昨日と今日の2日、畑の雑草を刈る。

2021年も草刈りを目標に定め、4月に帰省した際に畑を一通り刈ったのだが、さすがに植物が育つこの時期に2ヶ月半来られなかった代償は大きく、当然のごとく、畑一面見事に雑草の海となっていた。
「セイタカアワダチソウ」はすでに1メートルほどの高さに成長していて、今撃退しておかなければ、夏にはわたしの身長を超える高さになることだろう。

この草むらは昆虫たちにとってはまさに天国である。
草刈り機を振り回して草をなぎ倒していくと、安住の地を追われた虫たちが一斉に逃げていく。

この鬱蒼とした草のジャングルの中で、罠を仕掛けて獲物を待っていた大きな蜘蛛も、支柱に使っていた太い草を切られてしまっては店をたたまなければならない。
蜘蛛の巣にある白いギザギザ模様は「隠し帯」と呼ばれ、カムフラージュのためや自分を大きく見せるためなど、その機能については様々な説があるそうだ。

草むらをなぎ倒していくと、その下で咲いている花があったりする。
ピンクの鮮やかなこの花は、「サフランモドキ」。
メキシコ原産の植物で、観賞用のものが野生化しているという。

アザミも咲いていた。
夏草がひしめき合う畑の中で、アザミの花はとてもよく目立つ。
ほかの草がどんどん伸びるのに対抗するように、アザミも必死で背を伸ばし大きく育っている。

背の高い草がない場所には、こんな植物を発見した。
「ウツボグサ」。
七十二候「乃東枯」は、まさにこの「ウツボグサ」が枯れる頃という意味である。

紫の花が終わった後の穂は、漢方薬の材料となる。
井之頭公園で見つからなかった植物と草まみれになった岡山の畑で遭遇するとはちょっと不思議な感じがする。

白い花が咲いたこの植物はニンジン。
去年わたしが種を蒔いたニンジンが野生化し、草むらの中で必死で生き延びていた。

引っこ抜くと、小さなニンジンが土の中から現れた。
やはり草むらにも多様性が必要だ。
なんとしても「セイタカアワダチソウ」の天下を阻止しなければならない。

「セイタカアワダチソウ」は意外な場所にも進出していた。
お墓だ。
我が家の墓所にたくさんの草が生えていて、その多くが「セイタカアワダチソウ」だった。
まだ小さかったが、このまま放置していたら、数ヶ月でとんでもない状態になるだろう。
どこからか飛んできたタネがお墓で芽吹いたのだろうが、小さいうちに引っこ抜いて始末しなければならない。
これまでは伯母がこまめに草を抜いてくれていたことを、この光景を目の当たりにして初めて実感した。

二日がかりで行った畑の草刈り。
今回は草刈り機にからみつくイネ科やマメ科の雑草には手を出さず、「セイタカアワダチソウ」など巨大化する雑草だけを刈り取った。
はっきりしたことはわからないが、イネ科やマメ科の植物を残しておいた方が、「セイタカアワダチソウ」の侵食を食い止めてくれるのではないかと思ったからだ。
果たしてわたしの仮説は正しいのか?
次回の草刈りの時、その結果を確認することになるだろう。
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