ふるさと納税

今年最後のふるさと納税を行った。

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我が家では、去年から始めたふるさと納税。今年はすっかり定着した。

お気に入りなのは、野菜の詰め合わせだ。全国各地から野菜をいただく。これがなかなか面白い。

所によっては、見たことのないような野菜が届く。妻もそんな野菜が届くと、食べ方を研究し、まるで理科の実験のように料理に取り組むのだ。

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我が家では、野菜の場合、1回5000円の納税を受け入れてくれる自治体から選ぶ。最初は1万円ずつ納税していたのだが、二人暮らしだとちょっと量が多い気がしていた。そこで5000円で探してみると、これが意外にいろいろある。北海道から九州まで、いくつもの自治体が5000円で野菜をもらえる返礼品を用意してくれているのだ。そうした自治体は、基本的にふるさと納税への取り組み方がアグレッシブだ。知恵を絞って税収を上げようという努力が見られる。そういう自治体は応援したくなるのだ。

この「ふるさと納税」という制度がスタートしたのは2008年。この制度を考えた人は天才だと思う。

ウィキペディアによると、発案者と指摘されるのは西川福井県知事だという。「納税」と言いながら実態は寄付と税額控除の組み合わせだ。それでも、納税者にとっては自らが支払う税金について考える契機となる。納税を受ける自治体にとっても、自らのエリアの強みは何か、他地域の人たちから見た魅力は何かを考え直すきっかけとなるのだ。

税金が逃げ出す都会の自治体からはこの制度に対する批判が出ている。テレビで文句を言っている中野区の担当役人のインタビューも聞いた。

笑止千万である。民間だけではなく、公共セクターでも適正な競争は必要だ。恵まれた環境に慣れると努力を怠る。都会の自治体でも全国の人から注目を集めるような返礼品を探し出すことは可能なはずだ。人口や企業が少ない地方の小さな自治体よりも、地元で生産している商品も多い。逆に多いから自分の自治体内にどんな魅力的な商品があるか、知らずにすごしているのではないか。

我が家が野菜目当てで納税をする自治体は、名前の読み方さえわからないような知名度の低いところが多い。おそらくは税収不足に悩んできたところなのだろう。だから、必死で特産品を探し出し、少しでも納税者の使いやすい仕組みを考えるのだ。そうして自治体職員に積極性が生まれれば、その自治体の他の政策にも良い影響が必ず出て来ると信じる。

納税者にとっては、納税によって初めてその見知らぬ自治体のことを知ることになる。親近感が湧いてくる。気に入れば繰り返し同じ自治体に納税するようになる。いつかその自治体を訪れたいと思うようになるのだ。

私は地方の人口が減ること自体、それほどの危機感は持っていない。地方議員も信用していない。それよりも、地方自治体が創意工夫で個性を発揮できるような制度を作り、努力する自治体に人が集まるような地方行政を作るべきだと考えている。

今年のふるさと納税は終了した。1月になったら、またどこかに納税しようと思う。

 

 

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