アメリカでは史上最大規模の竜巻が起きたそうだ。
中南部6州にまたがる広範囲で複数の竜巻が発生したということで、いまだに被害の全容はつかめない。
これも地球温暖化の影響なのだろうか?

「ウェザーニュース」のサイトを見ると、竜巻が発生したメカニズムが分析してあった。
この時期としては記録的な暖かさだった所に強い寒気が南下した影響で大気の状態が非常に不安定になり、積乱雲が急速に発達したとみられるという。
アメリカを襲う竜巻は初夏から夏がシーズンでこの時期にこれほどの竜巻被害が出るのは非常に珍しいそうだ。
竜巻が発生する直前の先週末、テキサス州ヒューストンの最高気温は30度近くあったといい、そこに上空マイナス30度の寒気が流れ込んだ。
やはり、温暖化が関係していると言えそうだ。

東京は30度とはいかないが、今日の最高気温は17度。
12月の気温としてはやはり暖かい。
暦の上では今日から「熊蟄穴(くまあなにこもる)」となるはずなのだが・・・。

すなわち、普通ならば「熊が寒さを避けて冬眠する頃」ということなのだが、こんなに暖かくては熊もまだ眠る気分ではないだろう。
私はこの「冬眠」という人間にはない習性についてこれまで関心を抱いたことがなかった。
だから歳時記に合わせて調べてみると、実に知らないことばかり。
人間からみると不思議なことのてんこ盛りである。
「tenki.jp」というサイトに、冬眠する熊に関する面白い記事が載っていた。
冬眠中のクマの脳波は、通常の睡眠中とほぼ同じパターン。しかも3〜4時間おきに、起きているときと同じ脳波になるといいます(とはいえ、たまに毛づくろいや寝返りする程度で、ほとんど身動きしませんが)。つまり『冬眠』といっても、カエルやリスのように冷たくなって深く眠るわけではなく、代謝を落としてウトウトしている状態なのですね。そして3〜5日周期で、体温を37℃に戻してから また下げることを繰り返します。そんな眠り方なので、必要に応じて目覚めることも可能なのでした。
引用:tenki.jp
ということで、熊の冬眠はリスやカエルとはメカニズムが違うらしい。
だから冬でも活動している熊もいるということで油断は禁物だ。
そしてここからがすごい!
なんとメスのクマは、冬眠中に出産もします。
引用:tenki.jp
一年のうち もっとも寒い1月の終わり頃、ひとりで1〜2頭の赤ちゃんを産んで寝たまま育てるというのです。生まれたての赤ちゃんは、人間の両手にすっぽり入る大きさ(約450g、25㎝)。目も耳も閉じていて、ネズミそっくりです。絶食状態で出産するのもすごいですが、それから4ヶ月間、飲まず食わずで(そのうえ排尿排便もしないで)授乳すると聞いてさらにびっくりです。お乳を飲んでは眠っていた赤ちゃんも、3月には穴の中をハイハイしたりするようになり・・・お母さんは毛皮下の脂肪がすっかりなくなって、体重が4分の3くらいになるといいます。
頭数が増えて穴から出てきたクマ。冬眠明けは、吐き気・下痢の作用があるミズバショウの根茎や大量のクマザサを食べ、 体内の毒素をすっかり出し終わってから 地上生活を再開するそうです。
母体の割に赤ちゃんが小さいから、人間のお母さんのように力まなくてもスルリと生まれてくるのだろう。
それにしても、寝ている間に子供の数が増えていると、普通はちょっと驚いてしまいそうだが熊は平気なのだろうか?

今日の午後、妻の用事に付き合ってデパ地下などを巡ってきたのだが、そのあまりの人の多さに吐き気を催した。
コロナ禍で巣篭もりがすっかり体に馴染んでしまい、コロナ患者が減ってきても一歩も外出しない日が増えている。
私も事実上「冬眠」しているようなものだ。
でも、自然の摂理には逆らわないほうがいいので、今は冬眠生活をせいぜい楽しむとしよう。
【トイレの歳時記2021】
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