<きちたび>1泊2日伊勢の旅② 新幹線はすべて満席!平成最後の日、伊勢神宮外宮にお参りした

そもそも今回の伊勢旅行は、10連休を利用した8泊9日の紀伊半島一周旅行の一部に過ぎなかった。

ところが出発の前日、ノロウィルスによる急性胃腸炎にかかり、あえなく計画を断念する羽目に追い込まれた。

幸い一日で下痢や嘔吐は止まり、少し食事もできるように回復したため、ただ一つキャンセルせずに残していた鳥羽のホテルを使って妻と2人、1泊2日の伊勢旅行に出かけることにした。

列車は当日朝に予約した。妻に病気がうつったら断念せざるを得なかったからだ。

ネットで名古屋から伊勢市までの近鉄特急を予約し、吉祥寺駅の券売機で新幹線の切符を買った。

さすがに史上初の10連休。しかもこの日4月30日は平成最後の日とあって、新幹線はグリーン車しか空いていなかった。

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品川駅で少し時間があったので、翌日の切符を買おうとみどりの窓口に行くと、「満席」の立て札が置かれている。

なんと当日分の新幹線はグリーン車を含めすべて満席だという。

やばかった。あと少し吉祥寺駅に行くのが遅ければ、ぎゅうぎゅうの自由席で立って行くしかなかったのだ。病み上がりの体には、ちょっときつい。

翌日分はちょうど2席キャンセルが出たというので、夕方の普通指定席を確保することができた。

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久しぶりのグリーン車。

私同様、普通車が取れなかったのだろう。この日のグリーン車には子供連れのファミリーもたくさん乗っていた。

さすがにゆったりだが、名古屋まで行くだけなら普通車で十分だと実感する。

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名古屋駅も人でごった返していた。

史上初の公式な10連休。少なくとも旅行業界には大変な経済効果がありそうだ。

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駅ビル内にある高島屋の地下で朝食を買う。

「那古野いなり」(389円)。

『いなりずしの起源は江戸時代末期、名古屋(那古野)で油揚げにすしめしを詰めて売り出したのが初めとか。』

そんなポップに騙されて買ってみたのだが、味が薄く全然美味しくなかった。

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近鉄名古屋から特急で伊勢市へ。

一口で近鉄特急と言っても新旧いろんな車両が走っていて、私が乗ったのは首都圏ではあまり見かけないような一昔前の古い車両だった。

でも、あまり近鉄には乗ったことがなかったので、ちょっと新鮮。

特に妻が喜んだ。

妻は四日市で生まれた。幼い時に引っ越したのでなんの記憶もないが、すっかり近鉄の旅にご満悦だ。

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伊勢に到着したのは午後1時前。

午後から雨が上がるという予報にも関わらず、しっかりとした雨が降り続いている。

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まずは荷物を預ける。

駅のすぐ脇に伊勢市駅手荷物預かり所があり、荷物1個500円で預かってくれる。

しかし、みんな考えることは同じで、雨の中行列が伸びる。

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駅から伊勢神宮の外宮までは徒歩10分。

参道にはお店がポツポツ並んでいるので、雨宿りしながら軽く食べることにする。

どこも混んでいるし、夜に備えてあまりがっつり食べたくないので店選びに苦労し、しばらくうろうろした後、駅の近くまで戻って「おみや桂」というカジュアルなお店に入った。

奥にある「割烹寿司 桂」のお持ち帰り用のイートインスペースらしく、店の外の軒下の席が空いていた。

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「伊勢うどんとミニ手こね寿司」(1200円)。

お昼だけの特別セットだそうで、妻と分けてこれを2人で食べた。

当然のことながら、まったく期待せず食べたのだが、意外にもこれが美味い。

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小さな桶に入った手こね寿司は、妻にちょうどいい量だった。

店のサイトを見ると・・・

『 伊勢志摩人気の郷土料理。当店の手こね寿司はマグロやタイを使用。生姜や砂糖を合わせて煮詰め、寝かせた特製醤油にじっくり漬け込み、新鮮な魚の旨みを引き立てます。』

私も一口食べてみたが、確かにこれはいける。那古野いなりを食べた後だけに、比較にならない美味しさだった。

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そしてこちらが伊勢うどん。

写真を見て、硬めのうどんかと勝手に思っていたが、これが柔らかい。

弱った胃腸にはありがたい柔らかなうどんで、かつお節を煮出しコクと旨みを加えた自家製のタレを絡めて食べる。

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これが、予想外に美味い。

量も少なめなので、あっという間に平らげてしまった。

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一向に雨が止む気配がないので、諦めて伊勢神社外宮に向かった。

入り口にかかるのは「火除橋」。

内宮の宇治橋は右側通行だが、こちらは左側通行だ。

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内宮には以前来たことがあるが、外宮に来るのは初めてだ。

平成最後の日、雨に濡れた新緑が美しい。

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橋を渡ったところには手水舎。

参拝前にここで心身を清める。

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柄杓で水を汲み、まず左手、続いて右手を清め、そして口もすすぐ。

