<きちたび>3泊4日マルタの旅⑥ 咲き誇るハーブを求めてゴゾ島への日帰り路線バス旅行

マルタでは、ホテルでのんびりする予定だった。

乾明子さんが書いた「地中海のとっておきの島 マルタへ」という本を持参し、ホテルでパラパラとめくっていると、あるページが目に留まった。

「第5章 花々が咲き乱れる 癒しの島 ゴゾ」

ゴゾというのは、マルタ本島の西に浮かぶ共和国で2番目に大きな島だ。乾さんによれば、その島には野生のハーブが咲き乱れているという。

ハーブ好きの妻に見せると、案の定行ってみたいと言う。では、行ってみるか、ということで行き方を調べる。マルタ島西端まで路線バスで行くと、ゴゾ島に渡るフェリーがあるようだ。

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ヴァレッタ旧市街の入り口に「トリトンの噴水」がある。

詳しいことはわからないが、この広場は最近整備されたもののようで、巨大な噴水も周囲の石畳も真新しい。

このトリトン広場の隣がバスターミナルになっていて、島内各地に路線バスが発着している。ゴゾ島行きのフェリーが出る港チェルケウアへは、41番、42番のバスに乗るのだと聞き、バス停を探すとターミナルの一番端だった。やっとバス停を見つけた時、止まっていたバスが発車しようとドアを閉めた。

「これを逃したら、次はいつ出るかわからない」

私はとっさに駆け出して、走り始めたバスを押しとどめた。のっそりしている妻を急かしてバスに乗り込んだ。運賃は片道わずか2ユーロ。安い。

どうせ小さな島だから、まあそんなものかと思ったが、道は予想外に混んでいて終点のチェルケウアまでは2時間近くかかった。これで2ユーロはものすごく安い。

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ヴァレッタを出るとすぐに荒地が広がるという私の予想は完全にはずれ、民家がどこまでも続く。マルタっていう国は思ったよりも人が住んでいるようだ。

途中、モスタという街を通る。

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車窓から見えたこの教会は「モスタドーム」と呼ばれ、ローマのサン・ピエトロ、ロンドンのセントポールに次いで、ヨーロッパで3番目に大きなドームだとか・・・。

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ちょうどお祭りが開かれているようで、街のあちらこちらに派手な装飾が施されていた。

どこか洗練されない中世の血の匂いが残る刺激的な印象を受けた。

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やはり観光客の多い首都ヴァレッタとは違う土着文化を強く感じる。

宗教のもたらすある種の陶酔、それが一つ間違うと狂気へと変わってしまう不気味さまで感じてしまうのは、真っ青な空と、真っ赤な装飾のせいだろうか?

こうした地方の庶民の様子を見られ他だけでも、バスに乗った甲斐があったというものだ。

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出発から2時間ほどしてようやくバスは島の西端チェルケウアに到着した。

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そこは街ではなく、単なるフェリー乗り場だった。

ゴゾ島までの料金は往復で4.65ユーロ(約600円)だ。

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片道20−30分の船旅。

「癒しの島 ゴゾ」とはどんな島なのだろう?

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ゴツゴツとした岩肌、丘の上に街が見える。花はどこにあるんだろう?

とても「花が咲き乱れる島」には見えない。

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ゴゾ島の入り口イムジャール。

団体客は、ここで迎えに来た観光バスやボートに乗って、島内の観光スポットをめぐる。ただ、特に目的地もなくやって来た私たちは、路線バスに乗ってとりあえずゴゾ島の中心地ヴィクトリアに行くことにした。

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路線バスの運賃はここでも2ユーロだったが、大混雑だった。

ただ、車窓を眺めていても、花が咲いている気配はない。

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終点のヴィクトリアに到着し、せっかくなので花屋を探すことにする。

