豊洲市場

週末に東京ビッグサイトで開かれた「ツーリズムEXPO」に参加するため、ゆりかもめに乗った。今話題の豊洲市場の建物が間近に見える。

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都知事選の前までは、ゆりかもめからよく見える外壁に「豊洲新市場11月移転」のようなことが書かれた看板がこれ見よがしに掲げられていたのだが、移転凍結の判断を受けて、看板が撤去されていた。まあ、当然だが、現場の混乱たるやいかほどのものだろう。

そもそも豊洲市場には、土壌汚染の懸念がつきまとっていた。しかし、移転数ヶ月前になってこんな杜撰な実態が明らかになるとは、当の小池知事も思わなかっただろう。オリンピックに向けた道路建設のスケジュールにも影響が出そうな雲行きだ。

土壌汚染対策の専門家会議がまとめた、「敷地全体に盛り土をすべし」という方針を誰がどのようにして決めたのかが焦点だ。当時の石原知事が「盛り土よりコンクリートの箱を並べる工法の方が安い」と言ったとか、将来の基準変更などの備えて、地下に空洞を作っておいた方がよいということになったとか、いろいろ報道は出てきているが、真相はまだはっきりしない。

ただ、「建物の下には盛り土をしない」という方針転換が専門家には伝えられず、ばらばらで各組織が仕事をしていたことだけは明らかになった。これぞ絵に描いたような官僚主義だ。

小池知事は、築地移転にストップをかけた後に、この不祥事が明るみに出て、一気に正義のヒロイン扱いになっている。小池さんは何か面白いことをやりそうだという予感はあたっていた。野心がある、アイデアがある、今後どこまで人気が続くのか見守っていきたい。

この豊洲問題は、食べ物の安全が絡んでいることもあって、女性の関心が高く、妻も珍しくこのニュースは一生懸命見ている。お役人社会のダメさ加減が非常に分かりやすい形で展開しており、アニメかドラマのような面白さがある。

私個人は、もう少し冷めている。官僚主義とはいうものの、民間企業でも、NPO法人でも、どこの組織でもありそうな話である。重要なのは新市場の安全性をどう確保するかのはずなのに、その視点はあまり語られず、マスコミの関心も犯人探しに集中している。豊洲移転見直しで妙な結論が出る嫌な予感がする。

舛添さんが湯河原の別荘に頻繁に通っていなければ、豊洲市場への移転は粛々と進んでいたと思うと、「一瞬先は闇」という言葉を思わずにはいられない。

大事なのは、「食の安全」が確保されること。現実的な結論にうまく着地することを一都民として祈りたい。

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