今朝の東京の空は霞んでいる。

大陸から黄砂が大量に飛んできているためだというが、コロナ収束の見通しも甚だ不透明である。
政府は昨日、緊急事態宣言を今月末まで延長することを決め、東京・大阪・京都・兵庫に加え、愛知と福岡も対象に加えた。
神奈川や埼玉・千葉は「まん延防止等重点措置」の効果がある程度認められて緊急事態宣言の対象とはならず、沖縄や愛媛と共に重点措置を延長することとなり、新たに北海道・岐阜・三重が重点措置の対象となった。
私の親たちが暮らす岡山でもこのところ1日100人を超える新規感染者が見つかっていて、「まん延防止措置」の適用を求めて国との協議を始めるようだ。

昨夜会見に臨んだ菅総理大臣は、いつものように余計なことは一切言わず記者の質問に答えていたが、果たしてどれだけの国民がその言葉に耳を傾けるのだろう。
「短期集中」を明言して緊急事態宣言を発した菅さんとすれば、GWが終われば大型施設への休業要請を解除するのは当たり前なのだろうが、宣言を延長しつつ規制を緩和するというやり方は当然のことながら多方面からの批判にさらされる。
私などはすっかり達観してしまって、ワイドショーで繰り返される無意味な論争を聞く気はとうの昔に消え失せているが、自らの責任として吉祥寺に引きこもり、ステイホームの日々を過ごしている。
秋ごろになれば、ワクチン接種もある程度進みコロナの勢いもきっと山を越えるだろう。
そう考えれば、もう少しではないか。
過ぎてしまえば人はどうせすぐに忘れてしまう。
来年の今頃には、コロナの話題もきっとメディアから大幅に減っていることだろう。

宣言延長の手続きを政府が進めていた昨日の午前中、私は高血圧の薬をもらいにかかりつけのクリニックに行った。
緊急事態宣言下ということで、クリニックはこの日も空いていた。
コロナ対応病院が医療崩壊寸前の危機的な状況に追い込まれる一方で、一般のクリニックでは患者が減っている。
どうして、もっとうまく医療資源の再配置ができないのだろう?
もう1年以上同じ状況が続いているのに一向に改善されないことこそ本質的な問題である。
緊急事態に際し、政治力を持つ医療界にこそ政府や自治体が命令を出せる法整備が必要ではないか?
ワクチンを打つ医療関係者が足りないだとか文句を言う前に、医療界全体でできることはまだいっぱいあると感じるばかりだ。

クリニックでは、前回の診察の際に受けた血液検査の結果を見せられた。
「LDLコレステロール」の数値が高く、しかも去年に比べて悪化していると少し脅される。
私は本当に健康に関心が薄いため、一般の人に比べて医学的知識が欠如しあまりピンとこなかったので、帰宅してから少し調べてみた。
「LDLコレステロール」について、厚労省のホームページにはこう書いてあった。
肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割を担っており、増えすぎると動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞を発症させる、悪玉コレステロール。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット
先生の指摘した「LDLコレステロール」というのは、よく耳にする「悪玉コレステロール」のことらしい。
さらに詳しい説明が続く。
人間の体内にある脂質のひとつです。一般に悪玉コレステロールと呼ばれています。コレステロールは「あぶら」なので、血液中に流れるために、アポタンパク質とリン脂質で覆ったリポタンパク質という粒子に変化します。このリポタンパク質の一つが、LDL(Low Density Lipoprotein:低比重リポタンパク質)で、肝臓で作られたコレステロールを身体全体へ運ぶ役割をもっています。
数値が通常の範囲であれば問題ないのですが、血液中のLDLコレステロールが増えすぎると血管壁にたまってしまいます。それは活性酸素の影響で酸化して、過酸化脂質となります。蓄積していくと血管が細くなり血栓ができて動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や狭心症・脳梗塞などの動脈硬化性疾患を誘発させます。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット
要するに悪玉コレステロールが高くなると、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高くなるようだ。
私はできればボケる前に死にたいと思っているので、心筋梗塞はむしろウェルカムではあるが、今はまだ親の介護が控えているのでもう10年ほどは生きていないといけないだろう。

これが今回の私の数値。
指摘された「LDLコレステロール」の値は168で、去年の161から上昇している。
一昨年は130だったので、悪玉コレステロールの上昇は、会社を辞めコロナ禍でステイホームが続いていることと関係がありそうだ。
LDLコレステロールの正常範囲は140mg/dl未満です。140mg/dl以上の場合は高LDLコレステロール血症になります。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット
高コレステロール食品や動物性脂肪の摂り過ぎに注意し、食物繊維や青魚などEPA/DHAを多く含む食事でコレステロールを抑えましょう。
別のサイトを見ると、悪玉コレステロールが160台というのは「異常」までは行かずギリギリ「要注意」のレベルだという。
その下にある「総コレステロール」の235も同じく「要注意」レベルである。

かかりつけのお医者さんからは、コレステロールを下げる薬はまだ必要ないが、運動をすることと食事に気をつけることを指示され、食事に関する注意点をまとめた紙を渡された。
- 海藻、野菜、キノコ、こんにゃくを食事のメニューに入れてください。
- 野菜を最初に5分以上かけて食べてください。(ベジファースト)
- ゆっくり食べましょう。(一口食べたら箸を置く)
- お米(炭水化物)を減らしましょう。
- 夜間大食、夕食偏重を是正しましょう。(夜間の食事は夕方や昼に振り分けましょう。夕方におにぎりを食べておいて、夜の食事時には米飯なし等)
- テーブルにみかん、お菓子を置かないでください。(食べ物は見えるところに置かない)
これを妻に見せると、お菓子を食べるのをやめろと言われるだろうな・・・その紙を見ながらそう思った。

とはいえ、他の数値はほぼ正常の範囲内で、この年にしては健康な方だと自分勝手に解釈している。
まずはコロナと花粉症のためにサボっていた運動を再開するところから始めよう。
一時72キロ台まで減っていた体重が最近では74キロ台に増えてしまったので、これを70キロまで減らす目標を新たに立て直し緩んでしまった肉体を少し引き締めねばと心に決めた。
お菓子も多少減らしつつ、テイクアウトも炭水化物以外のものをなるべく選ぶつもりだ。
果たしてダイエットに成功するかどうか自信はないが、どうせ旅行もできないコロナ禍である。
ちょうどいい目標ができたと考え、がんばってみるつもりだ。