あちらもこちらも

なんだか、世界中が騒がしい年の瀬だ。

あちらもこちらも・・・穏やかな国が見当たらない。

まずは、世界のトラブルメーカー、トランプ大統領。

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以前から噂されていたことだが、ついにマティス国防長官をクビにした。

直接のきっかけは、マティス長官の意見を退けてシリア駐留の米軍の撤退を決めたことだ。アメリカが支援してきた反政府勢力は完全にハシゴを外された。イスラム国の復活、中東の混乱が懸念されている。

しかしそれ以上に心配なことがある。

感情的で場当たり的なトランプ大統領をなんとか抑えてきたマティス長官が政権から離れることで、世界一の軍事大国アメリカがどこに向かうのか?

世界中が心配している。

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さらに、トランプ大統領の暴走は止まらない。

公約であるメキシコ国境での壁建設の予算が計上されていないとして、与野党がようやくまとめたつなぎ予算案に署名しないと発表した。一部の政府機関が閉鎖に追い込まれる事態となりそうだ。

「自分ファースト」の最高権力者は、誰にも止めることができない。

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米中の貿易戦争も先が見通せない。

アメリカが仕掛けた中国の通信機器大手ファーウェイの副会長逮捕。アメリカの依頼で彼女を逮捕したカナダがひどいとばっちりを受けている。中国当局は3人のカナダ人を相次いで逮捕したのだ。中国お得意の「人質作戦」だ。

何を言っても聞きそうにないアメリカではなく、良識的で弱そうなカナダに標的を定めるあたり、国際関係はまさに弱肉強食の世界だと思い知らされる。

しかし、中国経済はアメリカの強硬策によって確実にダメージを受けている。90日の猶予が明けた時、果たして米中間に何が起きるのか?

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一方フランスでは、マクロン大統領の辞任を求める「黄色いベスト運動」が5週目に突入した。毎週土曜日に黄色いベストを着た群衆がパリのシャンゼリゼ通りをはじめフランス各地で警官隊と衝突している。観光施設や商店は営業を休止し、フランス経済は大きなダメージを被っている。そしてトランプ大統領に意見する数少ない首脳であるマクロン大統領は、「金持ちの味方」と認識され庶民の支持を失った。

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またイギリスでは、メイ首相が苦労して取りまとめたEU離脱案に対し与党内から批判が噴出、議会での採決ができなかった。誰も望まない「合意なきブレグジット」が現実を帯びてきた。

来春はヨーロッパも大混乱が予想される。

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お隣の韓国でも、圧倒的な支持を誇った文在寅大統領に陰りが見え始めた。

今年最後のサプライズとして金正恩委員長のソウル訪問を画策したが、実現せず北朝鮮問題も停滞したままだ。

さらに日本に向けられた元徴用工の賠償問題が自らにも降りかかってきた。1100人が韓国政府に補償を求めて提訴したのだ。日本人からすれば、韓国政府の対応は如何なものかというところだったので、ちょっと気持ちがいい。

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そして日本。

日産のカルロス・ゴーン会長の衝撃的な逮捕は、予想通り迷走を繰り返している。

「有価証券報告書の虚偽記載」という同じ容疑でゴーン氏を再逮捕した特捜部だが、拘留延長を認めない異例の決定を裁判所が行った。海外からの批判を意識した判断と受け止められているが、これは検察側の再逮捕が稚拙で裁判所が良識を見せたと理解すべきだろう。

そしてゴーン氏が今日にも保釈されるとの見通しで拘置所前に国内外のメディアが集まったが、特捜部はゴーン氏を特別背任の容疑で再逮捕する強硬手段に訴えた。まあ、拘留延長が認められなかったため、致し方なく次に用意していた最後の手を使わざるを得なかったのだろう。

報道を聞く限り、ゴーン氏の背任行為は明確なようだが、これが本当に立証できるのか、特捜部の実力が問われている。日産から提供された材料以外に自前の証拠がないと裁判は厳しいかもしれない。日本で行われる裁判でこれだけ世界から注目されることは少ないので、時間が経てば経つほど日本の司法制度に対する違和感や批判は確実に高まるだろう。ある意味で、司法改革のきっかけになるかもしれない。

引き続き、この事件は最大限の関心を持って見守っていきたい。

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こうした中で閣議決定された来年度予算案。初めて100兆円の大台を突破した。

その内訳は、社会保障費が34兆円、防衛費が5兆円強。共に過去最高だ。

高齢者が増え続ける中で、社会保障費は今後も増え続ける。抑制するためには高齢者の個人負担を増やす以外にない。しかし、それを実行できる政治家はいないだろう。

防衛費は、貿易赤字解消を迫るトランプさん対策として購入する「イージスアショア」の費用も含まれる。安倍さんとしては、貿易交渉の圧力を武器購入でかわそうという狙いが透ける。

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さらに安倍政権が閣議決定した「防衛計画の大綱」には、護衛艦「いずも」の空母化も明記された。垂直離着陸が可能なステルス戦闘機F35Bも大量にアメリカから購入し、空母として運用する計画だが、公明党との調整でF35Bは搭載しないとされた。

しかし、中国が空母を次々に建造する中で、日本の空母保有は止まりそうにない。

そして辺野古の埋め立て工事も本格的に始まり、日本の防衛は新たな段階に突入してしまった。巨大化する中国にどう向き合うか、今後の日本にとって最大の課題だろう。

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これだけの悪材料があれば、株価も暴落するのはやむを得ないだろう。

今日も日経平均は今年の最安値を更新した。2万円割れは時間の問題だ。

NTT株を上回ったソフトバンク株の新規上場も、市場のムードに押され公開価格を大きく下回った。今月1日の米中首脳会談直後には、年末の高値が予想されていたが、その翌日から市場の空気は一変、世界中が悲観一色に包まれている。

今年、退職金の運用で先物オプション取引というのを始めていた私も、大きな痛手を被っている。やはり信用取引は恐ろしい。

果たしてこの市場の混乱が収まった時、私の損害はいくらになっているだろう?

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そして来年早々には、トランプさんの隣からマティス長官が消える。

その先、どんな世界が待っているのだろう?

あちらもこちらも、心配だらけだ。

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