<吉祥寺残日録>NTTが原則テレワーク導入!「DAO(分散型自立組織)」という新たな組織形態も登場して働き方が変わる? #220619

何気なくネットをチェックしていて気になる記事を見つけた。

日本を代表する大企業であるNTTグループが、7月から「原則テレワーク」の導入に踏み切るという。

NTTは7月から国内のどこでも自由に居住して勤務できる制度を導入する。主要7社の従業員の半分となる約3万人を原則テレワークの働き方とし、勤務場所は自宅やサテライトオフィスなどとする。出社が必要になった場合の交通費の支給上限は設けず、飛行機も利用できる。多様な働き方を認め、優秀な人材の獲得につなげる。NTTの取り組みが、多くの企業の働き方改革に影響を与える可能性がある。

6月中旬、制度導入を巡り労働組合と合意した。まずNTT、NTTドコモやNTTデータなど主要7社が対象になる。7社の従業員数の合計は6万人で半分が原則テレワークで働くことになる。課題を検証しながらグループ全体に広げる。NTTの国内従業員数はグループ会社を含めて約18万人いる。

引用:日本経済新聞

すでに「Yahoo! JAPAN」や「 DeNA」といったIT企業では国内のどこでも自由に居住できる新たな働き方を導入する企業が出始めていたが、NTTのような伝統的企業にまでその波が広がったのは注目に値する。

もちろん伝統的大企業とはいえ、NTTは通信会社であり、リモートワークが定着すればするほど自社の業績にはプラスに働く業種だ。

コロナ禍もようやく出口が見え始め、企業の多くでコロナ前の働き方に回帰する動きが目立つようになったタイミングで、まずは自らテレワークを積極導入することで課題を洗い出し日本社会に定着させることを目指しているのだろう。

実際、「原則テレワーク」の具体策は走りながら考えるようだ。

各社でテレワークを原則とする部や課などの部署を決める。企画やシステム開発などが中心となる見込みだ。NTTは2021年9月に転勤や単身赴任をなくす方針を打ち出した。新制度の導入に伴い、単身赴任している社員が自宅に戻る場合の引っ越し代は会社が負担する。出社が必要になった場合は「出張扱い」とし、宿泊費も負担する。

子育て中や介護中の社員も働きやすくなり、人材の多様性(ダイバーシティー)が生まれ新たな付加価値を生み出せると見込む。場所にとらわれない働き方は人材採用でも働き手にアピールしやすいとみる。

引用:日本経済新聞

狙いはやはり優秀な人材の確保ということらしい。

デジタルネイティブと呼ばれる若者たちにとって、満員電車に押し込められての通勤は文字通り時代遅れの悪弊に見えるだろう。

会社に行かなくても、仕事はできる。

特にIT関係の仕事の場合、オフィスにいても自分でパソコンに向かって作業しているだけで、自宅や屋外でやるのと効率は変わらない。

「打ち合わせだってリモートで簡単にできるのに、なんでわざわざ決まった時間に出社する必要があるんだろう?」

もし若い社員にそんな疑問をぶつけられたら、納得できる回答ができるだろうか?

社員同士のコミュニケーション、毎日顔を合わせることで生まれるチームワーク・・・。

確かに仲間意識を作るためには無駄に時間を共有することも大事かもしれないが、出社することの一番の目的は社員を管理することにあるように感じる。

私自身、コロナ禍の最初に会社を辞めたので、在宅勤務が本格化する中でどのように社員管理を行なったのか知らないが、目の前にいない部下を管理するのはなかなか難しそうだ。

つまり、「原則テレワーク」の職場では管理職が不要になる、もしくは全く違うフラットな組織形態に変化していく気がしている。

給与は職位ではなく、実績でシビアに査定され、ベテラン社員が「管理」という名目で若者の労働を搾取することが許されなくなるわけだ。

ネットに精通していない中高年にはますます働きづらい未来が待っているのだろう。

こうしてデジタル化によって人間の働き方が大きく変わろうとする中、「DAO」という新しい組織のあり方が注目されていることを最近知った。

「DAO(ダオ)」とは「 Decentralized Autonomous Organization 」の略称で、日本語では「分散型自立組織」と訳される。

これはブロックチェーン技術を使った組織で、仮想通貨の仕組みから応用が広がったようである。

ちょっと難しいので、日本経済新聞の記事を引用しておく。

今後、ブロックチェーンを仮想通貨以外に応用するとはどういうことか。次のように考えると分かりやすい。

もともと、ビットコインのブロックチェーンで管理されているのは、ビットコインの残高のやりとりである。トランザクションには送金するビットコインの金額が「数字」として記録されている。

