<吉祥寺残日録>新緑と孫はやっぱり最強!長男一家と会って妻の不眠症も少し改善する? #220503

気持ちのいい憲法記念日の朝、井の頭公園を歩く。

日本国憲法が施行されてから今日でちょうど75年周年になるらしい。

人間の一生分、平和が維持されたのだから、いろいろ齟齬があったとしても日本人にはありがたい憲法だった。

雲一つない青空。

光り輝くような新緑。

そして、吹き抜ける爽やかな5月の風。

やっぱりいい季節だなあと感じる。

そう思えるのも、私たちが平和な社会で暮らしていればこそで、ウクライナの人たちは春が来ても心が晴れることはないだろう。

自分たちの幸運を感謝しなければならない。

山野草のエリアでは「ムサシノキスゲ」が黄色い花を咲かせていた。

鬱陶しい花粉の季節もようやく過ぎ去り、これからのひと時が一年で一番心地のよい季節だ。

明後日はもう立夏で、もうしばらくすると虫が飛び、蚊がしつこくまとわりついてくる。

すぐに不快なほど暑くなってしまい、屋外にいるとすぐに汗びっしょりになってしまうのだ。

どうして暑くもなく寒くもない、今日のようなちょうどいい気候というのは長く続かないのだろう?

カルガモが水辺で毛繕いをしている。

頭上ではシジュウカラが大声で鳴いている。

野鳥の鳴き声は、いまだに数種類しか聴き分けられない。

努力してもクリアできない課題が多い。

七井橋を渡っていると、亀が甲羅干しをしているのが見えた。

このような日は、亀でなくても日光浴をしたくなるものだが、もしもこんな日が毎日続いたら、きっと私たちはそのありがたさに気づかないに違いない。

人間とは身勝手な生き物。

今日のような日が貴重だからこそ、価値のある最高の一日にしなければもったいない。

今日は午後から、長男一家が遊びにきてくれた。

お嫁さんのご両親と吉祥寺で会食するので一緒にどうだと誘われたのだが、妻の不眠症がまだ良くならないので遠慮することにした。

それならばと、会食前に我が家に立ち寄り、一緒にケーキを食べることになったのだ。

きっと弱った妻を励ましてくれようと思ったのだろう。

幸い妻も、昨夜は少し眠れたようで、吉祥寺駅まで出かけて孫たちと一緒にケーキを物色することになった。

孫たちと会うのはお正月以来、二人とも春で1年進級し背もまた伸びたようで、中学生の男の子はもう長男の身長に並んだようだ。

駅の改札で落ち合って、アトレの2階にあるパティスリー「ア・ラ・カンパーニュ」でケーキを買う。

アトレの1階にはたくさんのケーキ屋さんが並んでいるが、この人混みではその中に入る気が起こらない。

それぞれ好きなケーキを決めて私たちがそのケーキを持ち帰り、長男家族は子供の靴などを買い物してから我が家にやってきた。

小学生の女の子は、6種類のケーキを少しずつ味見しながら品定めし、自分が選んだチョコバナナが一番美味しいと言いながら大きなケーキをペロリと平らげた。

体は大きくなってもまだまだ無邪気だ。

「ばあばが元気がないから、暇な時に遊んであげてね」と頼むと、「いいよ」と言って楽しそうに答える。

まだ一人で電車に乗って我が家に来たことはないが、同じ中央線沿線に住んでいるので、もうそろそろ単独行動もできる頃だろう。

孫たちと話してゲームをしていると、いつもの妻に戻っていく。

やはり女性にとって孫の存在は、男である私とはまた少し違う気がする。

妻の場合、10歳ぐらい離れて三男を産んだので、およそ30年間、つまり人生の半分を子育てをして生きてきたのだ。

その長い子育て期間を卒業し、世に言うところの「空の巣症候群」になったとしてもやむを得まい。

フリーのウェブデザイナーをしている長男は、極端に不規則な仕事をもう20年近く続けている。

今回妻が不眠症になったことで知ったのだが、長男もずっと不眠症を抱えているという。

そういう意味では妻にとって長男ほど不眠症の辛さを理解してくれる話し相手はおらず、息子の存在がとても頼もしく感じられた。

今日数時間、長男家族と過ごしたことで、妻は明らかに元気になった。

これで不眠症が改善する方向に進んでくれれば、私も安心して岡山で畑仕事ができるというものだ。

過大な期待はせずに、明日以降の妻の様子を見守ろう。

妻と話し合って、とりあえず来週月曜日の岡山行きのフライトを予約した。

伯母の火災保険の関係や岡山に置いている軽自動車の6ヶ月点検など、畑仕事以外にもやるべき用事がたまっている。

そのためにも、妻が不眠症から立ち直りますように、神にでも仏にでも祈るしかない。

<吉祥寺残日録>コロナ禍でも楽しい家族の集まり #200810

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