また、やってしまった。
年明けのおとそ気分で、久しぶりに株を買ってみた途端に、FRBのパウエル議長から飛び出したタカ派発言。
コロナバブルで上がり続けてきた株価が連日の安値を更新している。
ポストコロナに向け、日本企業のトップたちはみんな今年は良い年になりそうだとの見通しを語っていた。
マーケットの専門家たちも、弱気な人でも下値の目処は2万7500円で、全員が春頃には3万2000円になるとの予想をテレビで披露していた。
中には、今年の高値を3万8000円と予想する専門家もいて、ついつい油断してしまった。
いつも、このパターンだ。
私が株に手を出すと、それまでのレンジが大きく変わる、それも悪い方に。
もともとこんなコロナバブルなんていつまでも続かないと、世界的な暴落を予想してきたはずの私が、タイミング悪く株を買う気になったのはどういう気まぐれだったんだろう。
パンデミックが始まった2020年の大暴落の際に売りを出し続けて大損し、今度は買いで損をする。
まったくもって、投資の才能が私には皆無なのだ。

日本経済新聞は、記事の冒頭でこう警告する。
米国の金融政策の大転換が迫っている。米連邦準備理事会(FRB)は26日、インフレ抑制に向けて3月に利上げを始める方針を示した。市場は2022年に4~5回の利上げを想定し、保有資産の圧縮も進む「二重の引き締め」に身構える。金利の上昇圧力は大幅に膨らんだ企業債務を直撃し、活況だった住宅投資にも強い逆風となる。新興国の資本流出リスクも高まり、世界経済や金融市場は耐久力を試される。
引用:日本経済新聞
債務、住宅投資、新興国。
どれも私が予想していたキーワードだ。
コロナ対策の名目で世界中でバラまかれたマネーがいよいよ縮み始める。
前例のない金融緩和だっただけに、これを軟着陸させるのは容易ではない。
きっとどこかに、激しい痛みを生むだろう。
私もさっさと市場から逃げ出してこれまで通り静観すればいいのだが、一旦損を抱えてしまうと、簡単に離れられなくなって無駄に損を拡大させている。
同じ過ちを繰り返す私は、本当にバカである。
我が家の場合は、持ち金の一部を投資用の資金と決めていて、私と妻で別々に同額の元金を運用している。
妻は堅実にやっているのであまり増えも減りもしていないが、私の方は先物取引で損を繰り返し、元金が相当目減りしてしまった。
もしもこの元金をすべて失ってしまったら、私はもう生涯、投資をすることができなくなる。
それにしても、何も考えずにやっても上がるか下がるか確率は2分の1のはずなのに、私の敗率は8割ぐらいという驚異的な数字だ。
まさに、競輪競馬や宝くじ並みのギャンブル。
投資というものは本来そうしたものではないと思うのだが・・・。
まあ、私の損は家計全体を揺るがすほどのことではないのでいいのだが、コロナバブルが崩壊した時に世界で何が起きるのかを想像すると、気分が暗くなってくる。
本当であればパンデミックで世界中の人が苦しんでいるはずなのに、これまでのところ新興国の隅々までマネーが回り、むしろ平時よりも人々の生活は潤っていた。
日本でも去年の倒産件数が戦後最低レベルだったのだ。
アメリカが金融引き締めに動き始めると、新興国に流れていたマネーが急速にアメリカに逆流することになる。
バブルによって覆い隠されてきたコロナによる真のダメージがこれから表面化してくるのだ。
日本でも都心の新築マンション価格がバブル期を超えたと報じられているが、日本の不動産市場はまだ健全な方で、世界では猛烈な不動産バブルが起きている。
中国でも韓国でも、もし不動産価格が急落すれば深刻な社会問題となるだろう。
そして日本ほどではないものの、コロナ対策として各国政府が巨額の財政赤字を抱えることになった。
この状態で金利が上昇した場合、デフォルトに陥る国も出てくるに違いない。
日本政府が抱える債務は、世界の中でも突出している。
いくら国債を発行しても国家は破綻しないと豪語してきた人たちの理論が正しかったのかどうか、本当に試されるのはこれからである。
低金利を前提にして成り立っている日本の財政。
日銀はコロナ禍で溜め込んだ巨額の資産を今後どうするつもりなのだろう?
考えれば考えるほと、本当に憂鬱だ。
ああ、それにしても、一時的でいいので株価が戻ってくれないかなあ。
さっさと手仕舞って、乱高下を静観する生活に戻りたいものだ。
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