語感の心理

岸本葉子さんの「エッセイ脳」の第4章。いよいよ細かいテクニックの話だ。

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言葉を選ぶ3つの側面。①正確かどうか、②文法上、整合性がとれているかどうか、③語感がふさわしいか。

語感の注意点。①否定表現の効果、②読み手の微妙な心理への配慮、③常套句の効果、④硬軟の配合、⑤重複を避ける、⑥文末の処理、⑦比喩、擬態語、擬音語。

さらに詳しく。①文末の否定が続くと、読者はなんとなく突っぱねられる感じがする。②言葉を選んだ後に、その言葉の持つ語感に対する読者の反発を和らげる文章も配置しておく(オヤジ、こいつ、自慢話)。③常套句に「」をつけて距離を置く。④硬軟取り混ぜその割合が軟の方が多い。⑤同じ言葉の重複を避ける。敬体と常体が混ぜて構わない。⑦比喩の多用を慎む。比喩のジャンルをそろえる。

ビジュアル、リズムについて。①具体性を心がける、②文は短く、③文のビジュアルに配慮、④文のリズムに配慮。

より具体的に。①形容詞、形容動詞で自分が表そうとしている内容を、名詞と動詞に移し替えて表現できないかと追求する。②一文が15から75文字くらいの間で、長短を取り混ぜる。1行に1回か2回句点を入れる。③ところどころに改行を入れる。「」で括る。④文のリズムを確認するため、声に出して読んでみる。読んでいて息継ぎをしたいところに、読点を入れる。

よいタイトルとは。①凝りすぎない、②すべてを言い尽くさない、③興味をそそる、④ユーモアがある、⑤読み終わって「なるほど、それでこのタイトルかぁ」と腑に落ちる。

推敲は不可欠のプロセス。推敲の前には間を置く。最低3回は書く。①無地の紙に下書き、②パソコンか原稿用紙に本書き、③直し。3回に先立って、フローチャートのようなメモ書きを作り、話のかたまりを決める作業。

それ以外にも。
別の受け取られ方の可能性に注意
カメラアイの動き
読み手はヤマ場が見えていない
書き出しは文を短く、「いつの間にか入っている」

情報の出し方は、①急がず少しずつ示す、②全体から部分へ、③空間的な順序に沿って、④動線に従って、⑤時系列に沿って、⑥論理的順序にそって、⑦既知から未知へ、⑧堅い情報は分けて配置する、⑨一部の情報開示をあえて遅らす、⑩ばれないうちに一部情報の開示を繰り上げる、⑪分かりにくい情報を出すときはその旨を断ってから、必要に応じてフォローの一文を加える。

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やはり、何事もプロの仕事は厳しいものだ。私は気楽に、自分の書きたい物を書きたいように書いていこうと思う。

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