」(一人26万ドン)。

日本でおなじみの生春巻きのほか、揚げ春巻きなど4種類。たっぷりの野菜やハーブと一緒に供される。

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サトウキビにエビのすり身を巻いて焼いたベトナム式ちくわ「チャオ・トム」は、ハーブと一緒にライスペーパーで巻き、ヌクマムベースのタレにつけて食べるらしい。

ベトナム料理では、肉や魚介料理を食べる際に大量のハーブが添えられ、料理とハーブを一緒にライスペーパーで巻いて食べる習慣があり、それが海外で生春巻きという新たな料理を産んだ。生春巻きはもともとベトナムにはなかった逆輸入料理だという話を以前本で読んだことがある。

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4種類の春巻きの中で一番私の好みだったのは、揚げ春巻き「チャー・ゾー」。

逆輸入された生春巻きよりずっとポピュラーな王道の春巻きだ。中国の春巻きに比べ小さく、やはり野菜などと一緒にライスペーパーに包んで食べる。

生春巻きの生臭さがなく、圧倒的に美味しい。

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そして三品目、「キノコの煮込み Nam rom kho to」(18万ドン)。

これは最近きのこにはまっている妻が注文した。見た目通り、マッシュルームのような小さなきのこが容器の中に一杯。不味くはないが、こんなに要らない感じだった。

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そしてもう一品、私が頼んだのが「Maxim’s  酸っぱいスープ」(24万ドン)。

中国の酸辣湯に比べると、甘い。酸味も弱く、ケチャップのような味がした。

ちょっと注文しすぎた。どれも量が多いので、2人だと食べきれないほどだった。支払いは、121万ドン、6000円弱。物価の安いベトナムでこの料金は高いが、最高級店での食事としてはまあこんなものだろう。

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食事をほぼ終えた午後7時、ステージではジャズの演奏が始まった。

やはりどこかレトロな印象はあるが、豊富な日本語メニューから未知の料理を選ぶ楽しみは味わえるお店だ。

2.  ニャー・ハン・ゴン nha hang ngon

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2日目のランチは、旧大統領官邸からホテルに戻る途中で目に止まったいい感じのレストランで食べた。

ドンコイ通りの一本西を走るパスツール通り沿いにある「ニャー・ハン・ゴン Nha Hang Ngon」だ。

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エスニックでおしゃれなオープンテラスにテーブルが並ぶ。

高い天井には扇風機が回っていて、緑の植栽がまるで遺跡の中で食事しているような不思議な空間を演出している。

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この日のお昼は「バインセオ ベトナム風お好み焼き」を食べると決めていた。

初めて食べる「バインセオ」(9万5000ドン)、およそ465円。

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米粉とココナッツミルクで作った生地にターメリックで着色し極薄に焼き、豚肉、えび、大量のもやしなどを挟む。

これを切り分けて、レタスなどに巻いてタレをつけて食べるのだが、慣れないのでこれがえらく食べにくい。皮が薄くパリパリとすぐ割れてしまうので、お好み焼きのようにうまくは食べられない。結局バラバラになってしまって、お好み焼き風だったのは最初だけ、生のもやしを食べているような生臭さがあった。

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この日のランチにはもう一つトライしたいものがあった。ベトナムのスイーツだ。

妻は「Black-eyed pea sweet soup CHE DAU TRANG」(4万5000ドン)を頼んだ。

日本ではササゲと呼ばれる豆を使った温かなデザート。ベトナムでは「チェー CHE」と呼ばれ、温かなチェーはぜんざいのようだ。

妻はとても気に入ったようだ。

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私が頼んだのは「Vietnamese version of red water chestnuts in coconut milk CHE THAI」(5万ドン)。冷たいココナッツミルクに龍眼など様々な具材が隠れている。

まあ、予想通り微妙な味だ。個人的には、嫌いではないが、特に美味しいとも思わない。

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でも、客席の周囲にベトナムの様々な食材が並べられた独特の店構えが魅力的だ。

