今日の東京は最高気温が26度を記録し、今年初めての夏日となった。
朝から晴天に恵まれた日曜日は久しぶりで、新緑の井の頭公園にも多くの人が遊びにきている。

本来ならば、どこかに旅行に出かけるか、岡山に帰省して農作業に精を出すところだが、我が家はとてもそんな雰囲気ではない。
3回目のワクチンを打ったあたりから、妻が原因不明の不眠症に悩まされていて、昨夜は一睡もできなかったらしい。
それでなくても人一倍心配性なので、このまま認知症になるんじゃないかと心配し、ますます眠れなくなっているようだ。
とはいえ、私も別に用事があるわけではないので、時折妻を慰めつついつもながらのマイペースな生活を送っているだけなので差し当たっての支障はないのだが、妻をこの状態で置いたままどこかに出かけるわけにもいかない。

井の頭公園の桜はもうすっかり盛りを過ぎたが、計画では今頃、吉野の桜を見に行きたいと考えていた。
昔から日本一の桜と呼ばれる「吉野の千本桜」。
これまでは会社の都合でなかなか見る機会に恵まれなかったが、コロナ禍で多少人出が少ない今年こそ見に行きたいと早くから宿の空き具合などをチェックしていた。
しかし、この計画は来年以降のお楽しみとせざるを得ないだろう。

岡山では伯母が暮らしていた古民家の修繕工事がちょうど今進められている。
シロアリに食い荒らされて抜け落ちそうになっていた床を作り直してもらう工事だ。
私たちが不在中の方が作業がはかどるというので、大工さんのスケジュールに合わせて3月末から工事が始まっている。
日の当たらない奥の2間の床板を剥いで、基礎から作り直してもらうのだ。

この修繕工事については、現地を見た上で改めて書くつもりだ。
途中経過を丹念に撮影しLINEで写真を送ってくれるので安心してお任せしているが、せっかく床を剥がしたのなら、私も自分の目で先祖が作った家の土台を確認したかった。
100年前に建てられた家なので、今のようなコンクリートの基礎はなく、石の上に直接柱を乗せてあるだけで、なかなか興味深い。
外壁の傷んだところも直してもらい、20日までには工事が終了する予定なので、なんとかそれまでには岡山に行ってお願いした通りの仕上がりになっているか、直接確認しなけらばならないだろう。

先月堆肥を撒いて土づくりをした畑のことも気になっている。
桃の花も咲いただろうし、今月は枝豆やとうもろこし、キュウリなどを育てる予定にしていた。
先月植えたジャガイモの芽が出ていたら、芽かきの作業もしなければならない。
気温が上がってきたので、雑草のことも気がかりだ。
しかし、全ての計画は、妻の体調がいつ戻るかにかかっている。
工事の最終確認ができなくても、畑が雑草で覆われようと、妻を見捨てて行くほどの緊急事態ではない。
しかし、妻が体調不良だと、何もかもが冴えなく見えてくるから不思議である。
開幕したばかりのメジャーリーグでは、去年MVPを獲得した大谷翔平が苦しんでいる。
自身初の開幕投手は9奪三振を奪いながら1点に泣き負け投手に、打者で出場した今日の試合も4打席凡退で3三振、今シーズンの打率は1割を切っている。
昨年の王者としてマスターズに乗り込んだ松山英樹も、連覇を狙える2位タイで決勝ラウンドに進んだが、今日の第3ラウンドで失速、首位と11打差の14位に後退した。
さらに昨夜行われたボクシングミドル級の統一王者決定戦で、村田諒太はウズベキスタンのゴロフキンに9回TKO負けし、タイトルを失ってしまった。
日本が誇るスーパースターたちに我が家の事情など関係あるはずもないが、どうも私の周りで運気が悪い方向に流れている気がして仕方がない。

こんな時にはジタバタせず、妻の様子を見守りながら静かに英語の勉強にでも励むとしよう。
「日々鍛錬し、いつ来るともわからぬ機会に備えよ」
朝ドラで幾度となく流れた大部屋俳優・伴虚無蔵の言葉が身に沁みる、そんな夏日の日曜日である。
<吉祥寺残日録>シニアのテレビ📺 連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」に刺激され、人生で何度目かの英語熱 #220408