<吉祥寺残日録>久しぶりに会社に行ってきた #200511

今日は、進行中のプロジェクトの打ち合わせがあって、久しぶりに会社に行ってきた。

ワイシャツに袖を通すのも久しぶりだ。

この間、出社した時はまだ冬物のスーツ、その前の時にはコートを着ていた気がする。今日は気温が30度近くまで上がる予報なので、上着は着ずに長袖のワイシャツでもちょっと暑いぐらいだ。

家にこもっている間に、季節だけは確実に前に進んでいく。

いつものように吉祥寺駅から井の頭線に乗る。

時間はもう10時ごろなので、乗客は少ない。

電車の中もこんな感じ。

みんな間隔をあけて、座っている。

途中、永福町あたりから混んできて、立っている人もかなりいるが、それでもコロナ前に比べれば、まだまだ少ないだろう。

終点の渋谷駅で降りる。

多くの人が井の頭線から吐き出されてくるが、横から見ればさほどの密集ではない。

ゴールデンウィークが終わり、緊急事態宣言が延長されたにも関わらず自粛の緩みが指摘されている。どれほど緩んだのだろうと思っていたが、それなりに多くに人がまだ自粛を続けているように感じた。

何の罰則もなくてもこれだけ自粛しているのだから、さすが日本人、これは上出来だろう。

こうして国民が我慢している間に、政府にももっともっとやるべきことを着実に進めていただきたいものだ。

会社での打ち合わせが終わり、せっかく都心まで来たので表参道に行ってみた。

新緑の街路樹が本当に美しい。

今日は、第2世代のiPhone SEの発売日ということで、閉まっているとは思いながらアップルストアをのぞいてみようと考えた。

予想した通りだが、表参道のアップルストアは閉まっていた。

通常ならば、新機種の発売日には、多くのアップルファンで賑わうが、今はとにかく何もできない。

私は古いSEを使っていて、その小ささがとても気に入っている。どうせなら同じサイズのiPhoneが出ることを期待していたのだが、そうはならなかったようだ。

バッテリーがヘタってきているが、決定的な不便は感じていないので、まだ当分今のSEを使い続けることになるだろう。

表参道に軒を連ねる高級ブランドショップもひっそりとしていた。

でも、よく見ると、入り口の閉まったブランドショップの中に、店員さんがいる。

ごくわずかだが、お客さんらしき人の姿も・・・

ちょっと気になって、入り口に置かれた案内を読んでみると・・・

「臨時休業期間中ではございますが、ご来店をご希望のお客様には事前予約制にて承ります」と書いてある。

隣のお店も同じ。

高級ブライドを愛用するお客さんはセレブ中心なので、どんなわがままにも対応することが求められるのだろう。

昔パリに住んだことがあるにも関わらず、結局私には一生縁のない世界だ。

根強いファンに支えられるこうした高級ブランドだが、ファンというものは時として厄介なものでもある。

それを感じたのが、歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさんをめぐるニュースだった。

きゃりーぱみゅぱみゅさんが、「#検察庁法改正案に抗議します」というツイートを投稿したところ、大騒ぎになって削除したという。

黒川検事長の定年延長に絡んで、今国会で審議が始まった検察庁法改正案については、私も先日このブログで絶対反対の意思を示させていただいた。

関連記事

<吉祥寺残日録>検察官の定年延長ダメでしょ! #200509

吉祥寺@ブログ

すると、私と同じような危機感を感じた多くの人たちが、「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグを付けて次々に反対の投稿を行ったのだ。

その数、少なくとも470万件。

その中には、多くの有名人が含まれていたため、マスコミでも大きく取り上げられることとなった。

#小泉今日子#きゃりーぱみゅぱみゅ#浅野忠信#須藤元気#角田光代#島田雅彦#野木亜紀子#綾辻行人#大極宮(大沢在昌/宮部みゆき/京極夏彦)#白石晃士#町山智浩#塚本晋也#江口寿史#海野つなみ#津田大介#せやろがいおじさん#片淵須直#伊藤和典#小玉ユキ#美内すずえ#しりあがり寿#小島慶子#岩井俊二#秋元才加#村本大輔#島崎譲#松田洋子#SKY-HI(AAA日高光啓)#椎名純平#UNA#俵万智#いとうせいこう#宍戸開#相原コージ#手塚るみ子#大久保佳代子#ヤマシタトモコ#島本理生#羽海野チカ#原泰久#おかざき真里#伊藤潤二#山下和美#香山リカ#篠原千絵#想田和弘#ケラリーノ・サンドロヴィッチ#絲山秋子#柴崎友香#室井佑月#米山隆一#湯川れい子#中沢けい#井上荒野#三角みづ紀#平野啓一郎#立川談四楼#乃南アサ#糸井重里#裕木奈江#あたしンち/けらえいこ#松本隆#高田延彦#豊原功補

