auの挑戦

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「5G」というキーワードがとても気になっている。

全国津々浦々をマイクロ波でつなぎテレビ番組を送り届けてきた放送局のビジネスには大きな影響が出るだろう。さらには電電公社からNTTへ、日本全国を有線でつないだ従業員数24万人の巨大通信会社の将来も危うい。

すべてが有線から無線に変わる。光ファイバーからwifiにつなぐという面倒なことをしなくても、あらゆるデバイスが無線でつながれることになるだろう。

それをにらんでか、携帯電話の料金競争が激しさを増している。

「au」が格安スマホ並みの「月額1980円〜」の新料金プランを発表。衝撃が走った。

『 7月14日から提供開始する新料金プランは「auピタットプラン」と「auフラットプラン」の2つ。

ピタットプランは月々のデータ使用量の上限を事前に定めず、使った分だけ請求する仕組みだ。たとえば「ピタットプラン(スーパーカケホ・24時間国内通話かけ放題)」の場合、1ギガバイトも使わなかった月の通信料は1980円、3ギガバイト近く使った月は3480円といった具合だ。

フラットプランは大容量ユーザー向けのプラン。最安プランは月20ギガバイトが上限の「フラットプラン20(シンプル)」で月4000円となる。

 従来のプランも継続するが、「ほぼすべてのプランで新プランの方がお得」(田中社長)。新プラン導入による業績への影響は、今期の期初計画(営業利益9500億円)に織り込み済みだ。トータルの影響額は今期でマイナス200億円程度だという。』

ドコモやソフトバンクも追随すると見られていて、利用者にはうれしい価格破壊が起こりそうだ。これにより現在絶好調の「ワイモバイル」や「UQモバイル」がどうなるのか、私も先日ワイモバイルに変えたばかりなので気になるところだ。

ただ、そんな日本国内の争いなど、子供のケンカのようなものかもしれない。

ウォール・ストリートジャーナルの「インターネット新時代の勝者は?」という記事が目に止まった。

引用させていただく。

『 • 新旧ブームの違い

前回のインターネットブームは、通信会社にとって酷なジョークだった。報われる見込みがほとんどない巨額の光ファイバー投資の末に待っていたのは、ワールドコムの破綻という落ちだった。

今回のブームをけん引しているのは通信会社ではない。グーグルの親会社アルファベット(GOOGL)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、バイドゥ(BIDU)、 フェイスブック (FB)、 マイクロソフト (MSFT)、アップル(AAPL)といった地球最大級の企業群だ。ブームの成り立ちも前回とは正反対で、各社は需要を待っているのではなく、自らつくっている。そして、動画配信や人工知能(AI)コンピューティングが進歩するたびに、それに歩調を合わせようと派手な投資を行う。

これにより、通信業界の「武器商人」の多くが、今後何年にもわたって大きな恩恵を受ける見込みだ。その代表が最速ネットワーク部品を製造する半導体メーカーのブロードコム(AVGO)、そしてフィニサー(FNSR)、ルメンタム・ホールディングス(LITE)などの光通信機器サプライヤーである。

クラウドコンピューティング施設向けの「現在の設備投資は、莫大(ばくだい)な規模」。こう指摘するのは有名企業家であり、アリスタ・ネットワークス(ANET)の共同創業者で会長のアンドレアス・ベクトルシャイム氏だ。「サーバーやスイッチから光通信機器まで、あらゆる物が大きな買い換えサイクルの中にある」。

インターネット界の巨人たちはサーバーコンピューターをデータセンターに集積し、一つの施設内だけで総距離何キロにも及ぶ光ファイバーでつないでいる。業界のデータによると、グーグルのデータセンターの持つネットワーク容量は、全て合わせると世界のどの通信会社にも引けを取らない。

• インターネットの高速化に対応

そして、アマゾンやグーグルは常にデータ転送速度を上げようとしている。「帯域需要は飛躍的に伸びている」と、ベクトルシャイム氏は説明する。サーバー間で求められるデータ転送速度は毎秒1ペタビット、つまり1000兆ビットに及ぶ。

データネットワーク内の転送スピードも、従来のパターンを大幅に短縮したペースで進んでいる。現在は最速で毎秒1000億ビット(100ギガビット)。毎秒10億ビットから毎秒100億ビットになるまでに10年を要し、そこから毎秒400億ビットになるまでにも数年を要したが、100ギガビット到達は昨年、対応機器が市場に出るとあっという間に実現した。

フィニサーをはじめとする半導体レーザーのメーカーは、ベクトルシャイム氏も「かつてない」と認める急激な買い換えブームを予測できなかったため、需要に追い付けていない。

グーグルやマイクロソフトなどは最新の動画配信機能やEコマースを展開する一方で、インフラ構築を進めている。各社が同じデジタル顧客を奪い合っているため、帯域需要はその野心に比例して大きくなっている。

新しいデジタルサービスが生まれるたびに、ネットワークには圧力がかかる。その好例が、グーグルが数年前に提供した「インスタント検索」だ。検索ボックスに文字を入れた瞬間に結果を表示するというもので、「このたった一つの機能により、データセンターのハードウエア要件は即時レスポンスのために何倍にも引き上げられた」とベクトルシャイム氏は説明する。

グーグルなどができる限り高速なサービスを提供しようとし続ける限り、ブロードコムには恩恵が及ぶだろう。同社は今後2年の間に400ギガビット対応製品を投入する予定だ。また、半導体レーザーの受注残を抱えるフィニサーやルメンタムも、やがて需要に追いつき恩恵をフルに受けられるだろう。

• 通信会社の将来は

それより難しいのは、 ベライゾン・コミュニケーションズ (VZ)や AT&T (T)といった通信会社はどうなるかという問題だ。こちらも、ネットワークを急激に拡張している。ベライゾンは最近、数十億ドル規模の数年に及ぶ光ファイバー網建設プロジェクトを、光ファイバーメーカーのコーニング(GLW)の協力の下で始めた。

しかし、グーグルなどが独自の巨大クラウドネットワークを構築する第二のインターネットブームでは、通信会社は脇役に追いやられている。巨大ハイテク企業がかつて見たこともないような野心をあらわにする世界で、通信各社は新たな存在理由を提示することを求められている。』

すべての産業が、巨大IT企業に飲み込まれていく時代。

その先には何が待っているのだろうか?

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