<吉祥寺ライフ>井の頭公園の植物【4月】「ヤマブキソウ」& 山野草エリアの主役たち

2021年のテーマとして掲げた「井の頭公園の植物」観察。

春先にはポツポツと顔を出した小さな草花が目を楽しませてくれた山野草エリアも、この時期になると多種多様な植物が鬱蒼と茂り、もはや個々に判別することすら難しくない。

そんな中で一際目についた「ヤマブキソウ」を中心に、4月に咲いていた草花をまとめる。

「ヤマブキソウ(山吹草)」

岡山への帰省から戻り、1週間ぶりに通りかかった御殿山の山野草エリアの主人公は、広範囲に広がる黄色い花たちだった。

植物判定アプリ「Picture This」で調べても名前が定まらず、「ムサシノキスゲ」かと思ってネット検索すると明らかに別の植物であることがわかった。

4枚の丸い黄色の花びらを持つ草花。

ネットでいろいろ調べていくうちに行き当たったのが「ヤマブキソウ」だった。

ヤマブキソウはやや湿った明るい落葉樹林に見られる多年草で、低木のヤマブキに似た山吹色の花を咲かせます。イチリンソウやニリンソウと交じって、春に芽生え、夏から初秋には地上部が枯れて休眠します。
根元にある葉の間から高さ30cm前後の花茎を立て、先端に直径3~5cmの花を1~3輪つけます。花弁は通常4枚です。

出典:みんなの趣味の園芸

写真の様子もよく似ている。

確かに花の色はヤマブキ色だ。

3月から白い花をつける「イチリンソウ」や「ニリンソウ」を圧倒する黄色い「ヤマブキソウ」の急成長は、山野草エリアの様子を一変させるのだ。

「ヤマブキソウ」
分類:ケシ科ヤマブキソウ属
特徴:多年草
花が咲く時期:4〜6月

4月の山野草エリアの主役たち

3月までは整然として、植物たちが自分の縄張りを守っていた御殿山の「山野草エリア」は、4月に入ると激しい生存競争の世界に変わっていた。

様々な種類の葉が入り乱れ、太陽の光を奪い合っている。

すでに過去に記録した植物も含めて、4月の山野草エリアで目についた植物を列挙する。

「フキ(蕗)」

山野草エリアの一角を覆い尽くしているのは「フキ」。

このエリアでいち早く芽生えた「フキノトウ」が成長して大きな葉っぱを広げたのだ。

「フキ」は昔から日本人の生活には欠かせない植物だった。

古くから数少ない日本原産の野菜として利用され、8世紀ごろにはすでに栽培も始められていた。現在ではスーパーなどで売られているフキのほとんどは栽培もので、夏場を除いて春を中心に出回っている。

出典:ウィキペディア

しかし、フキの葉が大きいため、周辺の植物は陽の光を奪われてしまう。

夏に向かってこのエリアで生き延びるためには、細長い葉を伸ばしたり蔓を伸ばしたりする特技が必要だ。

「フキ」
分類:キク科フキ属
特徴:多年草
花が咲く時期:2〜5月

「ヤブカンゾウ(藪萱草)」または「ムサシノキスゲ(武蔵野黄萓)」?

「フキ」の下から必死で這い出しているこの細長い葉を植物判定アプリ「Picture This」で調べると、『ヤブカンゾウ』という名前が表示された。

「ヤブカンゾウ」は別名「ワスレグサ」とも呼ばれ、夏にユリのような花を咲かせる。

ワスレグサ(忘れ草)は、花が一日限りで終わると考えられたため、英語ではDaylily、独語でもTaglilieと呼ばれる。実際には翌日または翌々日に閉花するものも多い。

出典:ウィキペディア

ただ、山野草エリアに育つという「ムサシノキスゲ」も同じように細長い葉を持つようで、もし「ムサシノキスゲ」ならもうすぐ4〜5月に花を咲かせるという。

判定はもう少し待ってから行うこととする。

「ユリ(百合)」

この時期の山野草エリアには、背の高い植物も目立ち始める。

「Picture This」で調べると、「オニユリ」とか「クロユリ」という名前が表示される。

いずれにせよ、ユリ科の植物であることは間違いなさそうだ。

そこまで大きくなっていなくても、よく見るとユリの仲間がたくさん育っているのがわかる。

ユリの種類は130品種もあり、日本だけでも15種類のユリが存在するそうで、その特定は夏に花が咲いた時期にお預けとしたい。

「イヌワラビ(犬蕨)」

日陰に強いシダの仲間も生えていた。

『イヌワラビ』だと思われる。

「イヌワラビ」のことを調べていたら、面白い記述を見つけた。

中1理科の植物の世界のテストではよく、イヌワラビっていう植物の問題が出題されるんだ。

引用:【中1理科】テストに出やすい!イヌワラビの特徴5つのまとめ

花が咲かず、種子ではなくて胞子で子孫を残すシダ植物のお勉強ということのようだが、中学生には絶対興味ないだろうな・・・。

「イヌワラビ」
分類:イワデンダ科メシダ属

「ノアザミ(野薊)」

「イヌワラビ」の近くでもっとワイルドな葉っぱを見つけた。

「Picture This」で調べてみると、「ノアザミ」と表示された。

「ノアザミ」は初夏から夏にかけて花を咲かせるが、3〜4月ごろの若い茎は山菜として食べられてきたようで、天ぷらやきんぴらが向いているらしい。

しかし成長するとトゲがあるので、もうダメかもしれない。

「ノアザミ」
分類:キク科アザミ属
特徴:多年草
花が咲く時期:5〜8月

「カラムシ(苧)」

山野草エリアの池に近いあたりでは、密集した植物群の中から頭ひとつ抜けて成長していた植物が目についた。

「Picture This」で調べてみると、「Boehmeria cylindrica(カラムシ属)」と表示された。

「カラムシ」という植物の名をこれまで聞いたことがなかったが、実は古くから強い繊維が取れる植物として麻などとともに栽培されてきたという。

成長すると高さ1〜1.5mになり、夏に目立たない花をつける。

やっぱり花が美しくなくては、一般にその名を知られることも少ないということか・・・。

「カラムシ」
分類:イラクサ科ヤブマオ属
特徴:多年草
花が咲く時期:7〜9月

こうした生存競争激しい山野草エリアだが、丁寧に見ていくと・・・

「ヤブレガサ」も顕在。

<吉祥寺ライフ>井の頭公園の植物【3月】「カタクリ」&「ヤブレガサ」

「イカリソウ」もひっそりとまだ花を咲かせている。

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「ニリンソウ」も確かに一本の茎から2つの花を咲かせいる。

<吉祥寺ライフ>井の頭公園の植物【3月】「イチリンソウ」&「ニリンソウ」& 白い草花たち

そして私にとって興味深いのは、こちらの「ウラシマソウ」。

大きな葉を広げ、緑色の実が成長し始めていた。

<吉祥寺ライフ>井の頭公園の植物【3月】「アズマイチゲ」&「ウラシマソウ」

井の頭公園の「山野草エリア」はここ!

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