<吉祥寺残日録>世界のコロナ死者が300万人を突破した日に部屋の模様替えをしながら考えたこと #210418

雨上がりの日曜日、春霞はかかっているものの雲ひとつない気持ちのいい朝だ。

妻が突然、部屋の模様替えをしようと言い出した。

冬の間は朝日が部屋の奥まで差し込んでいたが、夏が近づくと午前中でもさほど日光を気にする必要がなくなる。

私のデスクを窓辺に置いて、ダイニングテーブルやソファーの位置を動かした。

そうしているうちに妻はさらに、冷蔵庫も動かしたいと言い始める。

これはちょっとした大仕事である。

二人で朝からヨイショヨイショと言いながら、家具を動かすとちょっと新鮮なレイアウトが出来上がった。

妻も満足したらしく、気分も夏モードに変わった。

「まん延防止措置」で家に閉じこもる時間が増える中で、部屋の模様替えはいいアイデアだと思う。

Embed from Getty Images

そういえば、変異ウィルスの登場で世界のコロナ感染者が再び急増しているという。

WHOのテドロス事務局長は、直近1週間の新規感染者数が過去2カ月間でほぼ倍増し、パンデミック(世界的大流行)の期間で最高に近づいていると警鐘を鳴らした。

南太平洋のパプアニューギニアなどでも感染が拡大しているそうだ。

Embed from Getty Images

コロナによる死者数も全世界で300万人を超えた。

死者数の最も多い国は相変わらずアメリカで58万人、これにブラジル、メキシコと続く。

メキシコは感染者数では14番目なのに、なぜか死者が多い。

4番目以下は、インド、イギリス、イタリア、ロシア、フランス、ドイツ、スペイン、コロンビアと続き、ヨーロッパとヨーロッパからの移民が多いアメリカ大陸に集中している。

やはり遺伝子的な影響が強いのだろう。

Embed from Getty Images

このように、感染者や死者数の多い国のことはニュースでもよく取り上げられるが、データというものは見方を変えると意外な発見がある。

たとえば「死亡率」。

人口100万人あたりの死亡者数に注目すると、ランキングは大きく変わってくる。

1位はイベリア半島にあるジブラルタルで100万人あたり2791人が死亡した計算になる。

続いてチェコ、ハンガリー、サンマリノ、ボスニア、モンテネグロ、ブルガリア、北マケドニア、ベルギー、スロバキア、スロベニアという順番になり、中東欧の国々で死亡率が高いことがわかる。

中東欧でのコロナの状況はほとんど報道されることはないが、死亡率が高いということはそれだけ身の回りでコロナの犠牲になっている人が多いということであり、より深刻な事態が進行していることが窺える。

アメリカ製のワクチンが調達できないこれらの国では中国製ワクチンへの依存度が高く、将来これらの国々が中国ブロックと呼ばれる事態も想定しておかなければならないだろう。

視点を変えるという意味では、今朝NHKのニュースで面白い話題を見た。

広島県の県立高校でスカートを履いて登校している男子高校生がいるという話だ。

彼は決して性同一性障害ではない。

単に、「男の子らしさ」という考え方を疑い、校則で禁止されていないスカートを週に1〜2回履いて学校に行ってみることにしたというのだ。

あくまで、ファッションの一環であり、男の子がスカートを履くことで、様々な「常識」に縛られない自由な発想のきっかけにしようというのだ。

スカート姿の男子生徒は、クラスでも活発に発言し、友達にも大きな影響を与えている。

「自由」とは何か、仰々しい演説をぶたないでも、身近なちょっとした変化から考えるきっかけは得られるということを、この男子生徒から教えてもらった気がした。

普段考えないことに注意を向けると、いろんな発見があるものだ。

昨日我が家のトイレにかけている歳時記カレンダーを眺めていて気づいたのだが、昨日4月17日の欄に「土用」と書かれていた。

「土用」といえば夏、うなぎを食べる「土用の丑の日」しかイメージしないが、実は年に4回あるのだそうだ。

土用(どよう)とは、五行に由来する暦の雑節である。1年のうち不連続な4つの期間で、四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間ずつである。

五行では、春に木気、夏に火気、秋に金気、冬に水気を割り当てている。残った土気は季節の変わり目に割り当てられ、これを「土旺用事」、「土用」と呼んだ。

土用の間は、土の気が盛んになるとして、動土・穴掘り等の土を犯す作業や殺生が忌まれた。

出典:ウィキペディア

今年は、5月5日が「立夏」なので、4月17日が春の「土用の入り」で5月4日が春の「節分」ということらしい。

「節分」というのも、豆まきをする2月だけでなく、年に4回あるということなのだ。

Embed from Getty Images

新型コロナという病気によって世界中で命を失う人がいて、日々の数字を見ながら一喜一憂する毎日だが、本当に大切なのはその300万人の一人一人にドラマがあり、その周囲に拭えぬ悲しみに沈んでいる人たちがいるという当たり前のことを忘れないことだ。

人間が他の動物と決定的に違うのは、想像力を持っていること。

「他者の痛みを理解する」人間ならではの能力をこういう時代だからこそ、失いたくないものである。

<吉祥寺残日録>大恐慌後の日本で起きた事 #200419

コメントを残す