豊富なメニューからどの料理を選ぶかで、店の印象も変わるだろう。

3.  SHガーデン SH Garden

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ホーチミン2日目の夜は、夏休みの三男が合流して3人での夕食となった。

店は、ドンコイ通りを歩いて目についた「SH ガーデン」を選んだ。

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階段を上ると、大きな窓をすべて全開したオープンなお店が現れた。

入り口には、きれいなお花が飾られていた。

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店内は、想像以上に広々としていた。

オレンジ色の壁に黄色い円柱。明るい色使いだが、悪趣味ではない。

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高い天井には、いくつもの扇風機が回っていた。

夜風も気持ちのいい、素敵な空間だ。

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ホーチミンに到着したばかりの三男に、昨夜も食べたばかりのサラダを勧めた。

この店も日本語メニューがあり、「ザボン、エビ、イカのサラダ Goi buoi」(26万5000ドン)と書かれていた。

この店では、上にスルメのようなものが載っていて、昨夜のマキシムズとは一味違ったが、やはり美味だった。

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「海老と蟹の特製揚げ春巻き Cha gio tom cua」(20万5000ドン)。

昨夜食べた揚げ春巻きが美味しかったので、この店でも注文したが、思っていたよりも大きな日本サイズの春巻きだった。でも、これも美味。

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そして、今夜のトライは「夜来香の花と牛肉炒め Bong thien ly xao thit bo」(20万5000ドン)。

夜来香とは日本ではイエライシャンと呼ばれる、インドシナ半島からインド原産の植物。夏に咲く香りの強い花で有名なのだそうだ。

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私は全然知らなかったが、「夜来香」は李香蘭のヒット曲であり市川崑監督が同名の映画を制作している。もっと年配の方には馴染みのある花なのかもしれない。

味は特別な印象はなかったが、見た目はなかなかインパクトがある。

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もう一つ見た目がインパクトある料理をいただいた。

「かぼちゃスープ Sup bi do chay」(19万5000ドン)なのだが、なぜか大きな花が半端ない存在感を示していた。

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味は、まあ想像通りのかぼちゃスープ。量がすごく多かった。

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女性たちのアオザイ姿も涼やかな、いいお店だった。

4.  フォー24 PHO24

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ホーチミン3日目のランチは、ベトナム戦争ツアーに含まれていた。

午前中にクチトンネルを見に行った後、遅めのランチを取ったお店はドンコイ通りの「フォー24」だった。

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このお店は、市内にいくつもある人気のチェーン店だ。

この日も店内は満席だった。

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食べるのはもちろんベトナム料理の定番「フォー」。

牛か鶏を選んで、レギュラーサイズで4万9000ドン(約240円)だ。普通に、とても美味しい。

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ツアーのランチには春巻き「VIETNAMESE FOUR SEASONS」(4万9000ドン)と・・・

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デザート「CARAMEL FLAN」(1万9000ドン)がついていた。

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ただ、飲み物は別に注文。

ココナッツジュースは2万9000ドンだった。

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注文カウンターの脇に英語のメニューが貼ってあるので、観光客にも利用しやすいお店だ。

5.  ルージン L’ USINE

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そして、ホーチミン最後のディナーは、ちょっと趣を変えてみた。

「バインミー」というベトナム風サンドイッチを食べられる店をネットで探して、ドンコイ通り沿いにあるこの店を見つけた。

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通りから2階にある店の看板は見えるのだが、どこから上がればいいのか入り口がわからない。

この何だか怪しげなアーケードが店への入り口だった。

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絵画や雑貨を売っているお店の間を通り、右に曲がるとちょっと怪しげな階段があった。

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階段を上がると、警備員のおじさんが暇そうにスマホを眺めていた。

そのおじさんの先にあったのが、お目当の「ルージン」だ。

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店内には、イルミネーションが輝く2本の木。

モダンなカフェレストランだ。

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ドンコイ通りに面したテラスには、2組限定のテーブルが用意されているが、当然のことながらすでに2組のカップルで埋まっていた。

