<吉祥寺残日録>緊急事態宣言初日の吉祥寺!非協力的な店の多さに愕然とする #210425

東京都で3回目の緊急事態宣言が今日から始まった。

ゴールデンウィークに合わせて短期集中で感染を押さえ込もうという今回の緊急事態宣言で人流はどこまで減るのか?

鍵を握る大型商業施設の休業状況を見て回った。

要請に応じて全館休業という施設がある一方で、まったく要請を無視して通常営業している商業施設も予想外に多く、見て回るうちに「怒り」にも似た感情が芽生えてきた。

こんなことでは、「短期集中」でコロナを押さえ込むことなど到底不可能である。

不公正な日本社会の現状を嘆きながら、以下、主な大型店の状況を記録しておく。

アトレ吉祥寺

まず最初に訪れたのは、吉祥寺駅直結の「アトレ吉祥寺」。

入り口には「臨時休業のお知らせ」が置かれていた。

2階と地下1階はすべてのショップが休業、1階は食料品、生花、理美容は20時まで営業するという。

魚屋、肉屋、八百屋などは1年前の緊急事態の際も営業しており、当然今回も普通に食料品は買える。

前回との違いは、1階の大部分を占めるケーキやお菓子、惣菜を扱うショップが営業していたこと。

1年前には、スーパー「紀ノ国屋」以外はこのエリアもすべて閉鎖されていた。

駅の改札から直結した「アトレ」の2階は、ご覧の通りに完全に閉鎖されていた。

「アトレ」はかなり要請に協力した大型商業施設と言える。

「アトレ吉祥寺」の営業状況
https://www.atre.co.jp/store/kichijoji/news/158509/

キラリナ京王吉祥寺

井の頭線吉祥寺駅直結の「キラリナ京王吉祥寺」は、少し微妙なスタンスだった。

やはり入り口には「臨時休業のお知らせ」が置かれていたのだが、よく見ると地下の食料品売り場「キッチンコート」以外にも営業している店がいろいろある。

8・9階に入居する「ユザワヤ」は20時まで営業、7階の「啓文堂書店」は20時まで、同じく7階の「京王百貨店」も18時まで営業しているという。

さらに、食べ物を扱うお店はすべて営業しているほか、地下1階にある100円ショップ「ザ・ダイソー」、7階の「アイシティー」や「アイクリニック」も営業するようだ。

「キラリナ京王吉祥寺」の営業状況
https://www.kirarinakeiokichijoji.jp/notice/detail/?cd=000039

LABI吉祥寺

私が「あれっ」と思ったのは、家電量販店「LABI吉祥寺」の前を通った時だ。

「家電量販店も今回は休業要請の対象じゃなかったっけ?」と思って入り口の案内を探した。

置かれていたのは「営業時間変更のお知らせ」。

緊急事態宣言発令に伴い営業時間を20時までに短縮するという。

さらに、「6階おもちゃ・ゲームコーナーは販売を自粛しております」と一部で対応した姿勢を示していた。

おもちゃ・ゲームと他の家電製品と、どのような理由で分ける判断をしたのだろう?

