<吉祥寺残日録>2度目の緊急事態宣言!有事に弱い日本、今もし首都直下地震が起きたらどうするの? #210108

昨日午後6時から菅総理が記者会見を開き、緊急事態宣言を発出した。

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対象は東京・埼玉・千葉・神奈川の1都3県、期間は今日1月8日から来月7日までの1ヶ月間である。

『1ヶ月後には必ず事態を改善させる、そのためにも私自身、内閣総理大臣として感染拡大防止のに全力を尽くし、ありとあらゆる方策を講じてまいります。これまでの国民の皆さんのご協力に感謝にを申し上げるとともに、今一度、ごお協力を賜りますことをお願いいたします。』

菅総理はそう述べた。

「内閣総理大臣として全力を尽くす」と言ったのだ。

結果が出なければ、当然責任論が出るだろう。

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ポピュリストには絶対になれない菅さんの口下手なところを私は信頼している。

それにしても、昨夜の会見は酷かった。

1月4日の年頭会見と比べても、菅さんはお疲れの様に見えた。

普段の記者会見と同じ事務的な語り口、いつも以上に言葉に詰まり頭が回っていない印象を受けた。

しかし強制力のないお願いをするのだから、この会見はもっと強く国民に訴えなければ意味がない。

菅さんが何を考えているのか、自らのメッセージが国民に届くよう、うまく演出してくれる誰か演出家のような人を見つけた方がいい。

引用:日本経済新聞

今回、政府が打ち出した主な対策は4つ。

①飲食店やカラオケ店の午後8時までの営業時間短縮、②テレワークを活用した出勤の7割削減、③午後8時以降の外出自粛、④イベントの人数制限強化が柱となる。

しかし、これだけの対策で1ヶ月の間に感染状況がステージ3に下がるとは到底思えない。

私の想像では、菅さんはまず1ヶ月の間、国民の自主的な協力を求めつつ、2月初めまでに特措法を改正して、2月8日以降は罰則付きの要請に切り替えていくという二段構えを考えているのだと思う。

当然その間に、大阪など他の県からも緊急事態宣言を求められて、いずれ全国に対象地域を広げることになるだろう。

小出し小出しで効果が上がらず、菅内閣の支持率はますます下がることは間違いない。

短命内閣への道をまっしぐらだ。

その一方で、パフォーマンスが上手な小池さん。

東京都は他の3県を巻き込んで、独自の「緊急事態措置」を発表した。

政府案との大きな違いは、『対策の一番の目的は人の流れを止めること』と明確に不要不急の外出自粛を要請したことだ。

菅さんは午後8時以降ということを強調するだけで、昼間の人の動きを止めたくないとの未練を強く感じさせたのに対し、小池都知事や神奈川県の黒岩知事は「人と人の接触を極力断つ」という至極真っ当なメッセージを打ち出した。

その結果、『通院や食料品の買い出しなど必要な場合を除き、不要不急の外出の自粛、特に午後8時以降の徹底した自粛を要請』という表現になった。

さらに、法律に基づかない「呼びかけ」として、百貨店や映画館、遊技場などに対しても営業時間を午後8時までとするよう働きかけるという。

実効性があるかどうかは別にして、やれることはなんでもやったほうがいい。

去年の緊急事態宣言の時のように、政府が東京都の案にダメ出ししないよう願いたいものだ。

問題は、どれだけの人たちが政府や自治体の要請を無視するかだ。

メディアの伝え方も、視聴者に媚びたような言い回しが目立ち、コメンテーターたちからも有益な意見は聞かれない。

日本の法体系は、戦前の反省から私権の制限には極めて慎重であり、国民一人一人の責任ある行動を前提で「自由」を保証されているのだが、当局から強制されなければ責任ある行動が取れないという人が多ければ、私たちは先人たちが苦労して守ってきた「自由」を手放すことになる。

「有事」に弱い日本。

去年の12月上旬、私はこのブログで日本の「医療崩壊」について疑問を呈していた。

コロナと医療に関しては、私は今の風潮とはちょっと違う疑問を抱いている。

欧米諸国に比べると10分の1しか感染者が出ていないのになぜ日本では医療崩壊の危機だと騒いでいるのか、厚労省や医療界の備えにも大いに問題があると私は考える。

現場の最前線で頑張っている医師や看護師の皆さんにはただただ頭が下がるばかりだが、冬になると大規模な感染拡大が起きると分かっていてこの程度でパンクしてしまう医療界や保健所のシステム全体の問題である。

長くなるのでこの話はまた別の日に書こうと思うが、メディアには情緒的に医療現場の窮状を伝えるだけではなく、この半年間、厚労省や医師会が医療体制拡充のためのどんな準備をしてきたのかを検証し伝えてもらいたい。

私が現役なら、外国の状況も含めてその点を取材しただろう。

吉祥寺@ブログ『<吉祥寺残日録>支持率急落!それでも私が菅総理に期待する理由 #201209』

最近になって、テレビでもよくコロナに対応している病院の少なさについて伝えられるようになり、橋下徹さんなどが病院に対しても政府が命令できる法整備が必要だなどと言い出した。

そんな中、数日前の日本経済新聞にとんでもない記事が・・・。

見出しは『コロナ病床「第1波」より減少 甘い前提、危機感薄く』。

コロナ患者のために用意された病床数を調べると、去年5月の第一波当時よりも第三波で医療崩壊が盛んに叫ばれた12月末の方が少なかったというのだ。

去年の緊急事態宣言の当時、「8割おじさん」の予言を信じ、ほとんどの国民が外出を控えて第一波を押さえ込んだが、その頃聞いたのは「新規感染者を押さえながら医療体制を拡充をする時間を稼ぐ」という説明だった。

しかし、医療体制を拡充するどころか、病床数が減っていたのだ。

呆れて物も言えない。

冬になると感染者が増えるというのは当初から多くの専門家が指摘し、南半球の様子を見ていれば素人でも容易に想像がついたことである。

コロナ禍で迎える初めての冬にどう備えるか?

当然、政府・自治体・医療界が一体となって準備しているものと思っていた。

しかし、何の準備もしないまま予想されていた第三波がやってきて、欧米諸国の10分の1の感染者が出るとあっという間にお手上げで「医療崩壊」の危機が叫ばれるのだ。

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もうすぐ、3月11日がやってくる。

忘れもしない東日本大震災、あれからもう10年になる。

あの時、散々指摘されたのは「想定外をなくす」ということだ。

常に最悪の事態を想定して平時の間に備えを行うこと。

しかし、今回もその教訓は生かされなかった。

今もし首都直下地震が起きたら、政府は、東京都は、医療界は、メディアはどう対応するのだろうか?

きっと「想定外の事態」が起きたというのだろう。

現在コロナに向き合っているチームとは別部隊が、そうしたコロナ禍で他の緊急事態が起きた時のシミュレーションをしておかなければならない。

それを誰も考えていなければ、コロナと巨大地震のダブルパンチに見舞われた時、日本人は絶望的な状況に陥るだろう。

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