<吉祥寺残日録>五輪延期と首都封鎖 #200334

ようやく東京オリンピックの延期が動き出した。

午後8時から行われた安倍総理とIOCバッハ会長の電話会談で、1年程度の延期で合意した。

同時に、大会の中止や年内の延期という可能性は消えた。

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これだけコロナショックが世界中に蔓延してしまうともはや他の選択肢はなかった。

日本が最も恐れた「中止」という最悪のシナリオは避けられたので、今後は2021年夏を軸に調整が一気に進むのだろう。

まずは、よかったと思う。

開催が2021年になっても、「東京2020」という名称はそのままにするという。

安倍さんの任期は来年の秋。

思惑通りに進めば、安倍さんの任期の最後に東京オリンピックが開かれることになる。これが花道になるのか、オリンピックで弾みをつけて安倍4選があるのか、自民党内の駆け引きも活発になるかもしれない。

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これまで東京五輪を最優先して、新型コロナウィルスの感染者数を少なく見せようとしてきたように見える安倍政権。

「東京は安全」というイメージを何としても守ろうとしていたのだろう。

東京五輪の延期が事実上決まったことで、これからはコロナ対策に全力をあげることを期待したい。

東京都の小池知事もこれまで発信が少なめだった気がするが、安倍さんも小池さんも本来は自らが先頭に立って情報発信するタイプの政治家だ。

自らの口からもっともっと国民や都民に適切な情報発信をしてもらいたい。

三連休で緩んでしまった日本列島に、小池都知事の「首都封鎖」のメッセージはインパクトを持って伝わった。

ただ感染経路が不明な感染者についての情報はほとんど出していない。

本当に重要なのは、感染経路がわからないケースである。メディアもこうしたケースについて集中的に取材してもらいたい。

週末のNHKスペシャルで知った専門家会議クラスター対策班が抱く強烈な危機認識が国民には正確に届いていない。

日本の感染状況について、もっときちんとしたデータを集め、適切に知らせていただきたい。

そして感染爆発に備えて、医療機関の整備や隔離施設の確保をさっさと進めてほしい。

ロシアやクロアチアでも病院の建設が進められているのだ。

時間を浪費している日本の動きの鈍さは、見ていてイライラする。

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感染爆発が起きている欧米の映像を見て、日本でも同じことが起きるのではないかと想像するのが普通だと思うのだが、そうは考えない人も多いのが実態だ。

他の課題とは違い、感染症との戦いはどうしてもチーム戦にならざるを得ない。

意識が低い人、ルールを守らない人が社会を危険にさらす。

今こそ、リーダーの決断と発信力が問われている。

来年に延期して良かったと言えるよう、ワクチン開発も急がなければならない。

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