<吉祥寺残日録>4回目のワクチン接種とラジオ体操 #220730

暑さのせいか、寝苦しくて朝3時ごろ目が覚めた。

トイレに行って、扇風機をつけ、再びベッドに潜り込む。

寝ているのか起きているのかはっきりしない時間を過ごしたのち、6時すぎにベッドから起き上がった。

今日は4回目のワクチン接種の日。

接種後は1日2日経過を見た方が良さそうなので、その前に軽く公園で運動をすることにした。

今日も朝から快晴。

気温はすでに28度に迫っている。

土曜日だからか、それともコロナが急拡大している影響もあるのか、人影がいつもより少ない気がした。

いつものように御殿山の雑木林を抜けて、西園のトラックを目指す。

このルートは人通りも少なく、直射日光が避けられるので最高だ。

マスクをしていると暑いので、公園内はマスクを外してゆっくりとジョギングする。

体が重い。

コロナのせいで予定が狂ったことも精神的に影響しているのだろうか。

今週に入り全国の新規感染者数20万人超えが連日続いているが、私の予想は外れ、政府は行動制限は行わないと腹を括ったようだ。

昨日、「BA5対策強化宣言」という得体の知れない対策が発表されたが、驚くほど中身がなく、何もしていないのではないとアピールするためだけに打ち出した印象である。

強化宣言を出したい都道府県が国と調整し、国が適用を認定する。地域の病床使用率がおおむね50%か昨冬のピークを超え、同時に入院患者の多くが中等症以上の医療が必要である場合などに宣言を出せる。国は必要に応じて自治体に対策を助言したり、応援の職員を派遣したりする。

宣言に基づく都道府県の協力要請は高齢者や同居家族の外出自粛、飲食店の長時間滞在の回避などを想定する。新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言やまん延防止等重点措置と異なり、罰則は想定していない。

引用:日本経済新聞

国は何もしないから各自治体の判断でどうぞ、という対策である。

今後感染者がもっと増えても従来のような行動宣言を行うつもりはないという政府の決意は感じることができた。

これはこれで一つの見識だとは理解するが、それならそれで岸田さんがきちんと「これからは自己責任です」と宣言した方がわかりやすいとも思うのだが・・・。

小池都知事も「県境を跨いだ移動をやめてくださいとお願いするつもりはない」と明言した。

そのため旅行のキャンセルはあまり出ておらず、国内便の予約は去年の1.7倍と好調だという。

テレビのインタビューを見ていると、「キャンセル代がかかるから旅行を中止しない」という人が多いようだ。

まん延防止や緊急事態宣言が出されると、その期間中の旅行にはキャンセル代がかからなかった。

しかし政府が何もしないと決めた以上は、キャンセル代を負担して旅行を中止するか、それとも多少のリスクは覚悟で旅行を強行するかという選択を国民は迫られるのだ。

テレビでは「政府がもう少し具体的にどうすべきか決めろ」と言っているコメンテーターもいるが、もはや政府の決定に左右される時期は終わったと考えるべきだろう。

ただ飲食店の客足は確実に減っているものの、政府からの助成金はなくなり、飲食業界にとっては去年よりも厳しい夏になるのかもしれない。

西園に着いたのはちょうど午前6時半だった。

コロナにも関わらず、ここには多くの人が集まっていた。

そう、ラジオ体操を待つ人々だ。

井の頭公園で毎朝ラジオ体操が行われていることは知っていたが、実際に見たのは初めてかもしれない。

定刻になると、公園のスピーカーからラジオ体操の音楽が流れる。

すると集まっておしゃべりしていた人たちは一斉にトラックの方を向き体操を始めた。

バラバラに集まってきた人たちが一斉に同じ動きをする。

誰かリーダーがいるわけでもなく、各々が勝手に音楽に合わせて体を動かすのだ。

スピーカーから流れる放送はほとんど聞こえないほど小さいので、中にはイヤホンを耳に挿しラジオから直接聴きながら体操をするおじいさんもいる。

それぞれが家で体操しても同じことだが、やはりラジオ体操はみんな集まって行うものという子供の頃の記憶がこの公園に人を集めるのだろう。

私もみんなに合わせて体操をしてみた。

子供の頃は夏休みに近所の家の庭先でラジオ体操をしてハンコをもらう習慣があったが、あれ以来かもしらない。

でも、三つ子の魂百までということで、体はなんとなく動作を覚えていた。

しかし2番になるとすっかり分からなくなって、近くの上手い人を勝手に先生にして見よう見まねで体を動かした。

なんとも言えず昭和な朝。

でも、気持ちよかった。

ラジオ体操が終わると、みんな三三五五、何事もなかったように公園から消えていく。

まるで一時流行った「フラッシュモブ」のようだ。

私も再び走り始める。

朝6時半の井の頭公園、ラジオ体操というのがこの夏の習慣になりそうな予感がした。

体操をしている人は確かに高齢者が多いが、中には若い人の姿もある。

屋外で適度の人との距離も離れていてもマスクをしたまま体操する人も多い。

これでいいんだな、ウィズコロナは。

そう思った。

何もしない岸田政権がいつも通りに何もしないことによって日本もようやくウィズコロナ時代を迎える。

今後どれだけ感染が広がっても、政府にはブレずに何もしない対応を貫いてもらいたいとちょっと皮肉まじりにそんなことを感じた。

午前10時。

指定された時間の少し前にワクチンを予約したクリニックを訪ねる。

ドンキホーテ裏にある「藤田整形外科」。

60歳以上を対象にした4回目のワクチン接種は、3回目から5ヶ月経過する人から案内が自宅に届き、武蔵野市の専用サイトから接種会場を選ぶというこれまでとは違う予約方法がとられた。

私は3回目までと同様にかかりつけのクリニックで打とうと思っていたのだが、すでに一杯で、7月中に空きがあったこの整形外科でなんとか予約を確保した。

初めて訪れるクリニックだが、待合室は高齢者でほぼ埋まり、受付でしばらく待たされた。

それでも比較的スムーズにワクチンを打ってもらえて、10分の経過観察を入れても20分ほどで無事に終了した。

果たして4回目のワクチンがどれほど効果があるのか分からないが、自分なりの感染予防対策としては必要だと思うし、感染を心配する妻や田舎の親たちに対しても多少の安心材料にはなるかもしれない。

妻は3回目のワクチン接種で不眠症になったと信じているので、4回目は打たないと決めているらしい。

まあそれはそれで個人の判断だ。

私は気にしない。

このワクチンによって重い副作用さえ起きなければ、私は8月一人で岡山に行こうと考えている。

もうそろそろ決定権を個人に戻してもらってもいい頃だろう。

<吉祥寺残日録>ナウシカにヒントが!2回目のワクチンを完了した日にみた「コロナ新時代への提言」 #210718

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