今月の帰省も残りわずか。
どうしても今月やらねばならない農作業は全て終え、ゆったりとした時間を過ごしている。

朝の時間帯、TBSで「世界陸上」の放送が始まった。
男子100mでは故障から復帰したサニブラウンが予選で9秒98、同組1位となり復活をアピールした。

男子20km 競歩では、山西利和が金メダルを獲得し世界陸上連覇、東京五輪の雪辱を果たした。
東京五輪で銀メダルを獲得した池田向希も2位に入り、日本人選手が1、2フィニッシュの活躍を見せた。

夕方になるとお決まりの大相撲。
今年の夏場所は、ただ一人全勝を守っていた逸ノ城が正代に敗れ、幕内の全勝がいなくなった。
横綱照ノ富士も阿炎と逸ノ城に敗れてすでに2敗していて、誰が優勝してもおかしくない大混戦となっている。
朝は陸上、夕方は大相撲、その合間に農作業をしたり読書をしたり。
我ながらいいご身分である。

大相撲を見終わり、雨も上がった頃、妻が「お散歩行こう」と声をかけてきた。
東の空には入道雲、夕陽に照らされてその雲だけ妙に輝いていた。

お墓の畑に立って北の山を眺める。
岡山県北部では1時間に100ミリもの大雨が降ったというだけあって、この日の空はとても猛々しかった。
梅雨が明けたという気象庁の発表は完全に間違っているようで、このところ全国各地で梅雨末期のような大雨が降り続いている。

いつものスマホではなく、コンパクトカメラを持ち出して露出を抑えて刻々と変わる雲を撮影する。
やっぱりこういう猛々しい雲が私は好きだ。
この時間になると昼間の暑さもだいぶ引いて、吹き抜ける風がとても気持ちがいい。

「空が広いなあ」と思う。
快晴の空やのっぺりとした曇り空だとこんなに広さを感じない。
こんなにゆっくりと空を眺めるのは、今回の帰省で初めてのことだ。

都会で眺める空とはどこか違う。
空や雲も田舎暮らしには欠かせない魅力だと改めて感じる。
もっともっと空を眺める時間を増やさないともったいない。

そんなことを考えていると、再び雨が降り出して、走って家に戻った。
素敵なお散歩、素敵な時間。
世界陸上を観て、大相撲を観て、そして夕暮れの雲を見る。
そんな平和な日がずっと続けばいいのにと思いながら、今日は三男夫婦を迎える。
昨日、新型コロナの新規感染者が初めて11万人を超え、過去最多を記録した。