この「数字」を、他のものに置き換えてみる。例えば「株式」「土地の権利」といった具合である。こうすれば、権利の取引をブロックチェーンで実現できることになる。通常の商取引では、権利の移転と同時に金銭のやりとりも発生するから、それも併せてブロックチェーンに記録すればよい。金融用語で「DVP(Delivery Versus Payment=証券の受け渡しと同時に決済を行うこと)」と呼ばれる取引も仮想通貨建てだが実現できることになる。

さらに、この取引に条件をつけることを考える。例えば、複数の人が承認したら支払いが行われるとか、一定の条件が達成されたら権利の移転と同時に対価の支払いが行われる、とかである。前者は「マルチシグネチャ」と呼ばれる仕組みで実現されており、仮想通貨取引所などで、決済の誤送信など、トラブル防止策として用いられている。後者は、例えばデリバティブ取引や、会社役員への成果報酬の支払いなどへの応用が考えられている。

このような仕組みを、「スマートコントラクト」と呼ぶ。直訳すれば「賢い契約」となるが、何らかの事前の取り決め(=契約)を、電子的に処理する仕組みだ。この考え方は以前からあったが、ブロックチェーンを用いれば、当事者間に中立な第三者を置かなくても不正を排除した処理が実行できる、と注目されている。

スマートコントラクトを応用することで、様々な処理をブロックチェーン上で実行できると言われている。例えば、企業におけるバックオフィス業務や、商取引におけるエスクローサービス(商取引の安全性を保証する仲介サービス)などがスマートコントラクトで置き換えられると考えられている。そのため、信頼性を担保するためのコストや、契約不履行に起因する係争案件の減少によるコストなどが削減されると考えられている。

将来的には、「何らかの条件を基に、第三者機関の監督をもって執行される契約、およびそれにまつわるサービス・業務」は、スマートコントラクトを活用したブロックチェーンのエコシステムによりすべて置き換えられていく可能性もある。

各企業、組織、団体は第三者機関を必要としなくなることで、「DAO(Decentralized Autonomous Organization=自律分散型組織」として再構築されることも考えられる。従来型組織は人間が管理者となるのに対し、DAOは契約・規約・プロトコルといった取り決めが組織を管理する。

例えばビットコインは、PoWのような合意アルゴリズムや報酬といった取り決めが運営主体が不在でもP2Pネットワークを稼働させている。他の企業や組織なども同様に、その仕組みに対応した製品・サービスを志向するなど、ビジネスモデルを大幅に変更することも考えられる。

引用:日本経済新聞

これはアナログ人間である私にはなかなかついていくのが難しい世界になっていくようだ。

しかし、上司の気まぐれで振り回されるアナログ組織とアルゴリズムによって統制されるデジタル組織のどちらが優れているのか判断は分かれるところだろう。

インターネットが登場して以来、人類は効率化、グローバル化をただひたすら追い求めてきた。

その恩恵はものすごく大きかったものの、中国型のデジタル統制社会の登場とロシアの軍事侵攻をきっかけとした世界の分断がその流れをまさに変えようとしている。

何よりも、デジタル社会が拡大させた世界的な貧富の格差が各国で無視できない問題となり、地球温暖化の問題も相まって若者たちが今後リベラルな方向に進んでいくことも予想される。

しかしどんな時代が来ようとも、若者たちはそれに適応していく。

新たな流れについていけないシニア層は居酒屋で仲間と憂さ晴らしをして過ごすしかないのだ。

これまでの時代もそうだった。

変化はどこからかやってきて、やがて否応なく人々の生き方を変えていく。

そのスピードはますます早まるばかりである。

私もそろそろ時代にキャッチアップするために展示会にでも足を運んでみようと思い始めた。

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