<吉祥寺残日録>今年初の夏日の井の頭公園を鳥のさえずりを聴きながら半袖で歩く #210422

鳥の鳴き声といえば、カラスとウグイスぐらいしか分からなかった。

しかし、公園を歩いていると、いろんな鳥の鳴き声が聞こえる。

「あれは、何の鳥だろう?」

そんなことが急に気になり始めた。

そんな私に役立つサイトを見つけた。

あの「サントリー」が運営する「日本の鳥百科」というサイト。

たくさんの鳥たちの鳴き声を聞き比べることができる便利なサイトだ。

雑木林を歩きながら耳を澄ますと、騒音に混じって鳥たちのさえずりも聞こえる。

いくつか特徴的な鳴き声を覚えて、サントリーのサイトの音と照合する。

ただ私は耳が悪いというか、聞いた音を正確に記憶する能力がないので、照合作業は予想したよりもずっと難しかった。

それでもいくつか聞き分けられるようになった鳴き声がある。

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たとえば、「シジュウカラ」

「ツツピン ツツピン」と鳴いて、鳥の中でもいち早く春を告げるシジュウカラは、市街地でもおなじみの鳥です。四十の雀と書いてシジュウカラ。たくさん群れるから、という説や、スズメ40羽分の価値があったことから名付けられたという説もあります。

出典:日本の鳥百科

「ツツピンツツピン」とは私には聞こえないが、鳥の鳴き声を字に表すのはかなり個人差がありそうだ。

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「カイツブリ」の鳴き声も特徴的なのですぐに覚えた。

水ぬるむ春、池や沼や湖で、そこに浮いていたかと思うとアッという間にもぐってしまい、あちらの方でポッカリ浮かびあがる潜水の名手。

琵琶湖の古名は「鳰(にお)の海」で、鳰―カイツブリは昔から知られていたようです。

出典:日本の鳥百科

もう1羽、鳴き声が聞き取れるようになったのは「キジバト」

普通に見かける鳩とは鳴き方が明らかに違う。

お寺や神社や公園などにたくさん群れているハトポッポではありません。あれはドバト。キジバトはブドウ色の体に、ウロコ模様の背中、首に青白黒のマフラーを巻いたような、おしゃれな鳥です。繁った樹の中から、「デデッポポー デデッポポー」という声をきいたことがありませんか。これがキジバトです。

出典:日本の鳥百科

こうしていくつか聞き分けられるようになると、ちょっと嬉しくなってくる。

自ずと、いつもとは散歩コースが違ってくる。

いつもは立ち寄らない西園の「小鳥の森」を久しぶりに覗いてみた。

400mトラックのすぐ脇に設けられた三角形の土地で、そこだけなるべく自然のままに森が残されている。

『ここは、小鳥たちの森です。井の頭恩賜公園の中でも下草や中低木がよく茂っているところです。そういうところを好んでやってくる小鳥たち(ツミ、ツグミ、シロハラ、ルリビタキ)のために、保全していく森です。』

森の一角に塀が設けられ、ところどころに開いた覗き穴から静かに小鳥たちを観察するようになっている。

しかし、動物園のようにすぐに小鳥が見つかることは稀で、鳴き声はすれども姿は見えずという場所なのだ。

じっと待っていれば、小鳥たちを目撃できるのかもしれないが、どうもそこまでバードウォッチングにハマってはいない。

どちらかといえば、今は鳴き声に興味がある。

甲高い鳴き声が聞こえた。

家に戻ってサントリーのサイトでいろんな鳥の鳴き声を聞いてみたが、どうも判然としない。

いろいろ聞いている間に、公園で聞いた鳴き声を忘れてしまうのだ。

いつもは通らない「小鳥の森」脇の小道を歩いた。

とても都会の公園を歩いているとは思えない。

この道を歩く人は少ないようだ。

誰もいない道、鬱蒼とした森。

どこかの山に迷い込んだような錯覚を覚える。

「小鳥の森」の三角形の土地に沿って角を曲がると、玉川上水を挟んで「第二公園」に至る。

西園に隣接した井の頭公園の一部だ。

ここは野鳥愛好家たちには有名な場所で、「オオタカ」が子育てする姿が目撃された場所である。

今も「オオタカ」がいるのか、第二公園の一角には立ち入り禁止のテープが張ってあった。

『野鳥の生息保護のため、立ち入りを制限します。』

私もしばらく樹上を見上げるが、残念ながら「オオタカ」の姿は確認できなかった。

この日はバードウォッチャーの姿もなかったので、もういないのかもしれない。

それでもヒノキの樹皮を飛び回る小鳥の姿をとらえた。

背中や尾のあたりの感じは、写真で見る「シジュウカラ」に似ているように見える。

でも正直、私には断定できない。

植物の数ほどではないが、井の頭公園には50種類ほどの野鳥が住んでいると言われている。

昨日の東京は、最高気温が25度を超え、今年初めての「夏日」を記録した。

家を出るときには薄い上着を着ていたのだが、すぐに暑くて脱いでしまった。

Tシャツ1枚でちょうどいい。

適度に風が吹いていたが、まったく寒さは感じなかった。

まさに最高の季節。

井の頭池のほとりまで戻ると、ベンチに座ってしばし初夏の風を楽しむ。

実に気持ちがいい。

こういう日々がもっと長く続いたら、日本ももっと暮らしやすくなるだろうに・・・。

そういえば、弁財天の近くにある噴水についてある情報を仕入れた。

この噴水は単に涼しさを演出しているのだと思っていたが、実は井の頭池に流入する地下水を噴水にすることで窒素を除去しているというのだ。

窒素が多いと富栄養化が起きて、池の水質が悪化するのだろう。

何気なく眺めている公園の様子も、いまだに知らないことばかりだ。

御殿山の梅園で作業する人たちに遭遇した。

梅の枝の伐採をしているのだ。

「えっ? どうして切っちゃうの?」

私はかなり驚いた。

それというのも、ほんの数日前、梅の木にたくさんの実がついているのに気づいたばかりだったからだ。

こんなに早く実がなるものなのだ。

梅の実は、ところどころ赤く色づいていた。

この実で日本人は、梅干しを作ったり、梅酒を作ったりするんだと考えながら、梅の実が大きくなるのを楽しみにしていた。

その矢先の伐採である。

作業員の人たちは、梅の実にはあまり関心がないようで、たくさんの実が道路に転がっていた。

これまで私がこの梅園で実がついているのを見た記憶がないのは、こうしてすぐに枝を切ってしまうからかもしれない。

ある意味、貴重な現場を目撃したような気分になり、2つほど落ちた実を拾って家に持って帰った。

梅の実はまだ硬く、さほど大きくはないが、これで梅干しができるのだろうか?

妻とはそんな会話をした。

妻も少し興味を持ったようなので、梅干しの作り方を調べてみたら、しばらく置いておいてシワにならずに黄色く熟成するならば梅干しに使えると書いてあった。

夫婦してまるで子供の遊びのようだが、こういうたわいもない実験がとても豊かな時間に感じられる。

<吉祥寺残日録>トイレの歳時記🌸七十二候「葭始生(あしはじめてしょうず)」、水草は生き物たちのパラダイス #210420

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