<きちたび>両国国技館で一日中大相撲を観戦する② 序の口から幕内まで様々な角度から土俵を見てみた

十両は午後2時半

午後2時半、十両の土俵入りが始まった。

いよいよ私でも知っている力士が登場する。

今年40歳の安美錦が登場すると館内から大きな歓声が上がった。

勢、荒鷲、蒼国来、豊山、琴勇輝、臥牙丸。幕内で活躍した力士たちが今は十両で相撲を取っている。

勝負審判は、元魁皇の浅香山さんと元高見盛の振分さんだ。

この時間になると、緑色の座布団のタマリ席もお客さんで埋まってきた。

十両と幕下

そして幕下までと違って、十両の取組からは土俵に塩が置かれ、力水をつける見慣れた立会い前の光景が展開される。

厳しい階級制度のある相撲界では、十両以上が正式な力士「関取」であり、幕下以下の力士は「取的」、または「ふんどしかつぎ」と呼ばれ、現在では「力士養成員」と位置付けられているのだ。

十両になると、大銀杏が結える。場所入りも十両以上は着物、幕下以下は浴衣である。まわしにつける「さがり」も、十両以上はふのりで固めたしっかりしたものだが、幕下以下は紐のようにふにゃふにゃで格好悪い。

十両以上には付き人や個室が与えられる。そして何より、十両以上には月給があるが、幕下以下には給料はない。「力士養成員」と呼ばれるのも、そうした古くからの慣例があるからだろう。

双子が同時優勝

私が観戦した14日目、十両優勝が決まった。

優勝したのは貴源治。貴乃花親方が育てた双子力士の弟である。

父が日本人で母はフィリピン人。兄の貴ノ富士(貴公俊 )は暴行事件を起こして謹慎処分を受けたが、今場所幕下で優勝を決めていて、双子が同じ場所で同時優勝を飾った。

角界を去った貴乃花親方が残した力士が土俵を盛り上げる時代がやってきそうだ。

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