最後に柄杓を立てて、柄の部分を洗ってから柄杓を元の位置に置く。

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心身を清めたら第一鳥居をくぐる。

くぐる前に軽くお辞儀をする。

鳥居の中央を避け、左側を通るのが外宮の流儀だ。

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鳥居を抜けると、行列ができている。

なんだろうと思いながら横を通って前に出てみると、御朱印を求める人の列だということがわかった。

そう、この日は平成最後の日。その記念すべき日付が書かれた御朱印には他の日以上の価値があると多くの人が考えるようだ。

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おかげで参道が狭くなっている。

みんなが傘をさしていることで、第二鳥居ではなおのこと通りにくい。

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御朱印を押してもらうのは「神楽殿」。

本当にご苦労様です。

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神楽殿を素通りしてそのまま直進すると、広々した場所に出る。

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伊勢神宮では20年に一度、社殿を建て直す式年遷宮が行われている。

前回の式年遷宮は2013年。

1300年にわたって続けられてきた式年遷宮、この時が62回目だった。

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それまで正宮が立っていた場所は今は更地となり、白と黒の玉石が敷き詰められている。

「古殿地」または「新御敷地」と呼ばれる。

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隣にあるのが、現在の正宮「豊受大神宮」である。

祀られているのは、アマテラスではなく豊受大御神。誰?それ?っていう感じだが、公式サイトを見てみると・・・

『 伊勢市の中心部、高倉山の麓に鎮座する豊受大神宮は、衣食住、広く産業の守護神である豊受大御神をお祀りし、古くから内宮に対して外宮と並び称されています。
今から約1500年前、天照大御神のお食事を司る御饌都神みけつかみとして丹波国たんばのくにから現在の地にお迎えされました。内宮の御鎮座から約500年後のことです。以来、外宮御垣内の東北に位置する御饌殿みけでんでは朝と夕の二度、天照大御神を始め相殿あいどの及び別宮の神々に食事を供える日別朝夕大御饌祭ひごとあさゆうおおみけさいが続けられています。』

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要するに、2000年以上前からこの地に祀られていた天照大御神が、一緒に食事をする仲間の神様が欲しいと言って豊受大御神を呼び寄せたということになっているのだ。

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正宮の奥にある御饌殿という建物で、天照大御神は豊受大御神や他の神々とともに食事を食べるのだという。

そのため毎日朝と夕の2回、「日別朝夕大御饌祭」という神に食事を捧げる儀式が行われている。

私もこの儀式を見てみたいと思ったが、普通には見られないようなので公式サイトで紹介されている動画を埋め込んでおく。

 

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天照大御神の料理番とも言える豊受大御神を祀る外宮は、内宮よりも下に見られる。

ただ、歴史をさかのぼると外宮の力が内宮を凌駕した時期もあったという。

長年ライバル関係にあった内宮と外宮。

内宮を外宮の上にはっきりと位置付けたのは、天皇の祖先として天照大御神の権威を絶対化した明治政府だったという。

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正宮への参拝を終えた後、あふれんばかりの新緑を愛でながら、別宮を順番に巡る。

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「亀石」と呼ばれる小さな石の橋を渡って先に進むと・・・

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左手に現れるのが「風宮(かぜのみや)」。

『 ご祭神は、風雨を司る級長津彦命、級長戸辺命で、内宮別宮の風日祈宮かざひのみのみやのご祭神と同じです。雨風は農作物に大きな影響を与えますので、神宮では古より正宮に準じて丁重にお祀りしています。』

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一方右手に行くと、「土宮(つちのみや)」がある。

『 ご祭神は、大土乃御祖神。古くから山田原やまだのはら の鎮守の神でしたが、外宮の鎮座以後は宮域の地主神、宮川堤防の守護神とされ、平安時代末期に別宮に昇格しました。』

要するに、もともとこの地で祀られていた地主的な神様のようだ。

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そこから、石段を登っていくと・・・

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外宮の一番高い場所に立っているのが「多賀宮(たがのみや)」。

『 多賀宮は、外宮に所属する四別宮のうち、第一に位しています。殿舎の規模も他の別宮よりも大きく、正宮に次ぐ大きさです。ご祭神は、豊受大御神の荒御魂あらみたま。神様の御魂のおだやかな働きを、「和御魂にぎみたま」と申し上げるのに対して、荒々しく格別に顕著なご神威をあらわされる御魂の働きを、「荒御魂」とたたえます。』

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内宮に比べると、ちょっと物足りない印象もあるが、初めての外宮も神聖な場所だと感じた。

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結局、外宮を巡る間、雨は止むことはなく、時折横殴りの雨となった。

ズボンはもうビショビショ。

この日で終わりを告げる平成という時代を惜しむかのような雨だった。

 

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