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まずは、まだ飲んでいなかったベトナムコーヒーから。

この店のメニューは英語表記、「Vietnamese Milk Coffee」(5万5000ドン)を注文した。

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グラスの底にコンデンスミルク。量は思ったより少なかった。

フランス植民地時代にフランス人が残したコーヒーにミルクを入れて飲む習慣と、フランス人が撤退した後、生のミルクが手に入らなくなったという事情が合わさって、コンデンスミルクを使った甘いベトナムコーヒーが生まれた。

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そして、この店に来た目的であるバインミーが運ばれて来た。

「Vietnamese Caramelized Pork “Banh Mi”」(9万5000ドン)。

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バインミーは店によっていろんな具材を使うそうだが、この店では照り焼きのミートボールを中心に野菜や香草をフランスパンに挟んでいた。

実は、私は日本でもバインミーを食べたことがなく、かつてベトナムを取材した際も一度もお目にかからなかった。つまり、これが私にとっては初めてのバインミー体験であった。

まあまあ、予想通りの味だったので、驚きはなかったが、ミートボールもパンも美味しく、よってミートボールのバインミーも私の期待を裏切らなかった。美味しい。

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三男はハンバーガー、「Crispy Butter Milk Chicken Burger – Kale & Cashew Slaw, Sriracha Mayo & French Fries」(19万ドン)という長い名前のチキンバーガーを注文していた。

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妻は数あるサラダの中から、「Vietnamese Caramelised pork Salad」(15万ドン)を注文した。

これって、私が注文したバインミーの中に入っていたミートボールではないか。

どうやらこのミートボールはこのお店の自慢のメニューらしい。

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ホーチミンには、素敵なカフェが増えていると聞くが、確かに日本にあっても人気になりそうなお店だった。

何と言っても、お店へのアプローチを探すドキドキ感が魅力的だ。

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ホーチミン最後の夜、妻がもう一回スイーツを食べたいというので、街を歩き回って気に入ったお店を探す。

チェーン店のようなモダンなお店は多いのだが、妻は伝統的なスイーツが食べたいと言う。

夜のホーチミンはすごく賑やかだが、なかなかイメージ通りのお店が見つからなかった。

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結局、2日目のランチでスイーツを食べた「ニャー・ハン・ゴン」へ・・・。

私はスイーツはどうでもよかったので、飲み物を頼むことにした。

「ココ・ロコ COCO LOCO」(7万ドン)。

ココナッツ、パイナップル、パッションフルーツ、レモンジュース、ココナッツミルク、マリブ・リキュールを合わせたカクテルのようだ。

ベトナム最後の夜を締めるのにぴったりな、爽やかでとても美味しいカクテルだった。

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海外旅行に行くと、いつも食事で胃がもたれるのが私たちの課題だったが、ホーチミンでの食事は美味しいしお腹にも優しかった。

東京で言えば銀座に当たるドンコイ通りのレストラン。

ベトナムの人には超高級店だろうが、日本人にとってはリーズナブル。いつもよりちょっと贅沢してみるのも、ホーチミン旅行の楽しみだろう。

 

<関連リンク>

3泊4日ホーチミンの旅

①1925年開業の老舗ホテル「マジェスティック」でよみがえる若き日の記憶

②グルメでない私たちがドンコイ通りで食べた美味しいベトナム料理

③旧大統領官邸で1975年4月30日「サイゴンのいちばん長い日」に思いを馳せる

④200キロにおよぶ地下のゲリラ戦!クチトンネルの穴に潜る

⑤戦争証跡博物館で見るベトナム戦争の歴史とジャーナリストたち

⑥忘れてはならない枯葉剤の悲劇!「ベトドク」の思い出を胸に夕暮れのホーチミンを歩く

<参考情報>

私がよく利用する予約サイトのリンクを貼っておきます。



 

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