<吉祥寺残日録>岡山二拠点生活🍇 義父母が入所する介護施設に荷物の搬入を手伝う #220905

昨日から岡山に来ている。

台風が接近している関係か、飛行機はかなり揺れた。

しかしそれ以上に印象的だったのは、機内がほぼ満席だったことだ。

私が予約した時も、3列席のほぼ真ん中しか空いておらず、唯一残っていた通路側の席をなんとか確保した。

第7波もピークを越えたとはいえ未だ1日1万人以上の新規感染者と300人前後の死者が出ているにもかかわらず、人々の意識もかなりウィズコロナに変化してきたようだ。

一緒に家を出た妻は、飛行機は嫌だと言って新幹線で岡山に向かった。

私の方が少し早く着いたので、空港で車をピックアップして最寄りの東岡山駅で妻の到着を待つ。

台風の影響を心配していたが、なんのことはない、真夏の太陽が降り注ぐ快晴である。

駅前の田んぼも緑が濃くなって、もう少しすれば稲刈りの季節だろうか。

伯母の古民家の様子はいつも通りだ。

3週間ほど留守にしている間に、雑草は成長しているが驚くほどではない。

庭のさるすべりの木も盛りは過ぎたものの、まだピンクの花を咲かせていた。

月一ペースで通い続けていると、大体のことは想定内に収まるようになってきたようだ。

妻と一緒に昨日帰省したのには理由がある。

現在病院に入院している妻の両親が今月中旬に退院し、一時帰宅ののち、今度は介護施設に入ることが決まり、今日5日に施設に家具などを搬入する手伝いをすることになったのだ。

朝、畑の草刈りを少ししてから朝食をとり、午前9時に間に合うように妻の実家に向かった。

義弟もレンタカーで軽ワゴン車を借りていて、私のハスラーと2台を使って荷物を運ぶのだ。

レンタカーには机を2つとカラーボックスを3つ。

さらに小物が詰まった段ボール箱が2個載せられた。

私のハスラーには椅子が4脚と布団が2組。

あとは義父が使う私物が2箱、どうやらこれで運ぶものは全部らしい。

冷蔵庫やテレビなどの家電類は直接量販店から搬入されることになっているという。

義父母が入所する予定の施設は、実家から車で5分ほどの場所にあった。

両備グループという岡山では大手の会社が運営している介護施設で、伯母が入所しているグループホームなどに比べるとワンランク上の高級施設である。

比較的大きな施設で、5階がサ高住、4階が介護付きの施設になっている。

義弟は当初比較的健康な人が入居するサ高住を検討したようだが、そうしている間に義父が要介護2となり、施設の人と相談した結果4階に入所することになった。

介護付きの方がニーズが高いため、2部屋同時に空くことはなかなかないのだそうだが、この夏タイミングよく隣接する2部屋が空いたというので急遽入所が決まったと聞いている。

家具の搬入とはいえ、施設の中に入る人は全員抗原検査を受ける必要があるということで、入り口で簡易検査のキットが配られた。

私も妻もコロナの検査を受けるのは初めて。

果たしてどんな結果が出るのだろうと思いながら、自分で細い棒を左右の鼻に差し込んで採取した検体を施設に人に手渡した。

検査の結果は全員陰性、使い捨てのガウンを着用して無事に施設の中に入ることができた。

台車を3台使って車と部屋を2往復。

家具の搬入は無事に終わった。

廊下やロビーなどは多少高級だが、基本的な構造や雰囲気はどこの介護施設も大きくは変わらない。

それでも入所にかかる費用の方はかなりの差があるので、相対的には伯母を入れたグループホームも悪くないと義父母が入る高級施設を見てちょっと安心した。

30分あまりで搬入作業は終わり、後は義弟に任せて我々は一旦伯母の家に戻る。

自家製のブドウを持って義父母に差し入れに行くためだ。

ブドウについては後日改めて書くが、苦労が報われて、なんとか食べられそうないブドウ害虫収穫できたので、まずは入院中の義父母に差し入れである。

食べやすいようにと、妻はブドウの粒をバラバラにし洗って、二色入れ合わせの形でタッパーに詰めた。

義父母が入院しているのは妻の実家から比較的近い総合病院。

真夏の一番暑い時期に入院させてもらったのがよかったのか、電話で聞くご両親の声は家にいた頃よりも元気そうだという。

コロナのために家族でも面会は一切許されないのだが、1階のロビーに差し入れを預かる専用の受付みたいなものが設置されていて、スムーズに受け取ってもらえたそうだ。

病院に差し入れた後は妻の実家に寄り、誰もいない家で初めて時間を過ごした。

荷物運びを手伝ったお礼に夜、出前の特上寿司と天ぷらをご馳走してくれるというので、ご相伴にあずかることにしたのだ。

妻の実家は古いながらにしっかりと作られた居心地の良い家で、サッシではなく木枠でできている縁側の窓を開けると庭が見える。

世話をしていた義母がいなくなると途端に背の高い雑草が生え、少し荒れた印象になっていた。

そんな庭の中にあって、ちょうどコムラサキの実がきれいに色づいていた。

あまりの美しさに、義弟にお願いして2枝ほどもらって帰った。

義母のコムラサキは、切った瞬間から萎れ始めた。

急いで一輪挿しに立て、畑に生えていたニラの花を添えた。

こうして主人を失った家がまた一つ増えた。

新たな主人が決まるまでの間、私も妻の付き合いで、この家を訪れることが増えるのだろう。

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