<吉祥寺残日録>補正予算成立で生活守れるか? #200501

今年も早いもので、もう3分の1が終わった。

今日から、5月だ。

すっかり忘れていたが、5月1日は今の天皇が即位し「令和」が始まった日だ。

平成の天皇は即位直後にバブル崩壊。今の天皇はコロナ危機と、厳しい船出となっている。

本来なら、今日は「令和の1年」というのがトップニュースになるはずの日なのだが、天皇陛下はマスクをつけて皇居へ。

静かな即位1年となった。

どこへも、お出かけできないゴールデンウィーク。

仕方ないので、久しぶりにマンションの屋上に上がって夕陽を眺めた。

昨日の夕方の話だ。

暑くもなく、寒くもなく・・・。

実にいい気持ちだった。

部屋に戻ってテレビニュースを見ていると・・・

国民1人あたり10万円の現金給付を柱とする補正予算がようやく成立した。

「一般会計の歳出は補正予算としては過去最大の25兆6900億円。補正予算を含む緊急経済対策の事業規模は約117兆1000億円に上る」という。

欧米諸国に比べると随分のんびりしているように見えるが、それでも日本の過去の例と比べると早い方なのだという。

日本という国は、とにかくゆっくりなのだ。

補正予算成立後、安倍総理はその意義を強調した。

「早速、あすから中小企業や小規模事業者に最大200万円の現金をお届けする『持続化給付金』の受け付けがスタートし、最速で5月8日から、スピード感を持ち、使いみちに制限のない現金をお届けする。また、実質、無利子・無担保で、元本の返済が5年間据え置きの融資を、お近くの地方銀行や信金、信用組合で受けられるようになる。また、税金や社会保険料の納付が猶予される。いま厳しい状況の中で歯を食いしばっておられる皆さんに、こうした支援を1日も早くお届けし、事業や雇用を必ずや守り抜いていきたいと考えている」

重要なのは、いつごろ困っている人の元に支援が届くかという問題だ。

看板政策となる10万円の一律給付は、いつもらえるのか?

北海道の小さな村では、申請した人に村が立て替える形で早々と今日、現金10万円を支給したそうだが、東京など人口密集地では今月中に申請用紙の発送が行われるぐらいのスピード感だという。

飲食店やイベント関係者など休業している人たちには、これでは遅いだろう。

吉祥寺の飲食店を観察しているだけでも、皆さんの厳しい状況はよくわかる。

今日、テイクアウトランチを探して、自転車で街を走っていると・・・

「閉店のお知らせ」の貼り紙を見つけた。

東急百貨店近くの路地で22年の間、営業を続けてきたアメリカンダイナー「コーキーズハウス」。4月12日で閉店したという。

パーティー会場も備える吉祥寺にしては大きな店で、私は一度も行ったことがなかったが、立地もいいので店の前を通りかかると多くの客で賑わっていた。

最近では、吉祥寺を代表する老舗フランス料理店「芙蓉亭」が閉店を発表し、新聞やテレビでも大きく取り上げられ話題となったばかりだ。

私も少しでも小さな飲食店の応援をしたいと、テイクアウトのランチをせっせと買ったりしているのだが、どこも大変そうだ。

政府の緊急事態宣言に合わせて、5月6日まで臨時休業しているお店も多いが、安倍総理は緊急事態宣言を延長する考えを固めている。

「7日からかつての日常に戻ることは困難だと考える。ある程度の持久戦を覚悟しなければならない」

当然の判断ではあるが、落胆しお先真っ暗になっている経営者が全国にどれだけいるだろう。

吉祥寺の「大正通り」では、商店街の地図の上に、「大正通りテイクアウトマップ」と書かれた紙が貼られていた。

店を閉めるより、少しでも収入を得たいという飲食店が次々にテイクアウトでの営業を始めている。

一旦は臨時休業していたお店も、耐えきれずにテイクアウトを始めたところがいくつもある。しかし、テイクアウトだけではコロナ前の収入は到底稼げないだろう。

雇っていた店員に辞めてもらい、夫婦だけで何とかやりくりしているお店もある。

飲食店にとって、家賃と人件費が重くのしかかる。

国会でも家賃負担をめぐる議論が始まっているが、私は2月ごろから家賃免除のスキームを考えていた。

私の案は乱暴なものだが、①一定期間(緊急事態宣言が出されている間)の家賃を一律で免除する、②負債を抱えた大家さんについては銀行への返済を同じ期間免除する、③大家さんからの返済が止まる金融機関を政府が支援する、という方法だ。

一番数の多い飲食店個々に救済するのではなく、多少体力のある大家さんや金融機関に少しずつ我慢してもらいながら、ここを税制や給付金で支援するわけだ。

大家さんにしてみても、店子がことごとく倒産すると、貸したくても貸す相手がいなくなってしまう。借金がないビルオーナーならば、税金の支援があれば数ヶ月程度我慢できるのではないか?借金があれば金融機関に泣いてもらうしかない。そうして小さなお店が生き残れれば、トータルとして大家さんも金融機関も損は少ないはずだ。

今のところ、日本での企業倒産や失業者の増加はまだ少ない。

でも、本当の試練はこれからである。

政府には直ちに第二次補正予算の準備を始めてもらい、当初やろうとしていた本当に収入が減った人たちへの支援をお願いしたい。

吉祥寺では、日本酒専門店の店先で野菜が売られていた。

できることは何でもやって生き残る。

そんなささやかな努力が日本中で行われている。

そうやって工夫して努力していれば、いつか元の賑わいを取り戻せると思っているから頑張れるのだ。

飲食店だけではない。

ほとんどの日本国民が、ゴールデンウィークを犠牲にして自粛を続けている甲斐があってか、新規の感染者数が多少減ってきているように見える。

うまくいけば、第一波は何とか乗り越えられるかもしれない、そんな光が見えてきた。

緊急事態宣言の延長に当たっては、政府には是非ターゲットを絞った形での大胆な支援策を打ち出してもらいたい。

人間の心が折れてしまい、一人一人の居場所を失ってしまえば、ウィルスがいなくなっても街に活気は戻らない。

年金受給者や公務員はいい。

本当に困っている人たちに、ぜひ税金を使ってもらいたいものだ。

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