暑かった8月も残り2日。
最近2日に1回のペースで井の頭公園を走り始めた。

ランニングや家でのヨガやストレッチはダイエットの一貫なのだが、この10日ほどの間に1kg ほど体重が減った。
とりあえず順調で、最初の目標である75kg まであと0.2kg と迫っている。
しかし、朝から暑い。
朝9時なのに、もう気温は30度を楽に超える。
筋力も落ちているようで、走っていても体が重く感じる。
しかし、大事なのは「継続」。
何とか、明日8月末の体重測定で目標の75kg を下回れるよう、今夜のご飯も頑張って少なめにする予定だ。

今日は日曜ということもあって、西園のトラックでは炎天下でトレーニングする子供たちの姿をたくさん見かけた。
近頃では、すぐに熱中症、熱中症と騒ぐので、子供たちが炎天下で運動する機会は間違いなく減っているだろう。
もちろん昔に比べて日本の夏が暑くなっているのは事実だが、どうも最近の日本社会が過剰にリスクを避ける傾向があることにいささかの危惧も覚える。
特に、テレビの論調は画一的でヒステリック過ぎる気がする。
無謀なスパルタはダメだが、極端な過保護も子供たちの将来のためにはならないのではないか?
真昼間の運動は危険だが、朝のこの時間なら30度ちょっとである。
大人になって厳しい環境でも活動できるよう、うまく工夫しながら子供たちには体力をつけてもらいたいものだ。
体力ということで言えば、昨日気になったのがこの人の復帰戦だった。

競泳の池江璃花子選手。
白血病を患ってから、およそ1年7ヶ月ぶりとなるレースに臨んだ。
すっかり筋肉が落ちてスリムになった肉体は、ちょっと痛々しさも感じてしまうが、彼女は東京の次のパリ五輪に目標を定めて、ここから再スタートを切った。

東京辰巳国際水泳場で開かれた東京都特別水泳大会。
池江選手は、女子50メートル自由形に出場した。
世界と戦っていた病気前の彼女にとっては小さな地方大会にすぎないが、今の彼女にとってはとても大切な、記念すべき復帰レースとなった。
今大会での目標は、10月の日本学生選手権への出場資格を得ることができるという26秒86。
果たしてあの細い体でどのくらいの泳ぎができるのか、画面に釘付けとなった。
結果は26秒32、順位は5位だったが見事目標タイムをクリアしてみせた。
まずは、良かった。
彼女自身が持つ日本記録24秒21と比べると遠く及ばないが、それでも大きな手応えを感じたようだ。

レース後、苦労を共にしてきたマネージャーの顔を見て、おもわず涙がこみ上げてきた池江選手。
本当に、肉体的にも精神的にも苦しかったのだろう。
レース後のインタビューで、池江選手はこんなことを語った。
「タイムとか関係なく、この場所で泳げたこと自体に感動した。戻ってこれたと実感できた。第二の水泳人生の始まり」
そして10月の日本学生選手権については、「出ることを1年間目標にしてきた。思いを爆発させて、夢や目標をかなえられた姿を見せたい」と意気込みを語った。
栄光から突然地獄に落ちた池江選手。
ようやく彼女に「日常」が戻ってきた。
あの痩せた体がこれからどこまで復活できるのか、楽しみに見守っていきたいと思っている。

さて、話は井の頭公園に戻る。
いつものように、アスレチックで軽く体を解した後、ジブリ美術館の周りを走って家に帰っていると、ゲートの前に人だかりができているのに出くわした。
この半年、ずっと静まり返っていた園内に少しだが賑わいが戻っている。
係員の人に聞くと、今日は地元三鷹市の市民限定の招待日だそうで、人数限定をした上で事前予約した人だけが入場することができるという。

新型コロナの影響でジブリ美術館が休業したのは2月だったろうか?
夏休み期間も地元のごく一部の市民にしか公開されなかったが、係員の話だと、9月5日からいよいよ一般のお客さんの受け入れも始めるそうだ。
ただし、入場できる人数を制限するため、ネットでの事前予約が必須とのこと。
家に帰ってジブリ美術館のサイトを確認してみると、売り出されている9月5日から14日までのチケットは既に完売していた。
まあ、それはそうだろう。
あれだけ多くのジブリファンが世界中にいるのだから。
彼らにとっては本当に長い長い半年間だったのだろう。
ここにも、ようやく「日常」が戻りつつある。

そして、私にとって待ちに待ったといえば、大河ドラマ「麒麟がくる」。
コロナのせいで撮影が中断されていたが、いよいよ今夜から放送が再開する。
大河ドラマが待ち遠しいというのも、私が歳を取ったといことなのだろう。
「麒麟がくる」と「半沢直樹」。
普通にテレビを楽しめる日曜日の夜の「日常」がこんなに楽しみだとは、コロナがなければ感じることはできなかったかもしれない。
まあ、人生いろんなことがあるけれど、やっぱり当たり前の「日常」ほど大切なものはこの世にそうそう存在しないと感じる今日この頃である。