「LABI吉祥寺」の営業状況
http://www.yamadalabi.com/kichijoji/

ヨドバシ吉祥寺

一切要請に応じなかったのが「ヨドバシ吉祥寺」。

正直その対応に私は驚いたが、当初は休業対象となっていた家電量販店は東京都のリストから外れたようだ。

「生活必需品」の線引きの難しさはもちろんあるが、人流を減らすという趣旨から言えば集客力のある家電量販店が通常営業するのはどうも違和感がある。

入り口付近を探したが、「緊急事態宣言」という文字がどこにも見当たらない。

お客さんたちも何事もなかったように店内に入っていくので、私も中に入って確認してみることにした。

1階のスマホ、2階のカメラ、3階のAV機器、4階の生活家電、そしてLABIは自粛していた5階のおもちゃ・ゲーム売り場まで、気持ちいいほどの通常営業だった。

さらに・・・

6階・7階に上がると「ニトリ デコホーム」や「ABCマート」をはじめすべての店舗が営業中。

8階のワンフロアを占める「GU」も通常営業だった。

要するにこのビルに入居する全店舗が、ヨドバシカメラも方針に準拠し、東京都の休業要請には従っていないということになる。

「ABCマート」の場合、「アトレ店」は休業で「ヨドバシ店」は営業ということになっているのだ。

「ヨドバシ吉祥寺」の営業状況
http://www.yodobashi-kichijoji.com/

西友 吉祥寺店

続いて訪れたのは大型スーパーの西友。

スーパーマーケット業界は、主力が食料品と日用雑貨ということでかなりグレーの部分が大きく、西友も休業はしていない。

店内に小さく「営業時間のお知らせ」という紙が貼られていて、売り場ごとに細かく閉店時刻を分けている。

東京都の要請に対するこれが答えということだろう。

1年前の緊急事態宣言の際には閉鎖した食料品売り場も営業していた。

3階にある「無印良品」も営業中。

閉店時間を20時に前倒しすることで要請に対応したというスタンスなのだろう。

5階に入っている衣料品の「Paseos」や100円ショップの「Seria」など他の店舗もすべて営業している。

「西友 吉祥寺店」の営業状況
https://www.seiyu.co.jp/shop/%E8%A5%BF%E5%8F%8B%E5%90%89%E7%A5%A5%E5%AF%BA%E5%BA%97/

コピス吉祥寺

「コピス吉祥寺」はかなり厳格に要請に協力していた。

入り口のシャッターは閉められ、「臨時休館のお知らせ」との張り紙が貼られていた。

営業しているのは、地下1階に入っているスーパー「三浦屋」のほか、食料品を扱う店舗や飲食店だけで、全店20時までには営業を終了することになっている。

これこそが東京都が求めている状況なのだと思う。

「コピス吉祥寺」の営業状況
https://www.coppice.jp/newsandevent/coppice/6602/

吉祥寺LOFT

お隣の「ロフト」は営業していた。

2階の売り場の一部を縮小する程度の対応らしい。

そのかわり、営業時間を夕方6時までに短縮し、5階に入っている「無印良品」などもその営業時間に合わせるようだ。

「西友」同様、営業時間を短縮することで要請を無視したわけではないという姿勢なのだろう。

「吉祥寺ロフト」の営業状況
https://www.loft.co.jp/shop_list/detail.php?shop_id=219

東急百貨店 吉祥寺店

吉祥寺唯一のデパート「東急百貨店」は、これまた微妙な対応になっていた。

入り口にははっきりと「臨時休業のお知らせ」が張り出されているのだが、よく見ると「2階〜6階、8階〜屋上階は休業いたします」という説明が付け加えられている。

地下の食料品売場、1階の化粧品売場、9階のレストラン街に加え、なぜか7階の「ニトリ」も営業するという点が気になった。

店内に入ってみると、2階に上がるエスカレーターはストップしている。

その一方で・・・

エレベーターで7階に直行すれば、「ニトリ」はちゃんと営業していた。

当然のことながら朝からそれなりの客は入っている。

確かに「ニトリ」は家具だけでなく生活雑貨も扱っているが、果たして「生活を維持するために不可欠なもの」と言えるのかどうか・・・?

「東急百貨店 吉祥寺店」の営業状況
https://www.tokyu-dept.co.jp/kichijouji/

ユニクロ吉祥寺店

吉祥寺でも有数の集客力を誇る大型店「ユニクロ」。

明らかに休業要請の対象になると思うが、まったく対応は見られない。

大型店舗ではあるが、百貨店でもショッピングセンターでもないという解釈だろうか?

入り口には「いいこと続く11日間! ユニクロのGW!!」という看板が置かれたままで、抗議の意味合いすら感じる。

私が見ている目の前でも、次々とお客さんが建物内に吸い込まれていく。

多くの商業施設に入っている「ユニクロ」は、各施設の方針に従って臨時休業を余儀なくされる店舗も多く、自社ビルで営業する旗艦店まで閉めるわけにはいかないという判断なのだろう。

調べてみると、東京都内だけで「アトレ吉祥寺店」を含む36店舗が臨時休業となっていた。

1年前の緊急事態宣言の際にも、「ユニクロ」はいち早く営業を再開した。

集客力があるお店だからこそ、ここは休業するのが緊急事態宣言の趣旨だと思うのだが・・・。

「ユニクロ 吉祥寺店」の営業状況
https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/feature/shop/kichijoji/