これだけ多くの芸能人が政治的なテーマで意思表示することは珍しいことだが、「声を上げる」という行為は、健全な民主主義社会を維持する上で極めて大切な行動である。

私は、とても嬉しく感じた。

しかし、安倍応援団からは「芸能人は政治的発言をしないでください」などと非難する声も上がっているという。

Embed from Getty Images

そして、反対の投稿をした一人、きゃりーぱみゅぱみゅさんが自らの投稿を削除した。

BuzzFeedNewsから、経緯を引用させていただく。

歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさんは5月10日、ハッシュタグとともに、検察庁法改正案の問題点をラブコメ風の相関図で表した画像を投稿したが、多数のコメントが寄せられたことで、その後投稿を削除。

翌11日に、もともとハッシュタグを付けて投稿したのは、「私も自分なりに調べた中で思ったのは今コロナの件で国民が大変な時に今急いで動く必要があるのか、自分たちの未来を守りたい。自分たちで守るべきだと思い呟きました」と説明した。

その上で、投稿を削除した理由も語った。

『なぜ今回私が発言したのかと言いますと、周りの信頼している友達がこの話をしていて政治に詳しくない私のところまで話が降りてきました。

私も自分なりに調べた中で思ったのは今コロナの件で国民が大変な時に今急いで動く必要があるのか、自分たちの未来を守りたい。自分たちで守るべきだと思い呟きました。

そして若い方でもわかりやすいように画像を掲載させていただきました(この画像は間違えてる等の指摘もいただきました。ごめんなさい)

私が投稿を消去させていただいた理由はファンの人同士で私の意見が割れて、コメント欄で議論が繰り広げられていて悲しくなり消去させていただきました。いろんな意見があって良いとは思います。私に対してのイメージ、理想ぞれぞれあるとは思いますがファン同士で喧嘩するのは嫌だなぁ。

逃げるな!とか消すなら最初から書くんじゃねー!とか色々言われるだろうなと思ったので、理由を書かせていただきました。今後は発言に責任感を持って投稿していきます。』

BuzzFeedNews「きゃりーぱみゅぱみゅ「#検察庁法改正案に抗議します」を投稿→削除 Twitterで語ったその理由」

論争を繰り広げたのが、全員本当のファンだったのかもわからない。

安倍応援団は組織的に、批判的な意見を発信する人たちを攻撃するし、内調のような政府機関も意図的にネットでの世論操作を仕掛けている。

しかし、本来、いろんな意見の人がいることが健全な社会だ。

安倍さんを支持する人がいるのも当然だが、芸能人が政治的発言をしてはいけないなどという民主主義社会は存在しない。

総理大臣は、公人中の公人である。

あらゆる人からの批判にさらされる立場であり、自らの行動や政策によって国民を納得させて批判を少なくしていくことこそ総理の仕事なのだ。

安倍総理は、今日の国会でも「検察庁法の改正を今国会で行う」との考えを表明したそうだ。野党が指摘する通りの、「火事場泥棒」である。

多くの有名人が自らの意思で反対の意見を表明したこと。

こうした声を無理やり踏みにじっていると、その先に待っているのは「大恐慌後の日本」の再現。

軍部が満州事変を引き起こし、メディアがそれを煽り、テロが頻発し、熱狂する世論が反対する人を「非国民」と呼んで言論を封殺していった1930年代の日本。大正デモクラシーから一気に軍国主義へと突き進んでいった時代の日本に、舞い戻ってしまいそうな強い危機感を私は感じる。

芸能人だって、無名の国民だって、政治的な意見は自由に表明すべきだ。

多様な意見が存在する社会こそが、私たちにとって何よりも大切なのだ。

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