2019年の梅雨

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ようやく昨日、東京でも梅雨が明けた。

今年の梅雨は本格派だった。

平年より8日、異常だった去年と比べると1ヶ月も遅い梅雨明けだ。

ウェザーニュースによると、弱い雨を含めると東京では33日間連続で雨を記録したという。1954年を超え、観測史上最長の記録だそうだ。

まさに新海誠監督の「天気の子」を地で行くような2019年の梅雨だった。

最近、雨そのものは嫌いではない。

ただ梅雨の間、日本や世界で起きた出来事は、どんよりとした気分にさせるものが多かった気がする。

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中でも一番心を痛めたのは、京都アニメーションの放火事件だった。

容疑者は青葉真司、41歳。

スタジオの建物に入るなり、1階にガソリンを撒いて火をつけた。誰も予想しない白昼の惨劇。火は瞬くうちに3階建ての建物を呑み込み、35人ものクリエーターが命を落とした。その多くは20代や30代の若者だった。

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この事件のことをブログにも書き残さないとと思いつつ、それができなかったのは、容疑者も重体で犯行の動機がいまだにはっきりしないからだ。

犯行後、容疑者は「自分の小説をパクられた」と話していたという。一方的な恨みを抱いて犯行に及んだとメディアは伝えている。

ただ、ネットへの書き込みもなく真相は不明だ。

せめて何らかの動機ぐらいわからないと、亡くなった方たちもうかばれないだろう。

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海外から届くニュースも芳しくない。

イギリスでは、離脱強硬派のボリス・ジョンソン氏が新しい首相に就任した。EUとの新たな協定を目指すと言っているが、10月31日までにまとまらなければ「合意なき離脱」をすると宣言している。閣僚にも離脱強硬派を揃え、紆余曲折をたどったイギリスのEU離脱がいよいよカウントダウンに入った。

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そのイギリスがかつて植民地にしていた香港では、相変わらず若者たちと警官隊の衝突が続いている。本国に戻るよりも植民地の方が良かったというのも不思議な感じもするが、私が香港の住民でも同じように感じるだろう。

毎週末繰り返されるデモ。私が訪れた1ヶ月前よりもかなり殺伐としてきている印象を受ける。

中国政府は香港当局による徹底した取り締まりを支持するという態度をますます鮮明にしていて、運動に参加している若者たちの運命が懸念される事態だ。

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日韓関係が泥沼化する中で、竹島の領空をロシア軍機が侵犯し韓国の戦闘機が警告射撃を行うという事態も起きた。

ロシアが中国と行った共同軍事演習の一環だったということもわかり、東アジア情勢はますます複雑化している。

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そんな中、相変わらず「自分ファースト」を貫くトランプ大統領。

過去最長となっている空前の好景気を維持するため、FRBに圧力をかけ利下げを迫っている。おそらく今日、アメリカが10年ぶりとなる利下げに踏み切ると見られる。

景気がいいのにアクセルを踏み続ける。これまでの経済の常識では、このままいけばバブルが膨らみいずれは破裂する。

でもトランプさんはそんな常識には御構いなしだ。

とにかく再選のために今が良くなければならない。その後のことは二の次である。

果たして、世界はどうなってしまうのか?

梅雨は明けても、未来に光は見えない。

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