街の人に花屋さんの場所を聞き、店を探す。マルタの公用語はマルタ語と英語、街中でも英語が通じる。

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街中には、地区の旗だろうか? 屋上に巨大な旗が翻る。

人通りは少ない。

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町外れにある小さな花屋さんを見つけた。

素朴なお店だったが、せっかく花を求めてこの島まで来たので、妻は花のタネをいくつか買っていた。

店の女性に日本語の本を見せながら、「こんなハーブを見たい」と伝えると、「その辺の岩の下から生えてくる」と話してくれた。でも、夏のシーズンではないようだ。

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改めて、乾さんの本を読み直してみる。

『マルタ島には川がないが、ゴゾ島にはある。私が行こうとしている場所はルツィアータ谷。季節によって川となるという。雨季の今は、川があるはずだ。』

雨季って、いつだ?

マルタの雨季を調べてみると、10月末から3月初旬が雨季だとわかった。要するに、夏にハーブの花畑を探しても無理だということだろう。代わりに、乾さんの本から引用。

『 左手の岩肌に植物がへばりついて生えている。べったりと岩肌を覆うのではなく、群生した植物が岩肌に点在して、素晴らしいアース・カラーの模様を描いている。寄せ植えのように何種もの植物が集まったひとかたまりは、人間がどんなに考えてもこう見事にはいかないものだった。太陽と風と雨、この土地が作り出した、自然のロック・ガーデンだ。』

やっぱり、雨季のゴゾ島で見てみたい。

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そんな癒しの島ゴゾにも、悲しい歴史がある。

オスマントルコに侵略されたゴゾ島では、すべての住民が奴隷として島から連れ去られた。隣のマルタ島のような巨大要塞を持たなかったゴゾ島は、弱肉強食の犠牲となってしまったのだ。

小国を旅すると、必ず悲劇の歴史に遭遇する。

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ゴゾ島への日帰り旅行から戻り、首都ヴァレッタで早めの夕食を食べた。

リパブリック通りにテーブルを並べたレストラン「King’s  Own  Band  Club」。

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「シーブード・スパゲッティ」(10.50€)と・・・IMG_6380

「タコのガーリックソテー」(18.50€)。

前の夜食べた最悪のピザに比べて、まずまず合格点の夕食にありつけた。

ちなみに、帰国後、マルタのガイドブックを見つけた。林花代子著「まるごとマルタのガイドブック」。レストラン情報などが載っている。

マルタに関しては、日本語で書かれた「るるぶ」のようなガイドブックもないので、これからマルタに行かれる方には参考になると思う。

ご飯に満足すると、気分も良くなる。

ライトアップされたヴァレッタの街をブラブラと歩いた。

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マルタ騎士団の守護聖人ヨハネに捧げられた「聖ヨハネ大聖堂」。

新たな騎士団長が選出されると、このバスコニーから騎士たちに最初の挨拶を送った場所だ。

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その周辺には、いくつもの野外レストランがオープンしている。

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昼間の喧騒も去り、涼しい風が吹き抜ける。

世界遺産の街での静かな夕べ。気持ちのいいリゾートの夜だ。

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トリトンの噴水もきれいにライトアップされ、朝とはまったく別の顔を見せていた。

小さい国だが、奥深いマルタ。

機会があれば、また行ってみたい魅力的な島国だった。

 

<関連リンク>

3泊4日マルタの旅

①地中海のど真ん中にある小国マルタの不思議な奥深さ

②“悪名高き”世界最大の格安航空会社ライアンエアーに乗るなら「 Flexi Plus 」が絶対オススメ

③首都ヴァレッタの「グランドホテル・エクセシオール」で素敵なリゾートライフ

④世界遺産の要塞都市ヴァレッタを一日中歩き回る

⑤騎士団長の宮殿で千年に及ぶキリスト教vsイスラム教の戦いを考える

⑥咲き誇るハーブを求めてゴゾ島への日帰り路線バス旅行

<参考情報>

私がよく利用する予約サイトのリンクを貼っておきます。



 

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