今日はいろいろニュースの多い一日だった。
まずは、総選挙で議席を減らした立憲民主党、立党以来ずっと党の顔だった枝野代表が引責辞任し、その後任となる代表を目指し4人の議員が名乗りをあげた。
一般には知名度が高いとはいえない4人。
かつての民主党政権のイメージがないのが4人の特徴である。
日本経済新聞に、1998年以来の民主党の系譜が載っていたので拝借するが、こうして同じような顔が入れ替わり立ち替わり20年以上党を率いてきたが、枝野さんの退陣によってついに民主党系も新しい時代に入ることになる。
しかし残念ながら、4人の候補者についてあまりにも知らないので今後の党勢を占うことはにわかにできないでいる。
泉健太さんは福山前幹事長の秘書から政界入り、前回の代表選で枝野さんに敗れたが政調会長に就任してにわかに注目される存在になったが、しっかりした印象はあるもののあまり人間的な魅力を感じたことはない。
西村智奈美さんは唯一の女性候補だが、市民運動出身ということで菅直人に近い印象だが、いかんせん何のイメージもない。
逢坂誠二さんはニセコ町役場の職員からニセコ町長、そして国会議員へと転じた叩き上げで、国会審議を聞いていてもとても人間力を感じさせる人だ。
しかし、自民党に対抗するという意味で言うと、一番期待できそうなのは小川淳也さんだという気がする。
ドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」で知られるようになり、メディアでの露出も多く、良くも悪くも4人の中ではキャラが立っている。
東大法学部から旧自治省(総務省)に入省し、わずか2年で総選挙に打って出るという上昇志向の強い人だ。
若手からは期待する声があるものの推薦人集めに最後まで苦労したことから分かるように、民主党主流派から見るとちょっとスタンドプレーが鼻につく鬱陶しい存在なのかもしれない。
しかし、枝野さんにはない商売っけがあるように見える。
自民党に対抗するためには、小川さんのようなアピール力が政権交代を目指す野党の党首には絶対に必要だと私は思う。
この立憲民主党の代表選公示日にぶつけるかのように、岸田政権は選挙公約にしていた大型の景気対策を閣議決定した。
財政支出は55.7兆円、まさに大盤振る舞いである。
全国民に10万円をばらまいた去年4月の安倍政権の経済対策をも超える過去最大の規模だという。
先の総選挙では、与野党ともにバラマキ政策を競い、コロナを理由に財政悪化を危惧する声は完全に封じ込められている。
確かに支援が必要な人がたくさんいるのは事実だが、逆にコロナで過去最高益を上げている企業も少なくない。
財源の議論がないままに進められる大盤振る舞いが日本の将来に何をもたらすのか?
個人的には大いに心配である。
岸田総理としては、立憲民主党の代表選に過去最大の経済対策をぶつけて、国民の注目を与党に集めようとしたのかもしれないが、私の関心はやはりこの人に向かわざるを得ない。
大谷翔平。
日本時間の今日午前に発表されたメジャーリーグ最高の栄誉とされる「最優秀選手MVP」に予想通り選出された。
しかも、「満票」での選出である。
投票権を持つ全米野球記者協会会員30人が全員、大谷に投票したことを意味し、2015年のブライス・ハーパー以来の満票でのMVPという快挙を成し遂げた。
しかし大谷の場合、誰も成し遂げたことのない投打での大活躍だったわけだから、何らサプライズではない。
大リーグでのMVP獲得はイチロー以来2人目だが、大谷の場合、コロナ禍で苦しむ多くの人に大きな希望を与えたという意味でさらにその功績は大きいだろう。
来年の大谷がどんな活躍を見せてくれるか、楽しみで仕方がない。
彼と同時代に生きていること自体がとても幸運なことであり、こうしたワクワク感を感じさせてくれる政治家が出てきてくれないかなあとも思う。
世界に例のない超高齢化社会が進行する日本の舵取りは誰がやっても難しい。
夢を語るだけでは責任を全うできず、国民に嫌われても必要な政策を実現していく、そんな骨のある政治家に私は未来を託したいと思う。