このところ、テレビの録画をよくしている。
主には、スポーツ。
先週の杭州旅行の時には、マラソンの東京五輪代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」を録画した。

今回初めて採用された候補選手による一発勝負。
間違ってネットニュースで結果を知ることがないよう、Yahoo!などは開かないようにして録画を見た。
設楽悠太が一人独走する前半から有力3選手が2つの代表決定枠を激しく競った最終盤まで、期待にたがわずとてもスリリングなレースだった。
でも、タイムから考えると、世界との差は大きそうだ。
マラソンと同じく旅行中録画をしたのは、大相撲。

白鵬、鶴竜の両横綱が早々に休場した秋場所は大混戦。
でも、番付上位に個性的な若手が揃い、誰が勝ってもおかしくない面白い場所となった。
14日目を終わって、大関復帰が決まった貴景勝と万年関脇の御嶽海、そしてなぜか今場所頑張っている隠岐の海の3人が3敗で並ぶ展開だ。
さらに、20日からはラグビーのワールドカップが始まった。

開幕戦でロシアと戦った日本代表は、自国開催のプレッシャーか前半はガチガチでミスを連発したが、後半立ち直って何とか勝利をつかんだ。
そして昨日は、予選から優勝候補の激突「ニュージーランドvs南アフリカ」。
これは流石に見応えがあった。ラグビーに関しては、日本戦よりも強豪国の試合の方が見たいと思う。
私はラグビーファンではないが、今回のワールドカップは結構見そうな予感がする。放送は、日テレとNHK-BS。一体ラグビーがどのくらいの視聴率を取るのか、予想がつかないだけに結果が楽しみだ。
ラグビーに関しては、TBSの日曜劇場で放送していた「ノーサイド・ゲーム」がムードを盛り上がるのに一役買った。特に、元日本代表の主将、廣瀬俊朗をキャスティングしたことで、彼の顔が一般に認知され、NHKで解説していると親しみを感じるようになった。やはりドラマの効果は絶大だ。

それにしても、浜畑譲役を演じた広瀬の存在感は半端なかった。
彼をキャスティングしたTBSドラマの底力はさすがだ。
TBSドラマと言えば、今クールで一番ハマったドラマは、TBS金曜ドラマ「凪のお暇」。これは面白かった。

ネットでは話題になり、評価も上々だったが、視聴率はさほどでもなく20日についに最終回が終わってしまった。
凪ちゃん役の黒木華もとてもはまり役だし、二重人格的な元カレの高橋一生も怖かったけど、個人的にはお隣さんのまったり男子ゴン役の中村倫也が最高だったと思う。
イケメンで、癒し系で、悪気がなく、複数の女性をダメにしてしまう「蟻地獄」的な魅力が実にうまく体現されていた。
その他のキャスティングも文句のつけようがなく、ストーリー展開も全く先が読めず、演出も音楽もとてもいい。最近では傑出したドラマだと私は思って毎週欠かさず見た。リアルタイムで見られない時には、録画してまで見たのはいつ以来だろう?
最近は、視聴者が高齢化した影響で、刑事ものと医療ものばかりが幅を利かせ、テレ朝のワンパターンドラマが視聴率を取るが、これはテレビの末期症状だ。
そういう意味では、毎回新しいものにトライするTBSのドラマを私は大いに評価し、応援したいと思っている。
年寄りに迎合したらテレビはおしまい。
新しいものに挑戦するクリエイティビティーを失った時、テレビがになってきた時代を作る力を自ら放棄し無用のメディアに落ちぶれるのだろう。
ついでながら、千葉の台風被害に関するテレビ報道に苦言を呈したい。
初動での報道の遅れも問題だったが、その後停電が長引く中で、その報道の仕方に工夫がなさすぎると感じた。
今回の台風15号とは、どんな台風だったのか?
それを検証する視点が欠けているのではないか?
この停電がこれだけ長引いているのは、単に東電や行政の対応が遅いだけの問題ではない。この台風はおそらく、関東を直撃した過去最大の台風だったのではないかと私は思っている。
これまで経験したことがないような風が被災地に吹いたから、あれだけの家の屋根が一斉に被害を受けたのだ。
台風が通過したのが夜だったので、みんな寝ている間の出来事だった。暗かったので映像も残っていない。でも気がつくと、家の屋根が飛ばされ、気がなぎ倒されていた。まるで、狐につままれたように・・・。
テレビがやるべきことは、専門の研究者たちとともに千葉を襲った台風の正体を正確に描き報道することだ。何時の時点でどこのエリアにどの方向からどれほどの突風が吹いたのか?
それが集落にどのように被害をもたらしたのか?
東日本大震災の時に、大津波が海沿いの集落を飲み込むメカニズムを解明したように、今回の台風はきちんとした検証を行うべき災害である。
それが台風の通過から2週間も立とうとしているのに、一向に報道されないのはテレビの怠慢ではないだろうか?
研究成果がまとまるのを待っていては、ずっと先のことになってしまう。
今、被災地の住民を始め、行政や全国の視聴者に対して、あの台風がどんなものだったのかを伝えなければ、被害対応は通常の台風と変わらない対応になってしまう。
通常の台風とは違ったという事実をみんなが共有することで、初めて通常より一歩踏み込んだ行政の対応が動き出す、報道はそのためにあるのだ。
ぜひ頑張ってもらいたい。
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