今日はハロウィン当日。いつの間にか、日本のハロウィンは異様な盛り上がりを見せるようになった。
夕方、ハロウィンの本場である渋谷に行ったついでに、センター街方面を歩いてみた。
まだ4時半ごろだったが、すでにセンター街は人であふれかえっていた。
仮装した若者たちが一緒に記念撮影する光景が、至る所で見られる。
そして、その若者たちの様子を撮影する私のようなおっさんも結構いた。
外国人も多い。
仮装した黒人男性の写真を、東南アジアから来たと思われる女性たちが撮影している。
仮装した外国人グループに、仮装した日本人の若者たちが一生懸命に話しかける姿も目撃した。
みんな一様に楽しそうだ。
そして、私が見かけたベストコスプレは、赤い服を着た女の子。
マッチ売りの少女だろうか、とても可愛らしい。
今年はメディアがハロウィン批判の論調を強めているが、私は、渋谷のハロウィンを肯定的に見ている。最近の日本は行儀正しくなりすぎていて、若者たちがエネルギーを発散する場所がなさすぎる気がしている。散々いい子にさせておいて、「最近の若者は覇気がない」などと批判しては可哀想だろう。
私も大学時代は学園祭の実行委員会に入っていた。祭りは大好きだった。
そこで思いっきり羽目を外して仲間と楽しむ。そんな若者を周囲の大人は少し温かく見守れないものかと思うのだ。「あんたたちは若い時、もっとひどいことをしてきたでしょう」と言いたい。若者がバカをやるのは若気の至りだが、若い時しかできないことはある。若い時に羽目を外した経験もなく大人になってしまう方がよほど怖いと私は真面目に思うのだ。
悪いのは、こいつらだ。
28日の未明、軽トラックを取り囲み、横転させて気勢をあげた。これは明らかに、やりすぎだ。これだけの映像が残っているのだから、こいつらは逮捕して見せしめにすべきである。
ただ、彼らが騒いだのは、多くの人が家に帰った後の未明のことである。むしろ、未明の警備体制をもっと強化し、こういう輩は徹底的に排除しなければならない。
こいつらの為に、ただただハロウィンを楽しんでいるだけの若者たちが渋谷から締め出し、せっかくここまで育ったお祭りを潰してしまうのはもったいない。
ゴミの問題、お店への迷惑行為、泥酔者、騒音問題・・・。おまけにボヤ騒ぎまで。
いろんな問題があるのは事実だが、昔から祭りの時にはいろんな問題が起きたものだ。
メディアは、何を糾弾し、何を守るのか、もう少し寛容な報道をしてもらいたいと思う。
警備に当たる警察官の皆さんにはご苦労をおかけするが、渋谷のハロウィンは東京の風物詩になってもらいたい。日本がこれ以上、不寛容な社会にならないよう願っている。
「不寛容」とはトランプさんの専売特許ではない。最近の日本では、ささいな悪事も許さない無菌室のような不寛容さを感じることが多い。
何事も程度の問題。メディアの伝え方は重要である。
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