安倍一強台風

超大型の台風21号が今日未明、東京を直撃した。進路図を見ると、私が住む武蔵野市あたりを通過したことになっている。こんなルートはこれまで経験したことがない。

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「上陸する台風としては史上最大クラス」という今回の台風。ただ寝ている間に通過したので、ほとんど気がつかなかった。

この台風の影響もあって、投票率も上がらなかった。過去最低となった2014年の総選挙はわずかに上回り戦後2番目に低い投票率になったという。

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私は日曜日の朝7時半ごろ投票に行った。マンションのエレベーターにも台風接近に注意を呼びかける張り紙がされていた。

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投票所はガラガラだった。台風に備えて、前日の土曜日には不在者投票に詰めかける人が長蛇の列をなした。不在者投票をした人は前回より5割増え2000万人を超えた。

そして台風の中で行われた総選挙、結果は事前の予想通り与党の圧勝となった。台風のため翌日開票となった自治体が出たため、選挙結果の確定は今日以降になるが今朝の状況を日経新聞から引用する。

『 第48回衆院選は22日投票、一部を除き即日開票された。安倍政権の継続を掲げた自民党が単独で280超の議席を得て圧勝した。連立を組む公明党と合わせ、安倍晋三首相(自民党総裁)の第4次政権は、憲法改正の国会発議に必要な3分の2の310議席を上回った。立憲民主党は躍進し野党第1党となったが、苦戦した希望の党が公示前議席を下回り「安倍1強」の状況は崩せなかった。

自公両党が衆院選で3分の2以上の議席を得るのは、政権交代前の2012年12月と14年12月に続き3回連続。衆院で3分の2以上の議席があれば参院で否決された法案を衆院で再可決できる。』

小池さんは公務のため投票日前日、パリへと旅立った。パリで会見を開いた小池さんは完敗を認め、「自分に慢心があった」と反省の弁を口にした。まさに自分の口から出た言葉が「風」を「逆風」に変えたことを後悔していることを明かした。

それでも小池さんが希望の党を立ち上げたことで、野党共闘は不発に終わり、モリカケ問題が霞んだことは否めない。小池さんの大博打で一時は窮地に追い込まれた安倍さんは、小池さんの失敗によりむしろ有利な流れを作ることができた。

それにしても安倍さんにはツキがある。

この選挙戦期間中、北朝鮮は今年に入って一番静かだった。株価は連日値を上げ、日経平均は14営業日連騰の最長記録に並んだ。与党の圧勝で今日15連騰の新記録達成の可能性もある。ただ株価については安倍政権が年金資金などを投入して操作している可能性も排除できないが・・・。

さらに安倍さんがツイテいたのは天気だ。この選挙期間中、雨の日が異様に多かった。街頭演説は盛り上がらない。そして投票日は台風。投票率の低下はやはり組織力がある与党に有利だ。

いずれにせよ、今回の選挙によりいわゆる「改憲勢力」が衆議院の8割を占めることになった。憲法改正は間違いなく進むだろう。

それが民意であるならばそれは仕方がない。大切なことは、平和を守ることだ。

個人的には、戦後の日本社会に平和をもたらした憲法9条と前文は、たとえ時代に合わなくなったとしてもそのままにしておきたいと考えている。でも日本人の大勢が憲法にこだわらないのであれば改憲もやむを得ないだろう。自分たちが選んだ未来なのだ。

ただ、後世の歴史家が「あの憲法改正が戦争への道だった」と分析するような事態にならないよう、議論の行方は注視していきたいと思う。

 

2件のコメント 追加

  1. wildsum より:

    投票率が低いと、与党が勝つというのは本当ですね。たしかに天気が味方しましたね!

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