<吉祥寺グルメ>歳時記を食らう🍱「ゐざさ中谷本舗」の「初夏の柿の葉すし」

我が家のトイレにかかっている歳時記カレンダーに登場する季節の食べ物を吉祥寺で探す「歳時記を食らう」。

5月末の欄に描かれていたのは「柿の葉ずし」だった。

『一口大の酢飯に〆た鯖などをのせ柿の葉で包んだ押し寿司。奈良・和歌山などの郷土料理で、夏祭りのご馳走。』

確かに、去年奈良に旅行した際にも「柿の葉寿司」を買って食べた。

妻もこのカレンダーを見て気になったらしく、私の先を越して買ってきた。

『大和吉野 ゐざさ 柿の葉寿司 中谷本舗』

包み紙にはそう印刷されていて、「初夏限定」とわざわざ強調されていた。

やっぱり「柿の葉寿司」というのはこの季節の食べ物なのだなと思いながら調べてみると、実は季節はあまり関係なく、かつては夏祭りや秋祭りなどハレの日のご馳走だったそうだ。

妻が「柿の葉寿司」を買ってきたのは「アトレ吉祥寺」内にある「デイリーテーブル紀ノ国屋」。

その一角にお寿司を置いているスペースがあり、そこに確かに「柿の葉寿司」があった。

妻が買った商品は「初夏の柿の葉すし3種5個入」(740円)。

『初夏限定の柿の葉すしです。焼さば、炙りさけの香ばしさとあなごのお寿司をお楽しみください』と書かれている。

「初夏限定」の新緑の柿の葉寿司、これこそ4月から5月にかけての季節の味なのだ。

「ゐざさ」の公式サイトに、柿の葉寿司の由来が書いてある。

その昔、熊野と吉野・橿原をつなぐ東熊野街道は「さば街道」とも呼ばれ、流通の要でありました。熊野灘で水揚げされ、浜塩を施した鯖は、背負い籠に詰められ、高い峰を越え、谷川の難所をわたって村々に運ばれました。

これをこの地の人々は、薄く切ってご飯の上に乗せ、手近に豊富にあった山柿の葉に包んで重石をかけ、熟成させてお寿司に仕上げ、祭礼の日のご馳走としました。柿の葉寿司には山里の食の知恵と工夫が凝縮されているのです。

引用:ゐざさ

季節ごとに柿の葉の様子も変わり、秋になると赤く色づいた柿の葉寿司ができる。

そして、新緑の頃の限定が新緑の柿の葉寿司ということのようだ。

妻が買ってきた柿の葉寿司は5個入り。

通常は6個入りから50個入りまでで販売されているので、この季節限定の5個入りなのかもしれない。

包んである柿の葉を剥ぐと、焼き鯖が2個、炙り鮭が2個、そして穴子が1個の組み合わせだった。

柿の葉寿司はもともとネタは薄いとはいうものの、ちょっと寂しい印象も受ける。

サイトを見ると、もっとネタが大きい「吉野傳」という特製柿の葉寿司もあるようなので、これは廉価版ということなのだろう。

こちらが包んであった柿の葉。

確かにまだ葉の色が鮮やかで柔らかい。

柿の葉に含まれるタンニンには、抗菌作用や防腐作用、蛋白質を凝固させる性質もあって、サバの身を締めてくれます。また柿の葉の香りは魚の臭みを消す作用をするなど、さまざまな効用があり、先人の知恵に感心させられます。

引用:ゐざさ

醤油もついていたが、家にあったたまり醤油をつけて、妻と半分ずつ食べる。

まあ、見た目通りの味だ。

私は押し寿司は好きな方だが、やはりネタがもう少しデカい方がいい。

それだけ山里では魚は貴重だったのだろうが、今の時代、もっとおいしい柿の葉寿司があるはずだと思い、今度は自分で柿の葉寿司を探しに行った。

向かったのは東急百貨店の地下食料品売り場「東急フードショー」。

デパ地下ならきっと立派な柿の葉寿司があるだろうと睨んだのだ。

ちょうど10時半の開店前だったようで、入り口の前でおばさんたちがたくさん店が開くのを待っていた。

私は滅多にデパ地下には来ないので、どこに何があるのかさっぱりわからない。

仕方なく店員さんを捕まえて、「柿の葉寿司どこかで売ってますか?」と聞くと、すぐにはわからないようで調べてくれた。

結果的には、東急では扱っていなかった。

ネットでも調べてみたが、吉祥寺で柿の葉寿司を売っている店はヒットしない。

それはそうかもしれない。

私の人生でも、柿の葉寿司を食べたことは数えるほどしかないのだ。

少なくとも東京では決してポピュラーな食べ物ではないし、季節の代表的な食べ物というほど旬な感じでもない。

むしろ妻が紀ノ国屋の柿の葉寿司を見つけてくれたことに感謝すべきなのだろう。

ちなみに、この柿の葉寿司を販売している「ゐざさ中谷本舗」は今年で創業100年。

1921年(大正10年)に、林業で栄えていた頃の吉野・上北山村で開業した米屋からスタートしたという。

吉野から熊野にかけては私にとって未知の土地、コロナが終わったらぜひ訪れたい場所でもある。

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