<吉祥寺残日録>トイレの歳時記🌻七十二候「温風至(あつかぜいたる)」、東京五輪の”無観客”が決定 #210709 

岡山に帰省して連日バタバタしている間に、季節はどんどん過ぎていく。

今年年初からチェックしてきた歳時記のこともすっかり忘れていた。

気がつけば、7月7日から二十四節気の「小暑」が始まっている。

『日あしは徐々に短くなるが、本格的な暑さが始まる』

夏至を過ぎ、昼間の時間は少しずつ短くなるが、梅雨末期でこれから暑さが本格化する。

そして、「小暑」から「立秋」の間が「暑中」と呼ばれ、暑中見舞いを送る季節だ。

「小暑」の初候は、「温風至(あつかぜいたる)」。

梅雨前線の北上に伴って南から熱く湿った空気が日本列島に入り込み、各地に大雨を降らしている。

昨日まで岡山を含む中国地方を襲った豪雨は、今日は北九州に移り、昼前からはまた岡山にも強い雨が降りだした。

連日の雨で乾かない洗濯物を抱え、大型乾燥機を求めて今日もコインランドリーに車を走らせている。

そんな雨の金曜日、頑固な伯母に嬉しい変化があった。

こちらが何も言わないのに、朝、自分の意思で服を着替えて寝室から出てきたのだ。

あれほど頑なに拒んでいた薬も、朝食後に自分から飲んでくれた。

今回帰省して6日目、私と妻で連日代わる代わる伯母に話しかけてきた効果が少し現れてきたようにも見える。

認知症が始まったとはいえ、根気強く説得するとまだ通じることもある、そんな希望が湧いてきた。

この調子で、週明け病院にも行ってくれるといいのだけれど・・・果たしてどうだろう?

私が岡山で慣れない介護に悪戦苦闘してニュースもあまりチェックしていない間に、東京では大きな動きがあった。

今週に入り1日1000人近くの新規感染者が確認されるなど感染が再び急拡大する中で、政府は昨日、来週12日から東京に4度目の緊急事態宣言を出すことを決定した。

期限は8月20日まで。

この決定により、東京オリンピックは完全に緊急事態宣言下で行われることになる。

これを受けて東京都ではまたもや酒類を提供する飲食店に対する休業要請が行われることになった。

要請に従わない店を減らそうと、今回は酒屋に対してそうした店に酒類を販売しないよう新たな措置が追加されるという。

どうして酒ばかりが目の敵にされるのかと関係業界は怒り心頭だが、前回の緊急事態宣言時にもはっきりと効果が現れたので、致し方ない措置だと私は思う。

東京に緊急事態宣言という新たな事態を受けて開かれたIOCなどとの5者協議。

東京オリンピックの33競技339種目のうち、首都圏の1都3県を会場とする全ての競技を無観客開催とすることが正式に決まった。

コロナの直撃を受け去年延期された後も、計画の変更を強いられてきた東京五輪は、ついに無観客という前代未聞の大会になることになったのだ。

「温風」ならぬ、インドからやってきた「デルタ株」によって、今年の東京五輪は、100年を超える近代オリンピックの歴史でも特異の大会としてその名を刻むことになる。

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個人的には、大相撲やプロ野球並みに一定の観客を入れる形を望んでいたが、ヒステリックな日本人の世論を前にしては他の選択肢は難しかっただろう。

東京オリンピックはぶつける先のないコロナ禍の怒りのはけ口となってしまった。

残念だが、それが日本人の出した結論であり、仕方がない。

それでもテレビでアスリートの活躍が見られるだけでも満足しないといけないだろう。

もうすぐ始まる東京オリンピック、個人的には大いに楽しみたい。

<吉祥寺残日録>契約を解除できるのはIOCだけ!「開催都市契約」を見ながら日本の五輪ヒステリーを考える #210517

【トイレの歳時記2021】

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