吉祥寺PARCO

「ユニクロ」の向かいにある「パルコ」は正反対にかなり協力的な印象だった。

入り口は完全に閉鎖され、「スターバックスコーヒー」や地下2階にある映画館「アップリンク吉祥寺」も休業していた。

入り口には「臨時休業のお知らせ」が貼られ、営業している飲食店や銀行には裏口から入る方法を取っていた。

コロナ禍でオープンした「スシロー」や人気の「THE CITY BAKERY」も店内営業は中止し、テイクアウトのみでの営業となっている。

「吉祥寺PARCO」の営業状況
https://kichijoji.parco.jp/pnews/detail/?id=11266

ドン・キホーテ吉祥寺駅前店

「ドン・キホーテ」も当然1000平米以上の「大型小売店」に当たるだろうが、一切対応する気はないようだ。

店頭には緊急事態宣言に関する告知は一切なく、「年中無休で営業中!!営業時間AM8:00~AM3:00」と通常営業を強調するような看板がぶら下がっている。

「まあ、ドン・キホーテはそうだろうな」

そう思わせてしまう「激安の殿堂」を要請に従わせるのは容易なことではないだろう。

「ドン・キホーテ 吉祥寺駅前店」の営業状況
https://www.donki.com/store/shop_detail.php?shop_id=321

丸井吉祥寺店

最後に訪れたのは「丸井」。

こちらは完全にシャッターが閉じられていた。

大きく「臨時休業のお知らせ」が貼られていて、通りすがりに眺める人たちの姿もある。

ただよく見ると「営業中ショップのご案内」という紙も貼られ、脇の入り口から入るように誘導している。

1階に入っているスーパーや食料品を扱う店舗のほか、6−7階の「無印良品」、2階の「au Style」など、雑貨やマッサージ、保険など様々なテナントが営業していることがわかる。

商業施設とテナントの力関係もきっと関係しているのだろう。

「丸井 吉祥寺店」の営業状況
https://www.0101.co.jp/016/store-info/news.html?article_id=37732&from=01_pc_st016_top_news-topics

大型商業施設以外では、映画館の「吉祥寺オデヲン」が全館臨時休業していた。

酒類の提供を禁じられ、「磯丸水産」など休業を決めた居酒屋もあるが、営業を続けている店も多く、1年前の緊急事態宣言時と比べるとはっきりとした方針を決められていない店が多いように見える。

ハモニカ横丁では、「休業致します」という店もあれば・・・

「20時までとさせていただきます」という張り紙の店もある。

「5/12(水)より通常営業いたします」という連名の張り紙がハモニカ横丁の総意なのだと感じた。

突然の緊急事態宣言発出で戸惑う吉祥寺。

それでも多くの人たちが電車でやってくる。

「ユニクロ」や「ヨドバシ」、「ニトリ」や「無印良品」など圧倒的な集客力を誇る人気店が営業している以上、人流は止められないのは明らかだ。

人が来れば、営業しているお店の方が得をする。

人気の飲食店も前にはいつものように行列ができていて、このままでは期待されるほど感染抑制の効果は生まれないだろう。

ルールを守ろうとする人は最初から家にいるのだから、守る気のない人たちにどのように明確なメッセージを伝えるのかが短期集中対策の肝なのである。

緊急事態宣言初日の吉祥寺をひと回りしてきて、私はちょっとした「怒り」を感じた。

コロナ感染を抑えるためには全員で協力しなければ効果が出ないのはわかっているのに、行政からの要請を都合よく解釈して営業を続ける一部の企業が利益を得るのはどう考えても不公正である。

大幅増益の好決算を発表した「ユニクロ」や「ニトリ」が営業を続け、苦しむ百貨店や映画館、居酒屋が休業を強いられているのだ。

このまま人流が止められなければ、緊急事態宣言は解除できず、そのしわ寄せは飲食店や旅行関係、映画館などいつもの業種に集中する。

日本人の民度がこれほど低いのであれば、やっぱり法改正をして休業命令を出したり、欧米並みのロックダウンを行えるようにしなければ将来の感染症には対応できないだろう。

はっきり言って、今日はとても嫌なものを見た気分になった。

とても残念だ。

<吉祥寺残日録>営業自粛の吉祥寺 #200409

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